熟年セックスの疑問「中年・熟年夫婦とは、いつまでセックスするもの?」

夫婦のセックスに「卒業」はあるの? 中年・熟年夫婦のセックスとは……?

夫婦のセックスに「卒業」はあるの? 中年・熟年夫婦のセックスとは……?

私の主宰する恋人・夫婦仲相談所では、「みなさんは何歳まで夫婦でセックスしているのですか?」という、中年・熟年夫婦のセックスについての質問をときどきいただきます。

ヒトの体の機能のみに注目して「セックスができるかどうか」を考えた場合、個人の体力・気力などによりますので、なかなか単純には判断できません。30代ですでにEDに悩む人もいらっしゃれば、70歳を過ぎても性欲が衰えない方もいらっしゃいます。「何歳まで」といった「区切り」を設けることは困難です。

ただし、単純な体の機能の話だけではなく、パートナーとのセックスの話になると、男女のヒトとしての生殖機能プラス、相手との関係性が重要になってきます。多くの夫婦のご様子を見ていると、夫婦のライフステージなどに合わせ、いくつかのターニングポイントがあると考えられます。お互いの努力次第で、中年・熟年夫婦になってもセックスを楽しむことも可能です。

今回はこの夫婦のセックスの「卒業」について考えてみましょう。
   

中年・熟年夫婦が「セックス卒業」を迎える場合:妻側の理由

妻にとって夜の営みがポジティブなものだったかどうか?

妻にとって夜の営みがポジティブなものだったかどうか?

夫婦のセックスのターニングポイントは2つあると考えられます。1つめは、妻が40代前後の、一般的に自然妊娠・分娩の限界であると考えられている「子作り終了」にあたる時期。2つめは、妻が「排卵の終了」である閉経を迎える50歳前です。

このような女性の生殖機能の節目に「セックスはもう卒業」と思う女性と、「これからまだまだ楽しもう」と思う女性とに、大きく二極化する傾向があると私は考えています(ガイド記事「40代からのセックス 二極化する妻達の性に対する本音」参照)。

そして男性に極端に性欲がない場合を除き、妻の態度がセックス肯定派、否定派のどちらに傾くかによって、夫婦のセックスが消えてしまうか否かに分かれる傾向が見られます。

では上記2つの時期に妻の態度が二極化するポイントは何か。さまざまな理由が考えられますが、一番大きなポイントは、実はごくシンプル。「夫婦のセックスが妻にとって心地よい、楽しいと感じられるものかどうか」ではないでしょうか。

妻にとって夜の営みがポジティブなものであれば、子供を作るといった「理由」がなくなっても体を合わせたいと思いますし、子供が成長・自立するにつれて増える「夫婦だけのベッドタイム」を歓迎する方向に進みます。

たとえ閉経を迎えて「濡れにくくなる」などのマイナス要素が発生したとしても、さまざまな工夫でそれを乗り越え、さらに中年・熟年夫婦のセックスをより深く楽しんでいる例もたくさんあります。

逆に夜の営みに対してネガティブな感情を持っているとしたら、子供を作るという「理由」がなくなれば、旦那様だけが気持ちよくなって終わりという「俺様セックス」に付き合う必要もなくなります。

さらに更年期による体の変化を理由として堂々と「セックス卒業宣言」する例も。ついでに夫婦別寝まで達成して、ベッドタイムを自分だけのリラックスタイムに変えて楽しんでいる事例も、いくつも見てきました。

「いつまで夫婦でセックスできるか」の1つの答えは、「それまで、どのくらい妻がセックスを楽しんできたか」によるといえるでしょう。
 

中年・熟年夫婦が「セックス卒業」を迎える場合:夫側の理由

妻が夫にとってどのくらい“抱きたい対象”であるかがポイント

妻が夫にとってどのくらい“抱きたい対象”であるかがポイント

前項では妻が「いつまで夫婦でセックスできるか」の決定権を持っているというという理由をご紹介しましたが、旦那様側に起因する要素ももちろんあります。セックスは1人ではできませんから、いくら妻がやる気満々でも、夫側に妻を抱く気がおきなければNGです。

「いつまで夫婦でセックスできるのか」のもう1つの答えは「妻が夫にとってどのくらい“抱きたい対象”であるか」になります。

男性にとって、性欲はいつも同じではありません。私がかねてより指摘しておりますように「妻だけED」という男性は決して少なくありません(ガイド記事「妻以外なら7割可能、「妻だけED」の悲劇」参照)。妻とは長年セックスレスでも、会社の若い女性との不倫であれば、毎晩でも頑張れる例はざらにあるのです。

旦那様側にとっても、「子作り」が終われば、妻を抱く「義務」は終了。妻に魅力を感じなければ、夫婦のセックスはそこで卒業、という流れに必然的に向かいます。

では、旦那様にとって妻が“抱きたい存在”であり続けるには、どんな要素が必要なのか。多くの男性が共通して指摘するのは「女性らしい色気がある」「セクシーである」ことが重要だという点です。

もちろんこれは、下着をTバックとガーターベルトに変えるとか、夜になったらスケスケのベビードールで夫に迫ってくるとか、そういう形だけのものではありません。むしろ、40代、50代の妻がいきなりそんなことを始めたら、セクシーというよりホラーになる可能性のほうが高いです(笑)。

男性が「色気」を感じるのは妻のしぐさや言葉づかいなど、普段の日常生活の中で積みかさねた女性らしさや、柔らかな物腰、ふとした瞬間に見せる新鮮な恥じらいや、その逆の大胆なリアクションなどです。

また、きちんとお手入れをしたお肌や髪、メリハリのあるボディラインなども重要な要素です。見た目の若さを追いかけるのではなく、年齢に応じて豊かに熟していく女性こそ、いつまでも“抱きたい”と思える女性なのです。そういう意味では、妻の女性としてのあり方そのものが問われるといえるでしょう。
 

いつまでも「卒業」しない夫婦でいる方法

夫婦のセックスを「2人が楽しめる時間にしよう」という気持ちを持つことが大切

夫婦のセックスを「2人が楽しめる時間にしよう」という気持ちを持つことが大切

今まで見てきたように、夫婦のセックスが「卒業」を迎えてしまうのは、単純に年齢の理由ではありません。50歳になったから、60歳になったからではなく、逆に言えば40代であっても、相手に性的な魅力を感じない、あるいはセックスが楽しくないなら「卒業」を迎えてしまうこともあるのです。

中年・熟年夫婦になっても、いつまでも「卒業」を迎えないためには、まずは夫婦のセックスを「2人が楽しめる時間にしよう」という気持ちが大切です。

夫婦のセックスを「挿入すること」、「射精すること」、「イクこと」だけがゴールだと考えると、自分の都合で突っ走る、あるいはイッてる演技をするだけのセックスに陥りがちです。

セックスはコミュニケーションの1つだと考えると、もっとさまざまに楽しむことができるはずです。ぜひ、恥ずかしがらず、嫌がらず、お互いのしたいこと、してほしいことを伝え合える夫婦を目指しましょう。

さらには、お互いが性的に魅力的であろうとする努力も欠かせません。日本人はセクシーであることを「恥ずかしい」と思う人もいますが、生物として、いくつになってもセクシーであることは、もっと評価されてもいいと思います。

これから年齢を問わずセクシーな中年・熟年夫婦が増えれば、ニッポンの夫婦関係はもっと楽しくなっていくのではないでしょうか。

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