更年期とは……気持ちの落ち込み・その原因・何歳から始まるのか

更年期のイライラや落ち込み…原因や男女差は?
男性にも男性ホルモンである「テストステロン」減少に伴う「男性更年期障害」(LOH症候群)がありますが、こちらは30代後半から50代に多いといわれ、年齢層は女性より幅広いです。いずれも、心身の不調の出方は個人差が大きいものです。
更年期に起こりやすいメンタル不調……落ち込みだけでなく、イライラ、疲労感も
メンタル面では、気持ちの落ち込みや憂うつ感の他に、イライラ、不眠がち、不安、あせり、疲労感、物忘れ、判断力・集中力の低下なども起こることがあります。いずれの症状も、女性はエストロゲン、男性はテストステロンの減少が原因で起こるものです。更年期の気持ちの不調は何歳頃に終わるか
上で説明した通り、更年期は女性は50代後半、年齢的には55歳を前後する頃に終わることが多いといわれています。一方で男性の更年期は女性よりも年齢幅が広く、60代になっても続く方もいるといわれています。いずれも個人差があります。カウンセリングでの更年期のメンタル不調の相談例
実際のカウンセリングの場でも、更年期障害と考えられるメンタル不調の訴えはよくあります。「以前は外出が好きだったのに、外に出るのがおっくうになってしまった」「一日中家に引きこもるようになってしまった」「家の中で一人で物事を考えがちになり、深刻かつネガティブに考えすぎてしまい、憂うつが深くなったり、イライラが募ったりする」といった相談もよくいただきます。これらのメンタル不調が更年期によるものだと気がつかない方も多いです。40代後半からのメンタル不調に悩まれている方は、体の不調も生じていないかをよく振り返ってみてください。月経異常、めまい、のぼせ、ほてり、動悸、息切れ、冷え、多汗、肩こり・腰痛、皮膚の乾燥などの身体的な症状にも心当たりがあるようでしたら、婦人科を受診して更年期障害でないか相談されるのがよいでしょう。
変化の大きい更年期を上手に過ごすために
40~50代の女性は、更年期による心身の不調だけでなく、子どもの成長による家族関係、ライフスタイルの変化、仕事で求められる役割の変化など、さまざまな変化にさらされます。ホルモンバランスだけでなく、環境や立場の変化からも心が不安定になりやすい年代といえるのです。誰にでも訪れる更年期。無理をしないこと、気晴らしをすること、何でも話せる相手を見つけることなどを心がけ、上手に楽しく過ごしていきましょう。