結婚式・披露宴の準備

職場での結婚報告。上司や同僚に伝えるタイミング、文例は?

おめでたい結婚報告ですが、職場や上司に報告する際にはマナーがあるのでご注意を。いつまでにするべき? 誰から順番に? 伝達手段は? どんな内容を? そんな結婚報告の基本から、上司へのシチュエーション別の報告方法までを完全ガイドします。

執筆者:All About 編集部

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職場での「結婚報告」……上司や同僚に伝えるタイミング

上司への結婚報告

会社への結婚報告は、社会人としてのマナーを守りましょう

結婚が決まれば各方面にその報告をするのは当然のこと。そのなかでも気を使うのが、仕事関係者への報告ではないでしょうか。報告のタイミングや方法ひとつで、社会人としての常識を疑われてしまうこともありますので、心してかかりましょう。
   

会社への結婚報告、まず誰に知らせるべき?

ビジネスマナー上、結婚の報告を真っ先に知らせるのは上司です。同僚の口から「●●さん、結婚するらしいですよ」と上司の耳に入るのはあまり好ましい状況ではありません。「何で私に先に報告しないのだろう」とないがしろにされた気分になってしまう上司もいないとも限らないからです。結婚が決まったら、まず上司に知らせる。これが社会人の鉄則です。

結婚報告する順番は…
1.直属の上司
2.その他の上司(さらに上の上司、関連部署の上司など)
3.先輩
4.同僚


伝えるときには「まだご報告しているのは○○部長と、○○さんだけです。他の皆さんには今からお話するところですので、まだご内密にお願いします」などひと言添えておくと広がり方が違うでしょう。

仲のいい同僚との普段の会話で結婚の話が出たら事前に伝えてもいいですが、あくまで上司への報告前なので内密に、と伝えるのがベスト。公にするのは、直属の上司→先輩→同僚の順番を守りましょう。

直属の上司に報告後は、朝礼などで部署のみんなに伝える場を設けるのか、自分からひとりひとりに報告するのか、自身の希望や上司のアドバイスに従って行動を。

▼参考記事
カドが立たない! 会社への報告
 

結婚報告はいつまでにするのが礼儀?

上司への結婚報告

同僚への報告は、上司のアドバイスに従いましょう

会社への結婚報告は、挙式の3カ月前を目安に伝えましょう。特に結婚を機に、休暇を取る・退職をするなどの場合、採用などの準備がありますので、なるべく早く伝えるのがベストです。新婚旅行休暇などの福利厚生、退職にかかわる規則は、会社によっても違うので確認しておくとよいでしょう。

▼参考記事
カドが立たない! 会社への報告
 

上司に結婚報告をするのは、就業時間内に? 時間外で?

結婚を報告するタイミングですが、仕事が忙しい時は避けるべき。できれば就業時間帯をはずして、朝やお昼休み、終業後などを見計らって上司に声をかけるといいでしょう。業務時間内の場合、忙しい時間を避け、あらかじめ「少しお時間いただけますか?」とうかがった上で個別の時間をとってもらってもいいと思います。

報告する場所は上司とふたりで話せるような静かな場所で。社内で適当な場所が取れなければ、外の喫茶店などを利用することも考えてみましょう。たとえば、上司が朝早く出勤する人であれば、早めに出社して、朝のひと時に話をするというのもひとつの方法です。

▼参考記事
正しい「上司への結婚報告」
 

結婚報告の際、上司へ伝えるべき内容・文例は?

上司への結婚報告

結婚後の仕事はどうするか、夫婦で話し合ってから報告しましょう

会社にとって一番ナーバスな問題が、結婚後は退職するか、そのまま働き続けるかということです。これは会社の人事にとって切実なことなので、お世話になった会社に迷惑がかかることがないように配慮を忘れないようにしましょう。

また、結婚を機に会社を辞める場合は、退職に関する手続きや報告が必要になるので、まずは上長への連絡の際、次のように伝えましょう。

<退職する場合> 
「私事ですが、報告したいことがあります。実はこのたび、結婚することになりました。相手は友人の紹介で知り合った、保険会社で働いている方です(※簡単なプロフィール紹介)。なお、結婚を機に、○月末で退職させていただきたいと思っております。退職願はまた追って提出させていただきます

<勤続の場合>
「私事ですが、報告したいことがあります。実はこのたび、結婚することになりました。相手は友人の紹介で知り合った、保険会社で働いている方です(簡単なプロフィール紹介)。結婚しても仕事は続けたいと思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。なお、結婚式後5日ほど、結婚休暇をいただきたいのですが、よろしいでしょうか?
 

上司を結婚式に招待する場合、しない場合の伝え方や文例

上司を結婚式に招待する場合・しない場合の結婚報告の文例は以下です。しない場合は、「結婚式はごく身内で行う予定です」と言っておけばよいでしょう。

<上司を結婚式に招待する場合>
「(※結婚報告に加えて)結婚式は●月●日、●●ホテルで行う予定です。●●部長にはぜひご出席いただきたいと思っております。追って招待状を送付しますので、ご検討ください。また、新婚旅行は●月●日~●日を予定しています。この間はご迷惑をおかけしますが、休暇をいただければと思います。どうぞよろしくお願いします」

<上司を結婚式に招待しない場合>
「(※結婚報告に加えて)結婚式は●月●日に、身内のみで行う予定です。また、新婚旅行は●月●日~●日を予定しています。この間はご迷惑をおかけしますが、休暇をいただければと思います。どうぞよろしくお願いします」

▼参考記事
カドが立たない! 会社への報告
 

結婚後の苗字は新姓or旧姓?

さらに、結婚後の苗字(新姓・旧姓)についても、あらかじめ報告しておくといいと思います。
職場で旧姓の使用が認められていないケースも1割強あるとのことです。

ランスタッド株式会社のランスタッド・リサーチインスティテュート(RRI)は、日本国内の労働者意識調査「ランスタッド・ワークインサイト」において、「結婚後の職場での姓(苗字)使用に関する調査」を実施しました。

■結婚して姓が変わり、職場でもその姓を使っている既婚女性は約8割。
既婚女性が新姓を使用している理由は「それが通例だと思うから(46.2%)」が最も多かった。一方で、少数派であるが職場で旧姓を使用している人の理由として、「業務上姓を変えるのが大変だから(50.9%)」、 「姓を変える手続きが面倒だから(35.1%)」などがあげられた。

「姓は変わるが職場では結婚前の姓を使い続ける」と回答した未婚女性は、22.2%。「姓が変わり、職場でもその姓を使うようになる」と回答したのは、30.9%。 既婚女性と比較すると、新姓派と旧姓派の差は少ないという結果に。

未婚女性が職場で新姓を使用したい理由として多いのが、「姓を変えるのが通例だと思うから(52.8%)」「夫の姓を使いたいから(42.5%)」。旧姓派の理由としてあげられたのは、「業務上姓を変えるのが大変そうだから(60.5%)」、「姓を変える手続きが面倒そうだから(42.1%)」。

出典:「結婚後の職場での姓(苗字)使用に関する調査」ランスタッド・ワークインサイト(Randstad Work Insight)/ランスタッド株式会社調べ

 

社内で結婚式に招待する場合、招待しない人がいる場合は?

上司への結婚報告

同僚にはランチタイムや休憩時時間など、気軽に話せるタイミングがいいですね

会社の規模にもよりますが、通常は招待する人には結婚報告をして、それ以外の人には噂などで伝わって向こうから何か言われない限り、話す必要はありません。誰にでも言っていると、「結婚祝いの催促?」などと悪読みされることもあるかもしれません。

ただ、結婚式には招待できないけど報告はしないわけにはいかない先輩、同期の同僚などには何と言うべきか悩むところです。もし、その人たちが周囲の噂であなたの結婚を知ったらどう感じるかを考え、「言わないのも水くさい」と思うなら、自分から言った方がいいでしょう。

まだ式のことが詳しく決まっていない段階なら、「結婚することになりました。まだ式のことは詳しく決まってないのですが……」と結婚報告だけにとどめる。また、すでに招待する人が決まっていてお誘いできない場合は、「本当は来てほしかったんだけど、親戚が多いので会場の関係で人数調整ができなくて……」と伝えてもいいでしょう。

結婚式をしない「ナシ婚」の場合もそうなのですが、結婚式への参加の有無でお祝いの内容や渡すタイミングが異なるので、招待されるのかされないのか、結婚報告をされた側としては詳細を知りたいこともあります。伝えておかないと、「お祝いはいつ渡せばいいのか?」「お祝いを渡しそびれてしまったら失礼かな」と相手が悩むことにもなりかねないので、近しい間柄ほどしっかり伝えるのがマナーといえます。

これは相手との関係性や、相手の性格にもよるので、よく考えて行動してくださいね。

▼参考記事
招待しない人への結婚報告
ナシ婚にするとき、結婚報告やお祝い返しはどうする?
 

取引先には結婚の報告をするべき?

仕事でやり取りのある取引先などに対しては、報告するべきかどうか迷うところです。ビジネスの現場でイキナリ「私、結婚します!」と宣言するのはちょっと恥ずかしい気もしますが、かといって何も言わないのも水臭いと思われる気が......!?

取引先との関係にもよりますが、あえて報告する必要はないような気がします。報告してしまうと「なにかお祝いをしなくては」と、相手に気を使わせてしまうことにもなりかねないからです。

もちろん、隠す必要もないと思うので、そうした話題が出た折りに「実は結婚をするんですよ」と告げるのはまったく問題ありません。結婚式に合わせて新婚旅行にいく、結婚休暇を取るのであれば、「○月○日に結婚式を行い、その後1週間お休みをいただきます。その間のご連絡は、上長の●●にお願いします」などと、さらりと報告するのでもいいでしょう。

▼参考記事
未婚の友人や取引先に対する「結婚報告」
 

入籍に伴い、会社へ手続きの確認を

会社によって規定があると思うので、手続きの方法などはしっかり調べておきましょう。届が必要な場合は忘れずに提出しましょう。

◆結婚休暇届 
結婚前後にまとまった休みをとる場合は、結婚休暇届が必要になることも。会社によって必要度、書式の規定もちがうので、まずは確認を。

◆結婚届 
結婚後も会社を続ける場合は提出。会社に所定の用紙やフォーマットが用意されているケースが多いでしょう。健康保険と年金の氏名・住所変更、配偶者控除、住宅手当等、関連する諸手続きは、書類をもとに会社の人事・総務の担当者がやってくれます。

◆退職届 
結婚を機に退職する場合は、まずは直属の上司に直接、退職の承諾を得た上で、退職届を提出。
退職に関する内容は、原則として会社の就業規定に書いてあるので、まずはそれを確認しましょう。大きな会社であれば、退職願のフォーマットも用意されているはずです。中小企業やベンチャー企業などで決まりがない場合、退職届の書き方をご覧ください。
 

結婚休暇の取得や新婚旅行に行く場合、仕事の引き継ぎは?

上司への結婚報告

新婚旅行で仕事を休む場合は、引き継ぎがスムーズにいくように気を配りましょう

おめでたいこととはいえ、プライベートなことでお休みをいただくのですから、第一に引き継ぎ相手のことを考え、綿密に準備をしたいところです。あらかじめ引き継ぎミーティングの時間を設定しておき、それまでに間に合うようにスケジュールを立てておきましょう。

ただし、あまり引き継ぎが早すぎても仕事を放り投げているように見えるので注意が必要です。仕事に支障がないよう、自分ができるところまではしっかりやって……というのが基本です。休暇に入る前は、個別に声をかけて「よろしくお願いいたします」と挨拶を。特に迷惑をかける人にはお土産を買ってくるなど特別にお礼をしましょう。

▼参考記事
カドが立たない! 会社への報告​​​​​​​
 

職場への結婚報告でやってはいけないNG行動

念のため、やってはいけない結婚報告もチェックしてみましょう。まず、前述の通り、「上司に報告する前に、同僚から漏れてしまう」のは避けましょう。

また、「結婚報告は就業時間帯以外に行った方が良い」と述べたのですが、「飲み会の席で報告する」というのは、ビジネスマナー上ではNGです。上司への結婚報告をメールのみで済ませたり、個人用のLINEで済ませるのも論外。必ず自分の口から伝え、相手の顔を見て伝えるようにしましょう。

さらに上司に報告する際には、「浮かれたりのろけたりした態度で報告する」ことは避けましょう。プライベートな出来事ですが、人事や業務の引き継ぎにかかわるので、ビジネス上で必要なことを報告する……というスタンスです。喜びの感情は含めず、決定した事実だけを説明すると良いでしょう。「結婚で舞い上がっているが、大丈夫かな?」と心配されかねませんし、不安で祝福したくてもできないという複雑な心境にさせてしまうのは残念なことです。

▼参考サイト
ゼクシィ 結婚の常識&マナー


以上、意外に大切な「上司への結婚報告」についてまとめました。タイミングを見計らってスムーズに行ってこそ、一人前の社会人です。おめでたいことだからこそ会社のルールやマナーを守って、誰からも気持ちよくお祝いしてもらえるようにつとめていきましょう。


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