一度は行きたい!美しきドイツの古城
幻想的な雰囲気のノイシュヴァンシュタイン城、『美しき廃城』ハイデルベルク城、ドイツ史に深い関わりを持つヴァルトブルク城、バロック・ロココ調の離宮・ニンフェンブルク城、絢爛豪華な財宝を見学できるドレスデン城、華麗なるプロイセン王国の世界に浸れるシャルロッテンブルク城。それぞれ異なる魅力を持つ、一度は行きたいドイツの城を6つご紹介します。見どころもおさえて、ドイツ観光をより楽しみましょう!【ドイツの城・目次】
- ノイシュヴァンシュタイン城 シンデレラ城のモデルとも言われるロマンの城
- ハイデルベルク城 『美しき廃城』
- ヴァルトブルク城 世界遺産の登録!ドイツ史の舞台
- ニンフェンブルク城 優雅でエレガントな離宮
- ドレスデン城『緑の丸天井』収蔵の豪華な財宝
- シャルロッテンブルク城 華麗なるプロイセン王国の世界
ノイシュヴァンシュタイン城 シンデレラ城のモデルとも言われるロマンの城
ドイツ観光で一番人気の城といえば、ノイシュヴァンシュタイン城! ロマンチック街道の南端、山中にそびえたつ白亜の城は、まるでおとぎの国から飛び出したかのように幻想的。ファンタジーの世界に生きた城の主、ルートヴィッヒ2世の夢が凝縮された世界です。■ノイシュヴァンシュタイン城の歴史
ロマンティックな外観から、さぞかし長い歴史があるのだろうと思いきや、なんとこの城の建設は19世紀。近代に入ってから、中世をテーマに建てられたものなのです。城主・ルートヴィッヒ2世は18歳の若さで国王の座につくも、争いや政治といった過酷な現実から目を逸らすようになってしましました。芸術や中世騎士道への憧れに没頭し、彼の世界を具現化するように造られたのが、ノイシュヴァンシュタイン城だったという訳です。
■ノイシュヴァンシュタイン城の見どころ
ルートヴィッヒ2世の造りあげたファンタジーの世界
ワーグナーの熱心なパトロンだったことでも知られるルートヴィッヒ2世。城内にはワーグナーのオペラに出てくるモチーフを描いた壁絵が並びます。中世の伝説を再現した部屋や人口の洞窟など、城内はとにかく王の憧れを追求したファンタジーの空間です。
実なハイテクな設備
中世がテーマのノイシュヴァンシュタイン城ですが、実はロマン溢れるつくりは見かけだけ。当時の最新技術が取り入れられ、かなり快適に生活できるよう建てられていました。セントラルヒーティング、水道、お湯、水洗トイレ、電話、食事を運ぶためのエレベーターなどなど、19世紀の話とは思えないほど贅沢な装置満載です。王の奇怪な趣味は国家の財政を逼迫してしうほどだった、というのも納得のお金のかけようですね。
■ノイシュヴァンシュタイン城内部を見学するには
お城の見学はツアーのみ可能。日本語のオーディオガイドの用意があるので、ガイドによるドイツ語や英語の解説を聞き取れない人でも楽しめます。ツアーの所要時間はいずれも35分。チケットはふもとのチケットセンターで購入可能で、料金は大人13ユーロです。お城の入り口で直接買うことはできないので、下で予め買っておくのを忘れずに。チケットセンターには行列ができていることが多いため、スケジュールが決まっている場合はオンラインでの事前購入をおすすめします。
また、城の内部は撮影禁止なのでご注意を。写真が欲しい方にはふもとのお土産屋さんでポストカードがありますよ。
■ノイシュヴァンシュタイン城への行き方
電車でまずフュッセン Füssenへ。フュッセンからはバス『RVA / OVG 73』の『Steingarden(シュタインガーデン) / Garmisch-Partenkirchen(ガルミッシュ・パルテンキルヒェン)』行き、または『RVA / OVG 78』の『Schwangau(シュヴァンガウ)』に乗り、『Hohenschwangau / Alpseestraße(ホーエンシュヴァンガウ / アルプゼー・シュトラーセ)』で下車。バスを降りてからは、徒歩、馬車、バスの3通りの行き方があります。徒歩を選ぶなら、山道を歩いて約40分。馬車の場合はホテル『Müller(ミュラー)』前発、馬車を降りてからお城まで徒歩5分。バスに乗るのならホテル『Lisl(リースル)』前発、『マリエン橋』下車。そこからお城まで徒歩10分。
途中で立ち寄っておきたいのが、『マリエン橋(Marienbrücke)』。お城全体がよく見える絶好のフォトスポットです!
▼参考記事
白亜の城ノイシュヴァンシュタインの見所、予約方法
2018年ドイツの観光おすすめスポット・名所10選
ノイシュバンシュタイン城とリンダーホーフ城のツアー
ハイデルベルク城 『美しき廃城』
情緒ある街並みから浮かび上がるような姿でケーニッヒシュトゥール山の中腹に立つ、ハイデルベルク城。戦争や落雷で幾度となく破壊と再建を繰り返し、半ば廃墟のまま保存され続けている美しい古城です。■ハイデルベルク城の歴史
1300年に起工されて以来、1600年代の30年戦争で一度完全に倒壊。その後、再建と戦争や落雷による破壊とを繰り返し、完全に修復されることがないまま今に至ります。19世紀以降は、廃城としての姿が保存され続けてきました。
■ハイデルベルク城の見どころ
混在するさまざまな建築様式
長い歴史のなかでさまざまなタイミングで再建作業や増築が施されたため、ゴシック、ルネッサンス、バロックと様々な建築様式が見られます。異なる時代の様式を混在させながら立ち続ける古城は、なんとも言えない風情を漂わせています。
世界一の『大樽』
ハイデルベルク城に行ったら、ワインセラーは必見。130本の樫の木から作られた全長8.5m、直径7m、約22万リットルのワインが貯蔵できる大樽があります。この世界一の樽、ふつうのワイン瓶で計算すると、なんと約30万本分を貯蔵できるのだとか。ワイン好きの享楽家として知られるペルケオの像に見守られています。
▼参考記事
ロマンチックな城下町 ハイデルベルクのおすすめ観光
ロマンチック!夢心地のドイツ建築めぐり
フランクフルト発古城街道ハイデルベルク日帰りの旅
ヴァルトブルク城 世界遺産の登録!ドイツ史の舞台
ドイツ史に深く関わってきた、ヴァルトブルク城。(出典:ドクメンタも!ドイツのイベント・お祭り2017)
■ヴァルトブルク城の歴史
世界遺産に登録されているヴァルトブルク城は、世界史的にも有名なマルティン・ルターの偉業がなされた地です。当時、教会で使われる言葉は全てラテン語だったため、庶民は理解することができませんでした。そこですべての人が聖書を読めるようにとルターがなした偉業が、聖書のドイツ語訳。この翻訳作業は、ユンカー・イェルクという偽名でヴァルトブルク城にかくまわれながら行われました。
■ヴァルトブルク城の見どころ
12世紀に建てられた居館は、後期ロマネスク様式による建築芸術の傑作。華麗な大広間があります。ルターがかくまわれていた部屋も見学できます。ホテル&レストラン『アウフ・デア・ヴァルトブルク』で、城の歴史を感じながらテューリンゲン地方の美しい景観を楽しむというのも素敵ですね。
▼参考記事
ドクメンタも!ドイツのイベント・お祭り2017
ニンフェンブルク城 優雅でエレガントな離宮
バイエルン王家ヴィッテルスバッハ家の栄華を今に伝える旧市街北端の名所の数々から少し離れた市西部に位置する、離宮ニンフェンブルク城。バロック・ロココ調の美しく優雅な宮殿と庭園は一見の価値ありです!■ニンフェンブルク城の歴史
17世紀から1918年まで、王家の夏の離宮でした。レジデンツが政治のための城で、威厳を漂わせているのに対し、ニンフェンブルク城はバロック・ロココ調のエレガントな余暇のための空間です。
■ニンフェンブルク城の見どころ
城内には美人画ギャラリー、馬車博物館や、陶磁器の名窯ニンフェンブルクの陶磁器コレクションが展示されています。広大な庭園を散策がてら、アマーリエンブルクなど美しい城館を見に行くのもいいですね。
▼参考記事
見所満載!ミュンヘンのおすすめ観光スポット
ドレスデン城『緑の丸天井』収蔵の豪華な財宝
ドレスデン城には、数々の財宝が収蔵されている博物館があります。かつては宝物室だったここでは、『世界一大きな緑のダイヤモンド』など絢爛豪華な品々を見学できます。■ドレスデン城の歴史
2世紀末から代々ザクセン王家の居城でしたが、第二次世界大戦で城のほとんどが失われます。東西ドイツ再統一後に本格的な修復が行われました。
■ドレスデン城の見どころ
城内には『緑の丸天井』と呼ばれる博物館があり、ザクセン王が収集した宝飾品や金銀細工品が展示されています。有名な『世界一大きな緑のダイヤモンド』や、宝石で仕立てられた『黒人の男』をはじめとする財宝は豪華絢爛。コレクションは2階の『新しい緑の丸天井』と1階の『歴史的緑の丸天井』に分かれていて、1階部分は時間ごとに入場者が制限されているため予約が必要です。要注意!
▼参考記事
美しき古都ドレスデンのおすすめ観光スポット15
シャルロッテンブルク城 華麗なるプロイセン王国の世界
珠玉のバロック建築として名高いのがシャルロッテンブルク城。(出典:ベルリンの観光名所)
■シャルロッテンブルク城の歴史
プロイセン王国の初代国王フリードリヒ1世から妃であるゾフィー・シャルロッテに贈るため建てられた夏の離宮です。1695年から、なんと約100年がかりで完成。
■シャルロッテンブルク城の見どころ
正門正面にあたる旧宮殿では、驚くほどの数の日本と中国の陶磁器が飾られた陶磁器の間や、贅を凝らした大理石の礼拝堂を見学できます。旧宮殿隣の新翼棟ではフリードリヒ2世の住居部分、広大な庭園では美しい城館なども見て回れば、華麗なバロック建築や展示品の数々に目を奪われること間違いなし!
▼参考記事
ベルリンの観光名所
【関連サイト】
ドイツ観光局
それぞれ独特の魅力を持つ、ドイツの城を6つご紹介しました。ドイツを訪れる機会があったら、ぜひ足を運んでみてくださいね!