ベルリン/ベルリンの観光

ベルリンの観光名所(3ページ目)

ベルリンの壁によって町が東西に分断されるとう特異な歴史を持つベルリン。観光の最大のハイライトは、壁建設から崩壊までの東西分断時代のドラマチックな歴史に触れること。同時に、プロイセン王国時代の宮殿や、ドイツ再統一後に建設された近未来的な現代建築群など、輝かしいスポットの数々もお忘れなく! さらに博物館も170館以上あるベルリン。見逃しちゃうともったいない世界有数のコレクションも注目ですよ!

執筆者:尾方 綾子

プロイセンの都ベルリン

1918年までの約500年間、ベルリンを拠点にドイツ北部からバルト海へ至るプロイセンと呼ばれる広大な地域を治めていたホーエンツォレルン家。17世紀までの公国時代を経て、18世紀からはプロイセン王国の王家となり、ベルリンは芸術の薫り高いバロックの王都として花開きます。また、1871年にドイツ帝国が成立すると、ホーエンツォレルン家が皇帝家となりました。多くの王国や公国が割拠していたドイツにあって、プロイセン王国が統一への主導権を握っていたからです。

権勢を誇ったホーエンツォレルン家は、芸術の庇護者でもあり、壮麗な建築群を王都ベルリンに築かせました……が、残念!戦災により今日残されている旧跡は限られています。王都を偲ばせる貴重な名所の中から、ここでは特に4つの必見スポットをピックアップしてみます。

カイザー・ヴィルヘルム記念教会

もとは113mあった教会の塔は、戦災で約半分の63mになってしまいました

113mあった教会の塔は、戦災で約半分の63mに

黄金色がまぶしい内部の記念ホール

モザイクがまぶしい記念ホール

ドイツ語でカイザーと言えば皇帝。1871年に成立したドイツ帝国の初代皇帝ヴィルヘルム1世を称えて建てられ、1895年に献堂された教会がカイザー・ヴィルヘルム記念教会。ですが、訪れてみるとそこは廃墟……。第二次世界大戦で破壊されてた外観は、戦争の悲劇を忘れないため、あえて痛々しいまま残されています。

でも、内部に入るときっと目を瞠りますよ。教会の歴史を描いた天井のモザイク画や大理石の彫刻等はほとんどオリジナルのままの絢爛豪華さ! ホールは幸いにも空襲をくぐり抜けていたのです。加えて、教会隣には戦後建てられた8角形の鐘楼も必見。壁面は3万3千枚の青ガラス片から成り、幻想的な空間を作り出しています。

<DATA>
Kaiser-Wilhelm-Gedaechtnis-Kirche(カイザー・ヴィルヘルム・ゲデヒトニス・キルヒェ)
住所:Breitscheidplatz
開館:毎日9:00~19:00
入場料:無料
アクセス:各駅電車Sバーン/地下鉄ツォーロギッシャー・ガルテン(Zoologischer Garten)駅から250m

 

ベルリン大聖堂

博物館島の一角に鎮座するベルリン大聖堂

迫力満点の教会、ベルリン大聖堂

目抜き通りウンター・デン・リンデンから博物館島に向かうと、威風堂々たる聖堂が現れます。ホーエンツォレルン家の墓所があるベルリン大聖堂です。その規模はプロテスタント教会としてはドイツ最大。15世紀の建設以降、改築を重ねてバロック風やルネサンス風などが混ざり合った建築で、高さ114mあるドーム部分はバチカンのサン・ピエトロ大聖堂がお手本。内部には1700本のパイプを持つオルガン、地下聖堂には美しく装飾された王家の棺が100基以上納められ、270段の階段をのぼってドームに上ればなかなかの見晴らしも楽しめます。

<DATA>
Berliner Dom(ベルリナードーム)
住所:Am Lustgarten
TEL:030-20269-119
開館:月~土9:00~20:00/日・祝12:00~20:00
入場料:大人5ユーロ、学生3ユーロ、14歳以下無料
アクセス:バス100番ルストガルテン(Lustgarten)から150m

ジャンダルメンマルクト広場

19世紀にはベルリンのグルメと娯楽の中心だったジャンダルメンマルクト

コンサートハウス(左)とフランスドーム

ベルリンで最も美しい広場と謳われるジャンダルメンマルクトは、プロイセン王国時代の優雅さが今でも漂うかのよう。広場中心に立つのはコンサートハウスとドイツの文豪シラーの像。広場北側にフランスドーム、南側にドイツドームという18世紀の教会があり、同じ形のドームを頂く姿は鏡像のようにも見えます。

建物をどれか見学したいなと思ったら、オススメはフランスドーム。フランスを追われたユグノー(新教徒)たちの教会で、ユグノー博物館や展望台ほか、60個のベルからなる仕掛け時計などもありますよ。また、夏のジャンダルメンマルクトではクラシック音楽の一大イベント、クラシック・オープン・エアも開催されます。美しい広場で優雅にクラシック音楽はいかが?

<DATA>
■Gendarmenmarkt(ジャンダルメンマルクト)
住所:Gendarmenmarkt 5
アクセス:地下鉄6号線フランツォージッシェ・シュトラーセ(Franzoesische Str.)から200m

シャルロッテンブルク城

半日あれば、シャルロッテンブルク城の宮殿のほか、庭園までゆっくり散策できます

シャルロッテンブルク城の旧宮殿

ベルリンに残るプロイセン王国の名跡の中でも、珠玉のバロック建築として名高いのがシャルロッテンブルク城。1701年に成立したプロイセン王国の初代国王フリードリヒ1世の妃ゾフィー・シャルロッテの夏の離宮でした。1695年から約100年がかりで完成。見学のメインは正門正面に当たる旧宮殿で、圧倒的な数の日本と中国の陶磁器が飾られた陶磁器の間や、贅を凝らした大理石の礼拝堂をはじめ、華麗なるプロイセン王国にどっぷり浸れます。旧宮殿隣の新翼棟ではフリードリヒ2世の住居部分、広大な庭園では美しい城館なども見学できますよ。

<DATA>
Charlottenburg, Altes Schloss(シャルロッテンブルク、アルテス・シュロス)
住所:Spandauer Damm 10-22
TEL:030-32 09 1-0
開館:火~日10:00~18:00(11月~3月~17:00)
入場料:10ユーロ、学生7ユーロ
アクセス:バス109番またはM45番ルイーゼンプラッツ/シュロス・シャルロッテンブルク(Luisenplatz/Schloss Charlottenburg)から150m
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