ベルリンの人気観光「ベルリンの壁」をたどってみよう

ベルリンの壁をめぐる観光名所8選

ますます人気が高まる「ベルリンの壁めぐり」。写真はベルナウアー通りの野外展示場

東西に分裂されたうえに壁が建設されるという、波乱万丈の歴史を持つベルリン。壁が崩壊後、街はどんどん進化を続け、今やクリエイターをはじめとする世界中の人々が集まり「世界で一番クールな街」と言われるまでになりました。一方で、ベルリンには自らの負の歴史と向き合い、それを見てくださいと言わんばかりに広めるスポットが数多く残されています。多くの人々がベルリンに惹かれこの街で「自由」を感じることができるのは、だからこそなのかもしれません。

2019年のベルリンの壁崩壊30周年、2020年の東西ドイツ再統一30周年という大きな節目を迎え、ベルリン観光のハイライトとしてますます注目を集める壁めぐり。全長160kmもあった壁のほとんどは撤去されましたが、その跡が「壁の道(Mauerweg)」として整備され、一部記念碑や施設として残されています。ここでは「イーストサイドギャラリー」や「壁博物館」をはじめ壁にまつわる様々なスポットをご紹介。無料で見られるところが多いのでぜひ足を運んでみてください。

「壁」についてはこちらの記事で分かりやすく説明しています>>>ベルリンの壁とは?建設から崩壊まで

<ベルリンの壁にまつわるスポット 目次>  

ベルリンの壁崩壊30周年イベント

壁崩壊30周年イベント

壁崩壊30周年イベント(イメージ画像)(C)Kurturprojekte Berlin, Foto:HarfZimmermann.dpa

2019年はベルリンの壁崩壊30周年を記念し様々なイベントが開催。11月4日から11月10日にかけては、ブランデンブルク門やアレクサンダー広場など歴史的出来事が起きた市内7か所で、プロジェクションマッピングを使い30年前の出来事が映し出されます。また、壁が崩壊した11月9日にはベルリン各地で無料のオールナイトの音楽イベントが開催されるほか、期間中に合計で約700ものイベントが開催。この機会にベルリンを訪れ、当時に思いを馳せるとともに自由を噛みしめてみてはいかがでしょうか。

ベルリンの壁崩壊30周年特設ページはこちら(ベルリン観光局)
 

ベルリンの壁にまつわる観光名所1
イーストサイドギャラリー

east

東ドイツの国家評議会議長だったホーネッカーとソ連のブレジネフを描いた絵はギャラリーのなかでも有名な絵のひとつ

東駅(Ostbahnhof)を出てシュプレー川沿いにオーバーバウム橋(Oberbaumbrücke)まで続く全長1.3kmの壁に絵が描かれたオープンギャラリー。損傷が進んだため、壁崩壊20周年を機に描き直されました。21か国118人のアーティストたちのメッセージが込められた絵は見応えたっぷり。特に上の画像のキスシーンは有名で人気の撮影スポットとなっています。

East Side Gallery
住所:Mühlenstraße, 10243 Berlin(Googleマップ
アクセス:SバーンOstbahnhofまたはWarschauerstr.駅から徒歩1分
 

ベルリンの壁にまつわる観光名所2
クロイツベルク「壁の上の木の家」

クロイツベルクの壁

聖トーマス教会のそばに建つ「壁の上の木の家」。クロイツベルクの多様性を象徴するかのよう

イーストサイドギャラリーの西の端にあるオスト駅から南下し、シリング橋から西へ繋がる通りはかつての壁があった場所。この南に広がるのが旧西ベルリンに属していたクロイツベルク地区。ドイツ最大のトルコ人街として有名ですが、最近はおしゃれなカフェやショップが増えてベルリン屈指のトレンディエリアへと変貌しています。
 
1869年に建造された聖トーマス教会の手前に、落書きだらけのあばら家が見えます。冷戦時代、東西の壁の間にできた緩衝地帯だったこの場所に、オスマン・カリムという1人のトルコ人が家庭菜園を作り始め、その後拾ってきた廃材で家を作って住みついたそうです。壁崩壊後はベルリン市からも許可され、今では「壁の上の木の家(Baumhaus an der Mauer)」としてガイドツアーに組み込まれるほどのスポットに。まさに、クロイツベルクのパンク気質を象徴するかのような物語です。
 
古いものと新しいもの。お洒落なお店とボロボロの建物に描かれたグラフィティ。一見相反するものたちが隣り合わせにあるクロイツベルクを歩いて、その多様性を感じてみてください。

■Baumhaus an der Mauer (Googleマップ)
 

ベルリンの壁にまつわる観光名所3
チェック・ポイント・チャーリーと壁博物館

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国境検問所だった「チェック・ポイント・チャーリー」 隣の「壁博物館」では脱出の様子や壁の悲劇を知ることができる

壁の時代、外国人だけが通過できる検問所だった「チェック・ポイント・チャーリー」。今では兵士の扮装をした記念撮影要員が立つ観光名所となっていますが、当時は冷酷なチェックが行われていた場所。隣に建つ「壁博物館(チェック・ポイント・チャーリー)」では、実際に脱出を試みた人たちの話とともに東側からの脱出の手段や道具などが展示され、壁の悲劇を克明に記しています。

Mauermuseum
住所:Friedrichstr. 43 10969 Berlin(Googleマップ
TEL:030-253725-0
営業時間:9:00~22:00
入場料:大人14.5ユーロ
アクセス:U6 Kochstr. 駅からすぐ
 

ベルリンの壁にまつわる観光名所4
テロのトポグラフィー

topographie

生々しい壁が残るニーダーキルヒナー通り。展示と資料館はベルリンに行ったらぜひ訪れてほしい場所

チェック・ポイント・チャーリーから西へ1ブロックのニーダーキルヒナー通り(Niederkirchnerstr. )にある約200mの壁には、崩壊当時に空いた穴や鉄骨が生々しく残っています。ここはナチス時代にゲシュタポ(国家秘密警察)の本部があった場所。壁の下にある地下牢だったスペースは、恐怖政治によるテロ(=国家によるテロ)を伝える野外展示場になっています。

2010年には敷地内に資料館がオープンし無料で公開中。ここの展示内容の重さ、克明さは衝撃的です……だけど人類の負の歴史として知っておきたいこと。ベルリンに行ったらぜひ一度は訪れてみてほしい場所です。

Topography of Terror Documentation Center
住所:Niederkirchnerstraße 8 10963 Berlin(Googleマップ
TEL:030-254509-50
営業時間:10:00~20:00 
アクセス:UバーンKochstr. 駅から徒歩3分他
入場無料

 

ベルリンの壁にまつわる観光名所5
ベルナウアー通りとベルリンの壁記録館

bernauer

アパートに隣接して壁が作られていたベルナウアー通り。拡張が続く野外展示場には「和解の礼拝堂」もある

旧東ベルリンのベルナウアー通りは、壁建設当時に国境線に隣接するアパートの窓から西側へ飛び降りて逃げた人が多く、東西の分断が最も劇的な形で表れていることで知られる場所。現在はノルトバーンホフ駅から続くこの通り一帯が野外展示場となっていて、壁の一部や詳細な記録を見ることができます。
 
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壁があった当時は幽霊駅となったノルトバーンホフ。通路にパネルが展示されている

東西分断時代には幽霊駅(東ベルリンにあったため停車せず通過するだけだった駅)となったノルトバーンホフ(Nordbahnhof)。地下通路には当時の写真が展示されています。
 
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当時の写真や映像など詳細な記録が展示された壁記録センター。展望台では壁の跡を上から見られる

壁記録センター」では壁と東西分断の下で苦労してきた人たちの証言やフィルム、写真が展示され当時の様子を知ることができます。近くにある2000年に再建された和解の礼拝堂(Kapelle der Versöhnung)もぜひ訪ねてみてください。

Gedenkstätte Berliner Mauer
住所:Bernauerstr. 119 13355 Berlin(ビジターセンター)(Googleマップ
TEL:030- 467 98 66-66
営業時間:10:00~18:00 月曜休(屋外展示場は無休)
アクセス:SバーンNordBahnhofから徒歩2分
入場無料
 

ベルリンの壁にまつわる観光名所6
マウアーパーク(壁公園)

mauerpark

かつて壁があった場所が市民の憩いの場に。週末は大規模な蚤の市が開かれライヴ演奏もあり

ベルナウアー通りの端、かつてベルリンの壁があった跡地に作られた壁公園(Mauerpark)。広大な敷地で毎週日曜日に開かれる蚤の市は、ベルリーナーにも観光客にも大人気。公園内ではあちこちでライヴ演奏やコメディショーなどが開かれ、人々の憩いの場となっています。

詳細記事はこちら>>>ベルリンの必見スポット!マウアーパークの蚤の市

■Mauerpark
住所:Gleimstraße 55, 10437 Berlin(Googleマップ
アクセス:UバーンBernauerstr.駅またはEberswalderstr.駅から蚤の市の正面入り口まで徒歩5分
 

ベルリンの壁にまつわる観光名所7
ブランデンブルク門駅

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壁の時代には近寄ることができなかったブランデンブルク門の地下に、「ブランデンブルク門駅」がオープン

2009年に地下鉄Uバーン55号線の開通にともない、旧ウンター・デン・リンデン駅が改名され、ブランデンブルク門駅としてオープンしました。壁の時代には幽霊駅となったこの駅が、統一ドイツの象徴「ブランデンブルク門(Brandenburger Tor)」の名で誕生したのはなんとも意味深い出来事。駅の構内には壁に深く関わった政治家たちの言葉が記され、壁に関する展示が行われています。中央駅からブランデンブルク門を結ぶたった3駅の路線で開通した55号線ですが、将来はアレキサンダー広場駅まで拡張されU5と繋がる予定です。

■Bahnhof Brandenburger Tor
住所:Googleマップ
アクセス:中央駅からU55で2駅目
 

ベルリンの壁にまつわる観光名所8
ポツダム広場

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ポツダマープラッツ駅を出たところにあるベルリンの壁。壁の時代は荒れ地だった広場が再開発で生まれ変わった

戦前は欧州一賑やかだったというベルリンの中心地、ポツダム広場(Potsdamer Platz)。第二次世界大戦で徹底的に破壊された後は東西ベルリンの境界地帯となり、壁の時代には無人の荒れ地となって長い間開発から取り残されていましたが、ドイツ再統一後に一気に再開発が進んでベルリンでは(ドイツでは)あまり見られない高層ビル・エリアとなりました。ポツダム広場駅前にはベルリンの壁の一部と説明パネルが展示されています。

■Potsdamer Platz
住所:Potsdamer Platz, 10785 Berlin(Googleマップ
アクセス:Potsdamer Platz駅を出たところ

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