清潔さを保つことができるシステムバスを選びたい
家族みんなが日々使用する浴室。プランニングの際には、居心地よく、ゆったりとした時間を過ごすことができるように配慮したいものです。新築やリフォームで多く取り入れられるシステムバスは、各メーカーから豊富な商品バリエーションが揃っており、汚れにくく掃除のしやすい商品、清潔さを保つ工夫がなされたタイプも増えてきています。メーカーごとに特徴があるので、選ぶ際には、どこが異なるのか、具体的にショールームで比較検討することが大切でしょう。
ワイパーのように水道水を散布、汚れの原因となる角質や皮脂汚れを洗い流し、次に、きれい除菌水で仕上げる。カビやピンク汚れの発生を抑え、床まわりのきれいが長持ちする。[床ワイパー洗浄(きれい除菌水)] TOTO
チェックポイント1 床の素材や表面仕上げの工夫
システムバス空間の中で、汚れやカビが気になるの部分のひとつに、床が挙げられます。各メーカーのシステムバス商品には、汚れにくく乾きやすい床材が設定されているケースがみられます。細かな工夫はメーカーごとに異なりますが、独自の表面加工を施すことで、排水効率を高め、乾きやすいという特徴を持つタイプが多く、水分が残りにくいためカビが生えにくく、掃除もしやすいというものです。また、傷がつきにくい工夫を施したもの、床の隅部分に目地を設けないタイプなどもみられます。
その他、メーカーによって、洗い場カウンター下などから洗浄水が出るなど、床面を自動で洗浄する機能を搭載できるシステムバスもみられるようになりました。
チェックポイント2 排水口の工夫
浴槽からの排水で、渦を起こして洗浄する。構造がシンプルなので掃除もしやすい。[くるりんポイ排水口] LIXIL
チェックポイント3 浴槽の素材や形状の工夫
ゆったりとくつろぐために、浴槽も美しく保ちたいものです。システムバスの浴槽に多く用いられる素材は、人工大理石やFRP(エフアールピー)、メーカー独自の素材を取り入れたシステムバスもみられます。人工大理石の浴槽には、アクリル系とポリエステル系がありますが、いずれも表面が滑らかなので、水あかや湯あかを落としやすいのが特徴。メーカーによって、素材や表面加工などに工夫を施し、汚れや傷がつきにくいもの、水滴や汚れが残りにくいもの、美しさを長く保つ工夫が施されたものなどが揃っています。また、汚れがたまりやすい排水口のフランジ(金具)を無くし溝がない形状にした浴槽などもみられます。
その他、メーカーによっては、蓋を閉め、スイッチを押すだけで、自動で浴槽を洗う機能を持つタイプも提案されています。
はっ水、はつ油技術で水も皮脂も弾くため、汚れが付いてもお掃除は簡単に。 [お掃除ラクラク 人大浴槽] TOTO
チェックポイント4 水栓金具の工夫
システムバスに設定されている水栓金具やシャワー水栓は、デザイン性も清掃性も兼ね備えた、すっきりとしたタイプが増えてきています。形状や素材に工夫を施して、汚れがつきにくくしたり、掃除が簡単なタイプ、カウンターと一体化したものやタッチタイプなどもみられます。水アカが付きにくい素材(有機ガラス系)を使用した水栓金具。継ぎ目が少なく、水滴も流れやすい滑らかなデザインが特徴。 [オフローラ スゴピカ水栓] パナソニック エコソリューションズ
チェックポイント5 カウンターの工夫
洗面器やシャンプーなどを置くことができるカウンターは便利なアイテムですが、美しく保つのも難しいもの。特に裏側などは、汚れが見えないだけに、掃除もおろそかになってしまいがちです。最近では、水アカや汚れがつきにくい素材を用いたり、壁や浴槽と離して設置することでお手入れしやすいもの、カウンターそのものを簡単に取り外すことができるようなタイプもみられます。
カウンターを丸ごと壁から外すことができ、カウンター裏、床・壁を楽な姿勢で、しっかり洗うことができる。[アライズ まる洗いカウンター] LIXIL
チェックポイント6 出入り口扉の工夫
出入り口の扉(ドア)も細かな汚れが気になるところでしょう。折れ戸や開き戸(ドア)、引き戸タイプなどがありますが、いずれも、お手入れのしやすさは高められています。カビや汚れが溜まりにくいように、扉の換気口の位置や形状に工夫を施し掃除がしやすいように工夫したもの、カビの発生や浸透を抑えたパッキンを採用したり、パッキンそのものをなくすなどの工夫もみられます。チェックポイント7 換気扇の機能の工夫
側面から湿気を吸い込みながらルーバーで空気を送り循環気流を発生。湿った空気を効率よく入れ替える。[オフローラ カビシャット暖房換気乾燥機]
パナソニック エコソリューションズ
商品によっては、静音設計のタイプや浴室内の湿気の量などに応じて換気運転が切り替えることができるもの、自動で運転を停止する機能を持つタイプなどもあるので、空間やライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。
ショールームで細かな機能の確認を。掃除の方法もチェックして
システムバスを選ぶ場合は、ショールームで実際の商品をチェックすることが基本。特に、汚れにくさや清潔さを保つ工夫などは、カタログやホームページではわかりにくいもの。実験コーナーなどを利用し、アドバイザーに説明を受けるなどして、その特徴を理解するようにしましょう。具体的な掃除の方法、お手入れの際のパーツの取り外し方法など、あらかじめ確認しておくことも大切なポイントです。【関連記事】
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