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キューブ型PCを作ろう(2ページ目)

コンパクトなボディと静穏性が特徴のキューブ型PCを自作してみましょう。今回は、ガイドが選んだPCベアボーンの購入から組み立てまでを完全解説。Windows XP を安く買う方法も教えます。

大島 克彦

執筆者:大島 克彦

デスクトップパソコンガイド

パーツ類
ベアボーン完成のためのパーツ

パーツを揃える

ベアボーンや自作 PC を買う際の鉄則は、パーツの対応関係を事前に調べるということです。とくに、CPU とメモリについての確認が大切です。

そのためには、M/B のマニュアルをよく読んでから、ほかのパーツを買うようにします。メーカーの Web サイトで情報を探すのもよいでしょう。最終的には、ショップの店員さんに聞いて確認します。


ST20G5 の場合、対応パーツは次のようになります。

●CPU:
Athlon64 の Socket 939 版です。Athlon64 には Socket 754 版もありますが、ピンに互換性がないので要注意。また、コアは最新の「Venice」を選びました。Venice コアは、AMD 製 CPU では初めて、SSE(Streaming SIMD Extensions)3 という拡張機能に対応、マルチメディア処理性能に優れています。ST20G5 は、このコアに当初から対応しています。また、ST20G5 には CPU クーラーが付属しますので、クーラーを買う必要はありません。

●メモリ:
DDR 333(2700)と DDR 400(3200)のメモリに対応しています。価格は同程度なので、高速な DDR 400 を選びます。また、同じサイズ、メーカーのメモリを複数枚使えば、より高速なデュアルチャンネル動作が可能です。この場合、2枚同時に購入します。メモリの品質は当たりはずれがありますから、ブランドのシールが貼られたものか、国際規格の「JEDEC 準拠」とされているものを買いましょう。

●その他:
残りのパーツは、HDD と光学ドライブ、FDD です。HDD は、シリアル ATA(SATA)160GB(7200 回転、キャッシュ8MB)、光学ドライブは DVD±RW がよいでしょう。通常、ドライブには DVD 再生ソフトと書き込みソフトが付属します。ST20G5 では、OS をインストールする際に FD が必要とのことでしたので、ほとんど使わない FDD も買うことにしました。

さて、以上購入したパーツは、ほとんどが「バルク品」(Bulk)です。これは、メーカーが業者向けに出荷したものが、小売の販売経路に流出したものです。一般の「リテール品」が、きちんとした箱に入って売られているのに対して、バルク品は包装が簡単です(CPU ではクーラーも付属せず)。しかも、メーカー保証は付きません(ショップの保証はあり)。もちろん、品物としては同じですし、非常に安く買えるのが利点です。自作の際は、非常に重宝する存在です。

バルク品を不安に思う人もいるでしょうが、私自身は、バルク品で失敗した経験はほとんどありません。

パーツ選びに関しては、「Dell カスタム PC を買おう」で述べたとおり、お金をかける順番を以下のようにします。

メモリ>HDD>CPU>グラフィック


このため、メモリは 512 MB のものを2枚(計1GB)購入、CPU は、もっとも安価な Athlon64 3000+(1.80 GHz)としました。また、ビデオはとりあえず内蔵のものを使用、カードの増設は「後のお楽しみ」です。なお、キーボードとマウスについては、今回は古い PC のものを流用しました。

Windows XP を1万円安く買う

ところで、上の画像を見て、「Windows XP のパッケージが変だな?」と思った方、よく気がつきましたね! その通りです。今回購入したのは、Windows XP Home Edition の「DSP 版」(OEM 版)で、箱に入っていません。

DSP 版とは、「ハードウェアにバンドルまたはインストール」した状態で、ショップがライセンスする形で販売するものです。単品では購入できず、FDD などのパーツとセットで買わなければなりません。しかも、「同時に購入したハードウエアと共に使用する」という条件もつきます。

しかし、中身はパッケージ製品と同じですし、何より、価格が安くなります。Windows XP Home Edition の場合、パッケージ版は 22,000~25,000円しますが、DSP 版は 12,000円前後。Professional Edition でも、パッケージ版が 31,000~35,000円に対し、DSP 版は 18,000円程度です。つまり、Home Edition では、FDD とセットで買っても、パッケージ版より1万円も安いということになります(Professional ならそれ以上)。DSP 版は、ショップのソフトウェア売場ではなく、パーツ売場にありますし、ポップも目立ちません。売場のレジで、在庫と価格を問い合わせましょう。

なお、パッケージ版でも、「アップグレード版」は、DSP 版と同じ程度の価格で買えます。しかし、アップグレードでのインストールは、古い OS を保有していないといけませんし、不具合を起こすことが多いのでオススメできません。

次は、いよいよ組み立て…>>NEXT


Page1:ベアボーンって何?
Page2:パーツと OS を揃える
Page3:ST20G5 を組み立てる(1)
Page4:ST20G5 を組み立てる(2)
Page5:Windows をインストールする
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