一般的に言われている二世帯同居のメリットとしては 、以下の7つが考えられます。
1. 親の面倒が近くで見られる
二世帯住宅にするには新築だけでなくリフォームという選択肢もある
その点、誰かがそばにいられることが多い二世帯住宅なら、精神面と金銭面の両面から不安を減らすことができますし、バリアフリーリフォームをしておけば、将来在宅で親の介護をすることになっても、負担を軽減できます。
2. 子どもの面倒を親に見てもらえる
都市部では保育園の待機児が問題になっていますが、仮に保育園に入れなくても両親がそばにいれば子どもの面倒を見てもらえるので、奥さんの早期の仕事復帰が可能です。二世帯リフォームでより大き目の予算が必要になったとしても、共働きなら効率的にローンを返済していけます。3. より少ない資金で、より高性能な家が持てる
親世帯が所有している敷地に子世帯がローンを組んで建てるケースが多く見られますが、この場合、子世帯は土地を取得する費用が不要になり、建物に費用をあてられる分、より丈夫で安心な住まいにオカネをかけることができます。また親世帯としても、古くなった住まいをリフォームするにも費用がかかりますから、子世帯と一緒に建てることで費用を抑えられ、少ない自己資金でバリアフリー対応などが充実した家を手に入れることができます。4. 別々で住むより光熱費をカットできる
水まわりやキッチンを共有する場合、世帯別々で住むよりもエネルギー消費量を2~3割削減できるとも言われています。さらに食費も食材を分け合ったり、たまには一緒に食べたりして食費をシェアし合えば年間で相当な節約になるでしょう。5. 親子でローン返済していける
親はもちろん子どもだって仕事や収入がどうなるか分からない不透明な時代に、だれか1人だけの肩にローン返済負担が集中するのは危険です。パパやおじいちゃんはもちろんのこと、ママやおばあちゃんもできる範囲で働いて皆でローンを返済していくことで、誰かが病気になった時でもリスクヘッジができます。ただし、ローンの名義はおじいちゃんなど親の名義で組んでおくと節税のメリットもあります。6. 二世帯ならではの減税が使える
たとえば『小規模宅地等の特例』があります。たとえば親御さんが亡くなられた時、その親御さんが住んでいた土地をお子さんが相続する場合、一定の要件を満たせば、80%又は50%評価額を減額してあげますよという特例です。例えば、亡くなられた親御さんの自宅の敷地の相続税評価額が1億円だったとして、この土地につき小規模宅地等の特例を適用するとぐっと下がって2000万円の評価で相続税を計算することが出来るという特例です。上記は新築や建て替えも含めた一般的な二世帯同居のメリットですが、リフォームならではのメリットもあります。
7. リフォームなら新築の1/3の費用で済む!?
戸建住宅の二世帯リフォーム費用の目安は中心価格帯1000~1250万円と言われてます。ちなみに二世帯住宅の建築費は57坪188平方メートルで約3600万円ですので、リフォームは新築するよりも1/3程度の費用で済むという速算になります。ただし家の構造や築年数によってはリフォームでは対応できない場合もありますので、二世帯リフォームする場合はリフォーム会社の建築の専門家に十分相談されてください。8. 住み慣れた間取りの一部を活かせる
お父様が亡くなられ、高齢のお母様が一人で住むことになった家に、子世帯が流入するケースがよくあります。例えば、1階のLDKの奥に2部屋あるといった間取りの場合、2室のうち1室をお母様の寝室して、ご高齢になるとトイレなどが近くなりますから、残り1室をお母様専用の広めのトイレと浴室洗面に。広いLDKはお母様と子世帯が共有し、2階に子世帯の主寝室や子ども部屋を設けるプランにすれば、LDKには誰かしらがいる時間が長いので、もしお母様に何かあればすぐ分かりますし、ご両親が長く使われたLDKの思い出を消すことなく、さらに予算や資材のムダ使いをすることなく残すことができます。もちろん、二世帯同居にはメリットだけでなく「プライバシーの問題」や「生活時間帯の相違」といったデメリットもありますが、これらは間取りや部屋の仕切り方次第でほぼ解決可能。例えば、リビングやキッチンを世帯ごとに用意することで、程良い距離感を保つことができます。二世帯リフォームは家の構造や築年数といった条件も加わってきますが、条件をクリアさえすれば資源・時間・予算いずれも軽減できる一挙両得手段でもありますので、検討の一つに入れてみてはいかがでしょうか。
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