パン/パン屋さん取材レポート(東日本)

リベルテ・パティスリー・ブーランジェリー【吉祥寺】

2018年3月24日、吉祥寺にパリの人気パン・菓子店、リベルテ・ラ・パティスリー・ブーランジェリーの海外1号店がオープンしました。伝統的な中に新しさもあるリベルテのフレンチスタイルのパンとお菓子。そして2階にはリベルテ初のカフェもあります。速報をお伝えします。

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

リベルテ・パティスリー・ブーランジェリー、吉祥寺にオープン

リベルテのパン売り場

リベルテのパン売り場

先日速報でお伝えしたパリの人気店「リベルテ」吉祥寺に初上陸!についての記事の続報です。

パリの人気店、「LIBERTÉ LA PÂTISSERIE BOULANGERIE 」(リベルテ・ラ・パティスリー・ブーランジェリー)が2018年3月24日、吉祥寺にオープンしました。 

パン売り場の奥はガラスで仕切られた厨房

パン売り場の奥はガラスで仕切られた厨房

場所は東急百貨店の裏を五日市街道方面にちょっと入ったところ。明るいガラス張りの建物の中には、大理石のショーケースがあり、ケーキとパンが並んでいます。

突きあたりの厨房もまた、ガラスの壁で仕切られているので、床から天井までがクリアに見渡せます。この透明感はリベルテのコンセプトのひとつ。職人さんの顔や手もと、扱う素材、つくっているものがよく見えるのと同時に、つくり手からもこちらの顔が見えます。双方の距離が縮まる感じがします。
リベルテの1F厨房

リベルテの1F厨房

パリのリベルテというお店について、吉祥寺にオープンする理由、経営する会社、つくり手、パンやお菓子、店のコンセプトについては、こちらの速報記事からご覧ください。
伝統的で、そしてちょっと新しいフレンチスタイルのパン

伝統的で、そしてちょっと新しいフレンチスタイルのパン

 

吉祥寺のリベルテのパンとお菓子

リベルテのパンとお菓子はフレンチスタイル。
パン・リベルテ

パン・リベルテ

店名を冠した「パン・リベルテ」は大型のカンパーニュです(8/1 450円~)。パリ本店と同じムーラン・ブルジョワ社のフランス小麦「トラディションフランセーズ」にライ麦粉、そして北海道産の石臼挽き全粒粉を配合して、奥行きのある味わいです。酸味がやさしくクセがないので、オールマイティに使えます。そのままバターをつけて食べるもよし、タルティーヌや、薄くスライスしてサンドイッチにもよいでしょう。どれかひとつ選ぶならこれがイチオシです。

「パンドミフランセ」(420円)はフランス産小麦、たまご入りの甘くてやわらかな食パンで、これは珍しいかも。国産小麦の「パンドミジャポネ」(450円)も日本オリジナルで登場しています。
バリッとハードなバゲット

バリッとハードなバゲット

バゲット(300円)にはムーランブルジョワの小麦粉をメインに、十勝産の石臼挽き小麦「スムレラ」が配合されています。バリッとハードに焼けたクラスト、力強さを感じるクラムを備えた低温長時間発酵のバゲットです。これはぜひ焼きたてを食べてほしいと思います。酵母はリンゴから起こしたルヴァンとイーストを併用しています。
アボカドバターと赤玉ねぎ。アーモンドがアクセント

アボカドバターと赤玉ねぎ。アーモンドがアクセント

バゲットのサンドイッチは「生ハム・プルーン・ブルーチーズ」「カレー風味のフムスと季節野菜」「アボカドバターと赤玉ねぎ」(各580円)など、新鮮な取り合わせのものがショーケースに美しく並びます。これはテイクアウトのみですが、ランチタイム前にはニ階のカフェでイートインできます。
パン・グルモン

パン・グルモン

その名も美食家のパン、「パン・グルモン」(各420円)は、いわゆる焼き込み総菜パン。栃木県の今牧場の山羊ミルクでつくられたフレッシュチーズ とトマトを包んで焼いた「シェーブルトマト」を始め、エメンタールチーズ入りの「バジルベーコン」、そして「トマト・モツァレラ」など、これらもバゲット生地です。お昼頃に焼きたてが並びます。
トラディションショコラ、クロワッサンザマンドなど

トラディションショコラ、クロワッサンザマンドなど

バゲット生地を用いたものには、スイーツ系のパンもあります。「トラディションショコラ」(350円)。ヴァローナ社のカカオパウダーを生地に練り込み、チョコチップがたっぷり入った、食べ応えのあるチョコパンです。おなじバゲット生地でも、ベースがしっかりと味わい深いと、いろいろなバリエーション展開も楽しみになりますね。
ブリオッシュ・シュクル、ブリオッシュ・プラリネ

ブリオッシュ・シュクル、ブリオッシュ・プラリネ

見た目のかわいらしさに人気があるのが「ブリオッシュプラリネ」(350円)。ピンク色の砂糖をまとったアーモンドはリヨン名物のプラリネロゼです。このパンはシナモン、バニラ、シトラスのシロップで仕上げられています。
クラシックなようでいて、あちこちに新しい要素も

クラシックなようでいて、あちこちに新しい要素も

お菓子はしっかりと甘く、あるいは甘酸っぱく、味のメリハリが効いています。

シェフのおすすめは「タルト シトロン」と「タルトタタン」(各540円)。タルト シトロンはフランスのイズニーの発酵バターとゲランドの塩で焼き上げたタルトに、フレッシュレモンを1/2個、皮ごと用いたクリームをたっぷり。タタンは砂糖とショウガのみでじっくり火を通した1個分のリンゴの上に、クレームラフィネ(発酵フレッシュクリーム)がふわっと乗っています。
お土産や贈りものに焼き菓子のギフトボックスも

お土産や贈りものに焼き菓子のギフトボックスも

手土産にはギフトボックス(2000円/3000円)もあります。フランボワーズのジャムをスパイスクッキーでサンドした「サブレ コンフィチュール」など、シンプルでおいしい焼き菓子の取り合わせです。

ちなみに、フランス人のこだわりを感じたのはバター使いでした。クロワッサンには「レスキュール」、お菓子には「イズニー」、ブリオッシュにはニュージーランド産のグラスフェッドバターが使い分けられています。
クロワッサン

クロワッサン


2階は一日中楽しめるリベルテカフェ

リベルテカフェ

リベルテカフェ

パリのリベルテにはない、カフェスペースが2階にあります。朝は11時までイートインタイムで、飲物をオーダーすれば、階下で購入したパンを食べることもできます。11時以降はカフェメニューからオーダーをすることになります。

11時~15時のランチタイムはサンドイッチやタルティーヌではなく、おかわり自由のパンのついてくる料理。「見てたのしい、食べてうれしい」をテーマにした季節野菜を使ったメニューに注目です。
季節の野菜スープとパン

季節の野菜スープとパン

たとえば「季節の野菜スープ」(1300円)は、スナップエンドウ、芽キャベツ、長ネギ、フランスで人気のスーパーフード「キヌア」を盛りつけた皿にグリンピースのスープを注いでくれます。スープをサーヴするところ(動画:Facebook)

これに日替わりのパンとディップが何か、付いてきます。他にはデリプレートやサーモンの包み焼きのような料理も。
パンは好きなだけ

パンは好きなだけ

15時から閉店19時(ラストオーダーは18時半)までの間はアペリティフタイム。肉料理の盛り合わせやタルティーヌで、ワインと共に軽い夕食を楽しむこともできます。

いろいろに使えそうな、リベルテ・パティスリー・ブーランジェリー。吉祥寺の新名所です。

この後、リベルテは年内に京都への出店も予定しています。
リベルテ・パティスリー・ブーランジェリー

リベルテ・パティスリー・ブーランジェリー


リベルテ・パティスリー・ブーランジェリー
住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町2-14-3
電話:0422-27-6593
営業時間:1F販売 9時~19時(土日祝日8時~)
2Fカフェ 9時~19時 
定休日:月曜(祝日の場合火曜)
Yahoo!地図情報
JR・京王井の頭線吉祥寺駅徒歩7分

【吉祥寺でおいしいパン屋さんを巡るなら】
ダンディゾン【吉祥寺】(2013記事)
ブーランジュリー・ビストロ・エペ【吉祥寺】 (2013記事)

次のページは、オープンに先がけてフランス大使館で行われたレセプションの内容をお伝えした2018年2月27日の速報記事です。
オーナーのミカエル・ベニシューさんの想いや、日本での運営に携わるLIBERTE JAPON代表取締役社長の飯塚達也さんのお考えについて書いています。

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