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子供がトイレに行きたくなる絵本10選…トイレトレーニング成功!?

子どものトイレに関する悩みやトイレトレーニング時におすすめの、子供がトイレに行きたくなる絵本をご紹介します。トイトレがなかなか進まない、パンツがはけない、遊びに夢中でトイレに行けないなど、子どものトイレに関する悩みにおすすめの絵本10選とは?

高橋 真生

執筆者:高橋 真生

子育て・教育ガイド

トイレトレーニングにおすすめ! 子供がトイレに行きたくなる絵本

トイレトレーニングのためという大人の事情がなくても読みたくなるような絵本で、焦りもイライラも、ゆったり穏やかに……

トイレトレーニングのためという大人の事情がなくても読みたくなるような絵本で、焦りもイライラも、ゆったり穏やかに……

2・3歳頃から本格的に始まる、トイトレことトイレトレーニング。本人の排泄タイミングを尊重するのが1番ですが、今は幼稚園や習い事の事情で、オムツを外す時期が決められてしまうことも珍しくないようです。

そんなときに読みたい、小さな子供たちが「トイレに行ってみよう!」「パンツっていいな」と思えるような絵本をご紹介します。

おむつはずれは子供の成長の一つ。今回ご紹介するのは、トイトレするぞという大人の意気込みを子供に押しつけることのない、「できた!」という喜びを感じられるような絵本ですので、普段の絵本の時間にそっと取り入れてみてくださいね。
 
<目次>
 

1 世界中で読まれている赤ちゃん絵本『うんちがぽとん』

『うんちがぽとん』(まあくんのバイバイあかちゃんシリーズ1)

『うんちがぽとん』(まあくんのバイバイあかちゃんシリーズ1)


ある日、おばあさんがまあくんにくれた大きなプレゼント― 箱を開けると、それはおまるでした。まあくんもおまるが気に入って、「でたかな? まだまだ」をくり返しながら、うんちもおしっこもできるようになりました。

『うんちがぽとん』では、最初に「あなたの からだと おんなじですか?」とまあくんの体を見せてくれます。そして生まれてすぐ、2日目、2ヶ月後のまあくんが、おむつにおしっことうんちをする姿が描かれます。

こうすることで、子供は、自分が少しずつ大きくなって、まさに今、おむつを卒業するときなのだということをしっかりと理解できるのですね。

正方形で小さなサイズも、あたたみのあるシンプルな絵も、まあくんの気持ちと連動したカラフルな色も、小さな子供の「できるようになりたい」という気持ちに自然に寄り添ってくれます。

もちろん、おまるでなくトイレでするお子さんも、喜んで見てくれますのでご安心ください。きっと「おしっこ バイバーイ、うんち バイバーイ」が定番になりますよ。

【書籍データ】
書名 『うんちがぽとん』(まあくんのバイバイあかちゃんシリーズ1)
絵・文 アロナ・フランケル
訳 さくまゆみこ
出版社 アリス館
対象年齢 2歳から

 

2 きっとパンツが好きになる!『しろくまのパンツ』

『しろくまのパンツ』

『しろくまのパンツ』


『しろくまのパンツ』を読むには、最初に絵本に付いているしろくまさんの赤いパンツを脱がせなければなりません。それだけでもなんだか胸がドキドキ。

表紙をめくると、「どこにいったんだろう」としろくまさんが困っています。しろくまさんのパンツ、なくなってしまったんですって! えーっ! 目は、自然と脱がせたばかりの赤いパンツに……。これからどうなっちゃうの?

しろくまさんは、ねずみさんと一緒にパンツを探し始めました。おしゃれなしましまのぱんつは、しまうまさんのパンツ。おかしがいっぱいおいしそうなパンツは、ぶたさんの。ねずみさんが大好きって書いてあるパンツは、ねこさんの……、「あぶない! にげろ にげろ」。

くり抜かれた窓にちらりと見えるパンツから「誰のパンツかな?」と考える楽しさ、予想外の展開に、子供たちも大笑い! パンツを嫌がったときには、しろくまさんの気持ちのいいパンツの歌を歌いつつ、「〇〇ちゃんのパンツだよー」がよく効きます。小さな子供たちだけでなく、小学校の読み聞かせの導入にもぴったりですし、大人にも人気です。

さて、しろくまさんのパンツ、どこにあるのでしょうね?

【書籍データ】
書名 『しろくまのパンツ』
作 tupera tupera
出版社 ブロンズ新社
対象年齢 3歳から
■しろくまのパンツグッズ  

3 失敗しても大丈夫……『ぷくちゃんのすてきなぱんつ』

『ぷくちゃんのすてきなぱんつ』

『ぷくちゃんのすてきなぱんつ』


はりきって用意した紙パンツや布パンツ、全然履いてくれない!― ああ、トイレトレーニングあるあるですね。でも、大丈夫、大丈夫― 『ぷくちゃんのすてきなぱんつ』を読むと、優しい気持ちになれますよ。

ある日、おかあさんがぷくちゃんにパンツを買ってきてくれました。ぷくちゃんは、はき心地がよくて、かっこよく歩けるパンツが大好き。でも、その気持ちとはうらはらに、おしっこは「じょじょじょーん!」ともれてしまいます。

そんなとき、おかあさんはこう言いました。「でも、だいじょうぶ。ほらね、おかわりぱんつ」。

作者のひろかわさんはこの本のことを「失敗を重ねてきた私の経験がもとになって生まれた」とおっしゃっています(「この本読んで」2015年秋号)。

そのせいでしょうか。じりじりと焦る親心も、この絵本を読んでいるうちに「失敗しても大丈夫」「いつかきっとできるようになるよ」と穏やかになっていきます。

もちろん、身近なテーマを優しく描いたこの絵本は、小さな子供たちにも大人気。裏表紙を開いたページにずらりと並んだパンツ、どれが好きかで盛り上がってみてくださいね。

【書籍データ】
書名 『ぷくちゃんのすてきなぱんつ』
さく ひろかわさえこ
出版社 アリス館
対象年齢 2歳から

 

4 トイレデビューにお顔を拝借! 『おトイレさん』

『おトイレさん』

『おトイレさん』


主人公はまさかの洋式便器、おトイレさんです。おトイレさんは人気者。とっとことっとこ歩いていると、いつだって「おしっこさせて」と声がかかるのです。そんなとき、おトイレさんは答えます「まかせてちょんまげ!」。

だじゃれ大好き、頼もしくて優しいおトイレさん。なかなかおトイレできないまだおむつのキリン坊やも「あ そーれ!」「がんばれっ がんばれっ ふんばれっ ふんばれっ」と励ましてもらい、ぽっちゃーんと元気なうんちをすることができました。

とにかく明るくユーモアたっぷりなので、読んでいて元気になる『おトイレさん』。子供たちも大爆笑です。

子供をトイレに誘う方法の一つとして、便器の蓋に好きなキャラクターのイラストや写真を貼る、というものがありますが、おトイレさんのお顔はいかがでしょう? ちょっぴり怖い……? おひげが気になる……? いえいえ、きっと「トイレで すっキリン!」したくなってしまうと思いますよ。

見返し(表紙を開いたところ)のトイレットペーパー模様や、「おトイレしんぶん」も、見逃せません。

【書籍データ】
書名 『おトイレさん』
さく・え きたがわめぐみ
出版社 教育画劇
対象年齢 3歳から
おトイレさんかおパーツ: 作者きたがわめぐみさんのHPからダウンロードできます。ぜひ!

■癖になるおトイレさん、続編もあります

 

5 トイトレ中のハラハラもなごやかに『おしっこでるよ』

『おしっこでるよ』

『おしっこでるよ』


おとうさんとおかあさんとアンドリューは、おじいちゃんのおうちにお出かけです。車に乗る前に、お母さんは「おしっこは だいじょうぶ?」と聞きました。アンドリューは「でない、でない、でない」と答えます。

でも、ブルーンと出発して1分後アンドリューは叫びました。「おしっこ でるよー!」

ボタンがたくさん付いている服を着せ終わったと思ったら「おしっこ でるよー!」、おしっこを警戒した大人たちがもう大丈夫と安心した途端に「もらしちゃった」― 同じ状況に、「だから言ったのに」と、どれだけたくさんの大人が肩を落としたことでしょう。

もちろん、子供たちは、ニヤニヤ笑うばかり。アンドリュー、まさに自分と一緒ですものね。

とはいえ、ユーモアのある文章や、表情豊かなアンドリューやその家族、温かみのある色遣いで、なんともほのぼのした物語に仕上がっています。そうそう、この年頃の子供がいたら、おしっこに一喜一憂するのは当たり前。苦笑いしながら、見守っていきましょうね。

その後アンドリューは、おじいちゃんに声をかけてトイレに行きました。たくましい、成長の瞬間です。

【書籍データ】
書名 『おしっこでるよ』
作 ロバート・マンチ
絵 ミカエル・マルチェンコ
訳 乃木りか
出版社 PHP研究所
対象年齢 3歳から

 

6 一人でできたらやっぱりうれしい! 『はけたよはけたよ』

『はけたよはけたよ』

『はけたよはけたよ』


たつくんは、一人でパンツがはけません。だって、ふらふらするんです。片足あげて、「どでん!」を繰り返し、とうとう嫌になって、パンツをはかずに外へ駆け出してしまいました。そこへ動物たちがやってきて、たつくんのおしりをじろじろじろ、しっぽがないと笑います。

子供だって、できないと嫌になってしまうし、できたらうれしい。小さな子に「もう嫌だ」「めんどくさい」なんて言われると大人としてはなんだかがっかりしてしまうけれど、その気持ち、本当は分かります。もちろん、「一人でやってみたい」という気持ちも、ね。

柔らかでリズミカルで、読んでいて気持ちいい文章と、淡くてやさしい色遣いの絵、そして上質のユーモアが、トイレトレーニングでとがりがちな子供と大人の心を、穏やかにしてくれます。

さて、ひょんなことから自分でパンツをはけるようになったたつくん、お母さんの縫ってくれたズボンをはいて、外へ出かけました。「わんわん にゃーご ちゅうちゅう んもうー ひひん」と動物たち。「いいなあ。いいなあ」と言ってもらい、たつくんもにっこにこです。

【書籍データ】
書名 『はけたよはけたよ』(創作えほん3)
ぶん かんざわとしこ
え にしまきかやこ
出版社 偕成社
対象年齢 2歳から

 

7 おしりの拭き方はこれで解決! 『じぶんでおしりふけるかな』

『じぶんでおしりふけるかな』

『じぶんでおしりふけるかな』


大事なことなのに、どうやって説明したらいいのか意外と迷う、うんちをしたときのおしりの拭き方。困ったときに頼りになるのは、カイチュウ博士としても知られる藤田紘一郎さん監修の『じぶんでおしりふけるかな』です。

ひろきくんがトイレでうんちをすると、うんちが金の船になりました。いつの間にか便器の中は海になり、ひろきくんは船の上。出会ったクジラに「じぶんで おしりを ふけるのかい?」と聞かれたひろきくんが「ふけるよ」と答えると、船は小さくなってしまいました。

ひろきくんが誰かと同じ会話をするたびに、船はどんどん小さくなっていきます。そう、ひろきくん、本当はママにおしりを拭いてもらっていたのです。それに気づいたかいじゅうは、ひろきくんにおしりのふき方を教えてくれました。

思わずつっこみたくなる一風変わった物語なのに、おしりの拭き方がかなり丁寧に説明されていて、独特の雰囲気があります。巨大ながらも素朴でやさしい顔のかいじゅうに、子供たちはにっこり。自分でおしりを拭けるようになってちょっぴりお兄ちゃんの顔をしているひろきくんには、やる気を刺激されるようです。親子でのんびり、お楽しみください。

【書籍データ】
書名 『じぶんでおしりふけるかな』(えほんのぼうけん59)
さく・え 深見春夫
監修 藤田紘一郎
出版社 岩崎書店
対象年齢 4歳から

 

8 一人でトイレに行けるようになりたい! 『トイレたんけんたい』

『トイレたんけんたい』

『トイレたんけんたい』


寝る前にトイレに行きたいのに、お母さんはずっと電話中。困ったなあ。遠くて怖くて暗いけど、「でも、ぼくは もう あかちゃんじゃないんだ」と、「ぼく」は探検隊を作りました。その名も「トイレたんけんたい」。大好きなおもちゃを率いて「えい えい おー!」。

かいじゅうの隠れ家に、洞窟に、ワニと、トイレまでの道は困難を極めます。そして、最後の難関は、おばけ……! でも、「ぼくだって できるんだ」― 仲間と協力し、とうとうトイレに行くことができました。

一人でトイレに行くのが怖いという思いや、ごっこ遊びの真剣さ、お母さんに「こわくなかったの?」と聞かれて「こわいわけ ないだろ、あかちゃんじゃあるまいし」と答える口ぶりは、この年齢の子供そのもの。子供たちは冒険に夢中ですが、大人としては、ほんわかしたり、苦笑いが出たり……。

ところどころにあるしかけや、巻末の間取り図が、ますますお子さんの冒険心を掻き立ててくれますよ。読んだ後は、もちろん、自分が隊長になる子、続出です。さあ、一人でトイレに行ってみよう!


【書籍データ】
書名 『トイレたんけんたい』(わくわくメルヘンシリーズ)
作 おだしんいちろう
絵 こばようこ
出版社 フレーベル館
対象年齢 3歳から

 

9 遊びに夢中でトイレに行けない! 『おしっこしょうぼうたい』

『おしっこしょうぼうたい』

『おしっこしょうぼうたい』


遊びたい気持ちが強すぎて、ついついトイレを我慢してしまう子、いませんか? 『おしっこしょうぼうたい』のけんちゃんは、まさにそのタイプ。一緒に遊んでいたお友だちがトイレに行っても、その場から動くことができません。

そんなけんちゃんを見ていた先生が、「トイレが かじだよ!」「かじを けしに いこう!」と声をかけてくれました。そしてトイレで「ほうすい じゅんび!」。

真剣に遊んでいる子供の姿はいいものですが、やはりトイレには行ってほしい。自分の尿意に気付いているのに、行かないと言いはるときなどは極めて厄介です。そんなときに、こんなふうに楽しくトイレモードに切り替えることができたらいいですよね。

特に幼稚園・保育園に通う年齢の男の子に人気の絵本ですが、女の子だって言っちゃいますよ。「ほうすい じゅんび!」

【書籍データ】
書名 『おしっこしょうぼうたい』
作・絵 こみまさやす
原案 中村美佐子
出版社 ひかりのくに
対象年齢 3歳から
■もう少し小さなお子さんなら……

 

10 トイレで一人が寂しいときにはとことん楽しむ『ぼくのトイレ』

『ぼくのトイレ』

『ぼくのトイレ』


表紙を開くと思わず目が丸くなる、トイレ尽くし。「そらとぶトイレ」や「リゾートイレ」、「トイレストラン」に「よにんのりトイレ」― そう、『ぼくのトイレ』は「たまには ちがう トイレで してみたい」と願うあなたのための絵本です。

最初から最後まで、奇想天外なトイレが盛りだくさんで、「うちのトイレはこれがいいね」「こんなトイレ嫌だよー!」と、読みながらとても盛り上がります。

ぼくのとっておきであるトイレットコースターを盗んだ犯人を捜したり、気付くとフッと笑ってしまうようなものが隠れていたり、細かいところまで描き込まれている絵を見るのが楽しく、何度も繰り返し読みたくなります。

「トイレに はいると ひとりぼっちに なっちゃうけれど トイレに いくのは みんな おなじ」。皆「トイレなかま」だと思うと、一人でトイレに行くのが嫌だな、というお子さんも、きっとトイレに行くのが楽しくなりますね。

ただし、面白さのあまり興奮してしまうため、眠る前の読み聞かせにはおすすめしません。ご注意を!

【書籍データ】
書名 『ぼくのトイレ』(わたしのえほん)
作・絵 鈴木のりたけ
出版社 PHP研究所
対象年齢 4歳から
■大人の方にも人気の、鈴木のりたけさん「ぼくの」シリーズ

 

【トイレの取説!】トイレの使い方を具体的に教えたいときには?

■トイレの使い方の基本はこれでばっちり!
■小学校に多い、和式トイレの使い方はこちらがおすすめ
がっこうでトイレにいけるかな?―うんこのえほん


 
いかがでしたか?「思わず子供がトイレに行きたくなる絵本10選」をご紹介しました。トイレトレーニング・トイトレ時に是非、役立ててくださいね。


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