記憶術

神経衰弱のコツ!定番トランプゲーム攻略のための必勝法記憶術

トランプゲームの定番のひとつに「神経衰弱」があります。2枚の同じ数のカードを合わせていくシンプルなゲームですが、覚え方のコツを掴むだけで簡単に勝てるようになります。今回は、神経衰弱で楽に覚えられるようになるコツを記憶術とともにご紹介します。

宇都出 雅巳

執筆者:宇都出 雅巳

コーチング・マネジメントガイド

<目次>
 

「神経衰弱」のコツを覚えよう!

神経衰弱のコツ!定番トランプゲーム攻略のための必勝法記憶術

トランプゲーム「神経衰弱」のコツは?

家族や仲間が集まったときの遊びの定番といえば、トランプ。 あなたも一度は、トランプで遊んだ経験があるのではないでしょうか?

そして、ルールが簡単で、誰でもすぐにできるトランプといえば、「ババ抜き」「七並べ」、そして「神経衰弱」でしょう。「神経衰弱」で覚える内容は、複雑ではありません。

覚えるべきは、カードの「数字」と「場所」だけ。数字・場所は常に移動しますが、同時に覚える必要があるのは、せいぜい6つぐらいでしょう。

でも、これがなかなか覚えられない!

「あれ? そこにあったのは2だっけ? 3だっけ?」
「確か、このあたりに5があったけれど……」

覚えたようで、覚えていない。覚えられるようで、覚えられない。この微妙さが「イライラ」をもたらし、「神経衰弱」させるのです。
 

神経衰弱では「ワーキングメモリ」の容量がイライラをもたらす

では、どうやったら覚えられるのか?そのためには、なぜ「覚えたようで、覚えていない」のか、そのメカニズムを知る必要があります。

答えは、「ワーキングメモリ(作業記憶)」です。
これで仕事もハカどる!注目の"作業記憶"って何?

簡単に説明すると、ワーキングメモリとは「何かの目的のために一時的に蓄えておく領域」のことで、「脳のメモ帳」にたとえられます。

そして、このワーキングメモリ、容量が非常に小さいのです。

人が瞬間的に記憶できる短期記憶の数は「マジック(マジカル)ナンバー」と呼ばれ、「マジックナンバー7」として7つとされてきました。ただ、その後、もっと少ない「4±1」であるといった研究も出ています。

ワーキングメモリは、対象に「注意」を向けることで覚えるのですが、数が多くなると「注意」を向けられなくなり、記憶ができなくなっていきます。

「神経衰弱」は、このワーキングメモリの”限界”をちょうど突いてくるのです。

覚えるべき数字・場所が「3」ならば、覚えられるでしょう。ただ、それが4、5になり……、しかもカードがめくられるごとに覚えるべき数字・場所が変わっていく……。

こうなると、ワーキングメモリの容量を超え、混乱し、覚えることに圧倒されてきます。「イライラ」してくるのです。
 

神経衰弱の「覚えられるようで、覚えられない」メカニズム

ワーキングメモリを圧迫させることによってもたらされる「イライラ」がくせ者です。

イライラすればするほど、それに注意が向いてワーキングメモリの容量を減らし、余計に覚えられなくなるのです。

これが「神経」を「衰弱」させるメカニズムです。

がんばって覚えようとしても、ワーキングメモリの容量に限界がありますから覚えられません。がんばったのに覚えられないことに余計にイライラし、悪循環に入ります。
 

カードを覚えるポイントは「いい加減」と「くり返し」

「覚えられるようで覚えられない」メカニズム=ワーキングメモリについて理解したところで、「神経衰弱」を攻略するカギをお伝えしましょう。

ポイントは「ワーキングメモリ」を圧迫させず、しかも効率的に使うことです。

ワーキングメモリを効率的に使うには、「イライラ」が厳禁です。そして、「イライラ」をもたらすのは、ワーキングメモリの限界を無視しした過度な「がんばり」や、あれこれも覚えたいという「欲」です。

こうならないために大事なのは、覚えることを適度に放棄する「いい加減」と、ワーキングメモリから必要な情報を消さないための「くり返し」です。
 

神経衰弱のコツは、カードを「4つのエリア」に分けてくり返す!

ワーキングメモリを使いつつも、その限界をわきまえた「いい加減」。

覚えたい数字、場所に注意を向け続け、ほかのことに逸れないよう集中した「くり返し」。

そして、この二つのポイントを実現するための工夫が「4つのエリアに分けて覚える」ことです。
4つのエリアに分けてくり返し続ける

4つのエリアに分けてくり返し続ける

  • 頭の中で、トランプのカードが広げられたスペースを4つに分けます
  • 自分の注意を、左から右に4つのエリアに規則正しく移動させ、覚えるべき数字をくり返します。

このとき、大事なのは「止まらず、くり返す」こと。

ついつい細かい場所もしっかり覚えようとして、止まりそうになりますが、細かい場所にこだわらず、パッと各エリアにある数字を確認するくらいにとどめ、これを「くり返し」ます。

一つのエリアに覚えるべきカードが2枚も3枚も出てきた場合でも、全部を覚えようとせず、各エリア1枚ずつ、全部で4枚覚えておく、というくらいの「いい加減」さを保ちます。

さらに、自分がめくるときには、4つのエリアにまんべんなく覚えるカードが散らばるよう、バランスをとるようにします。

こうすることで、イライラすることなく、覚えられるカードが確実に増えていきます。ぜひ試してみてください!

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