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「オフィスグリコ」以外の類似サービス……社員の「交わり」をつくる
リフレッシュタイムを有効活用する
そのひとつが「リフレッシュルーム」でしょう。
総務から見たリフレッシュルームの目的は、「社員にリラックスしてもらう」ことはもとより、「社員同士に多くの会話をしてもらう」ことです。
そのためには、いろいろな「交わり」を作らなければなりません。リフレッシュルームの中でさまざまな「衝突」をさせ、多くの人に適切な時間、滞在してもらう方法を考えます。
そう考えていくと、飲み物を提供するのは自販機よりコーヒーサーバーの方が適しています。コーヒーができるまでの30秒程度はそこで待つことになるので、周囲の誰かと会話が生まれる可能性が高まります。
コミュニケーションツールとしての「オフィスグリコ」と類似サービス
リフレッシュルームでコミュニケーションを生み出すツールとして多くの企業に使われているのが、富山の置き薬的「置きっぱなしツール」です。この先駆け的な存在が「オフィスグリコ」でしょう。オフィスグリコ
その他、類似のサービスとしては、 こちらは、専用の販売ケースを設置し、オフィス内において、コンビニエンスストアの楽しみと利便性をより身近に体感するために展開しているサービスとのこと。コンビニですから、お菓子のみならず、カップめんに焼きそば、カップスープからおつまみまで、そのレパートリーの広さはさすがです。
ソファや独自ルールでツールの効果を高める
これらのサービスは「社員がお腹が空いたときに便利だから」という面もありますが、これらのツールを置くことで社員が集まり、社内コミュニケーションが生まれる、というのが総務視点での一番の狙いです。お菓子を取ってそのままデスクに戻られるとあまり意味がありませんから、リフレッシュルームに一息つけるソファや洒落た椅子を置いたり、人工芝を貼って靴を脱いでくつろげるようにしている企業もあります。
また「デスクでのお菓子の飲食禁止」にすれば、必然的にリフレッシュルームで食べるために滞在時間が長くなるでしょうし、企業側が代金を補助する代わりに「誰かと一緒に食べる」「メンバーと分ける」などのルールをつくるというのも面白そうです。
手軽に健康経営……野菜や果物、無添加惣菜
社内コミュニケーションとともに、最近の総務担当者が取り組む課題の一つが「健康経営」でしょう。多くの企業でいろいろな施策が導入されています。しかし、健康経営の難しいところは、上から押し付けると成功しない点です。健康は、病気になって初めて意識するものです。ですから「みなさん健康になりましょう」といわれたところで、そこそこ健康な人はアクションを起こしません。
ここでも「置きっぱなしツール」が効果を発揮します。
健康経営を成功させるには、手軽さが一番ですし、人は必ず食べますから、食べ物から始めると参加する人も多くなります。
OFFICE DE YASAI
このような「置きっぱなしサービス」を導入すると大きな手間はかからず、新鮮な野菜や果物、体に優しい惣菜を社員に提供できます。さらに健康経営を推進するためには、提供する食材の栄養成分を掲示したり、関連する情報を提供するとよいかもしれません。
単発の施策としてではなく、大きな課題とリンクさせる
どのサービスもオフィスまで商品を配達をしてくれ、消費期限なども管理してくれるので、管理の手間を掛けることなく、社内コミュニケーション活性化・健康経営の施策となります。しかし、ただ導入しただけでは、いずれ社員の「飽き」もきますし、企業が費用負担するのであれば費用対効果も考える必要があります。
これからもこの手のサービスは増えてくるでしょうが、自社が抱えるさまざまな課題と結び付けて一工夫することで、その課題も一緒に解決できないかを考えることをお勧めします。
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