企業経営のノウハウ

レイアウトで業績UP 社内が活性化するオフィス作り

社内コミュニケーションの活性化と言うと、社内報、社内イベントなどいくつかの施策が思い浮かびますが、効果の点を考えると、日常誰でもが利用するオフィスでの一工夫も忘れてはなりません。むしろ毎日使うものなので、最も効果的かもしれません。オフィスにおける社内コミュニケーション活性化のキーワードは「クリエイティブオフィス」。それはどのようなものなのでしょうか?

豊田 健一

豊田 健一

総務人事・社内コミュニケーション ガイド

早稲田大学政治経済学部卒業。株式会社リクルート、株式会社魚力で総務課長を経験後、ウィズワークス株式会社入社。現在、株式会社月刊総務 代表取締役社長『月刊総務』編集長、ファシリティ・オフィスサービス・コンソーシアム理事、総務育成大学校主席講師。総務経験を生かした総務と営業のコンサルや講演など多数。

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社内コミュニケーション活性化、3つの施策

社内コミュニケーションを活性化するには3つの施策があります。
一つ目は、社内報、Web社内報などの社内コミュニケーションメディアによるものです。直接コミュニケーションに資するのではなく、コミュニケーションのきっかけとなる「ネタ」を提供するものです。壁新聞の進化系、デジタルサイネージを活用する企業も出始めています。

二つ目は、食事会や飲み会、勉強会やプロジェクトなど、意図ある仕掛けによる社内イベントによるものです。これは直接コミュニケーションできる場を提供するものなので、その効果は高く、また、そのイベント以降も仕事の中でコミュニケーションは継続されるので長い効果が期待されます。

三つ目が今回紹介するオフィスのレイアウトによるコミュニケーション活性化です。オフィスは毎日利用するものなので、日常的に活性化が図られる効果の高い施策となります。最大の目的は、社員が交わる場を作ること。例えば、あえて不便な状態にすることで、社内を歩かせたり、導線を交わらせたりして、会話に結び付く出会いの場を提供します。

社内コミュニケーション活性化は、以上の3つの施策を効果的にリンクさせることが大切です。

クリエイティブオフィスは、「オフィスの見える化」から

オフィスにおける社内コミュニケーション活性化には、「クリエイティブオフィス」の考え方が参考になります。クリエイティブオフィスとは、社員が持っているナレッジを表に出しやすいようにレイアウトを工夫し、創造的な仕事やイノベーションが起きやすい環境を整えることです。
会議が外から見える様子

会議室もガラス張り。会社の動きが分かる


具体的には「オフィスの見える化」です。どこで誰が、どのような仕事をしているかが、一目瞭然となるオフィスのことです。優れたオフィスとして表彰されるものの多くは、執務室内に視界を遮る什器や間仕切りがありません。会議室もガラス張りとなっていて、ホワイトボードに書かれている内容や集まっているメンバーを見れば、いまどのようなことが会社で動いているのかが理解できます。

このようにして、仕事の現場が見渡せることで、自らが抱えている課題やアイデアについて、それに関連するナレッジを持っているメンバーを見つけやすくなります。さらに対話がしやすい場が数多くあれば、それだけコミュニケーションは活性化していくというわけです。
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