夢が実現しない原因は、不安や恐怖が強いせい?
やりたい夢はある。でも気がつけば何年も実現できないのはなぜ?
私たちの多くは夢を思い描く時、同時に「そうは言っても、実現できないかも」「失敗するのが怖い」「実現させるのは大変だ」といった思いもどこかで持ってしまうものです。
たとえば、起業への夢を思い描いている人がいるとします。その人にはすでにその分野での実績があり、ビジネスの構想もある。時間や金銭の余裕もある程度は持っている。それなのに夢を実現できない。なぜなのでしょう? そこに関係するのが、「不安や恐怖」という感情です。
不安・恐怖からサインを読み取り、リスクマネジメントする
不安や恐怖は、身を守るために自然に湧く感情です。夢に向かって進むことは、未知の世界に飛び込むこと。そこにはどんな危険があるか分かりません。不安や恐怖は、「知らない世界だぞ! 危険だ、戻れ!」とサインを送っているのです。不安や恐怖の感情はとても強力です。期待や願望など一瞬で凌駕するほどのパワーを持っています。そのため、多くの人が夢を思い描くたびにこれらの感情に圧倒され、夢の実現までたどりつけずに挫折してしまうのです。
不安や恐怖の発生を予防することはできません。否定したり抑圧したりすると、リバウンドしてより強く噴出してしまいます。
したがって、不安や恐怖の声に耳を傾けること、それらの感情からリスクのサインを読み取りリスクマネジメントを行うこと、そしてこれらの感情に煽られず、「解決策は必ずある!」と自分を勇気づけながら、成功体験を積み重ねていくことが必要になります。
「〇〇になりたい自分」と「〇〇している自分」の違い
夢を語るとき、あなたは「〇〇になりたい自分」と「〇〇している自分」のどちらの言葉で表現しますか?
「あなたの夢は?」と聞かれたとき、多くの人が「〇〇になりたい」「〇〇になれたらいいな」という言葉を発するのではないでしょうか? しかしこの言葉に留まっている段階では、夢を実現させるには「パワー不足」です。
実際に夢を叶えている人は、その夢を実現する前からすでにその状態に自分がいることを必然的なものとして感じています。未来のある1日の自分のアクションやその影響が、明確に頭に浮かぶのです。
「必然的未来」を描く人の不安・恐怖との付き合い方は?
「〇〇になりたい」という気持ちの段階では、「でも私には無理かも」「失敗するのが怖い」といった不安や恐怖の感情も強く現れます。そして不安や恐怖のパワーに負けてしまい、「とりあえず現状維持でいこう」という思いに多くの人が留まってしまうのです。「必然的未来」を描ける人が、不安や恐怖と無縁というわけではありません。「必然的未来」を描ける人は、リスクに応じた対応の選択肢を想定でき、各分野の専門家やサポート資源とのつながりを持っているのです。
したがって、「この問題には過去に行ったあのアプローチで対応できるかも」「この問題はこの人に意見を聞いてみよう」というようにリスクに応じた対応の展開を読み、マネジメントすることができるのです。
「経験」「情報」「リスクマネジメント」の3つのピースを揃えよう
「必然的未来」のイメージが具体化しつつあるなら、夢を現実するための「ピース」が揃いつつあるということです。なかでも重要なのが、「経験」と「情報」と「リスクマネジメント」という3つのピースです。- 自分の強みを活かせる分野の「経験」を積み重ねていること
- 今後の展開への「情報収集」を進めていること
- 不安や恐怖からサインを読み取り「リスクマネジメント」を行っていること
これらの3つのピースが揃ってくれば、「必然的未来」のイメージはどんどん具体的になってきます。したがって、今「必然的未来」をイメージできていなくても、あきらめることはありません。夢に向かって「経験」を積み重ね、「情報」をより多く集め、不安や恐怖からサインを読み取り「リスクマネジメント」を行っていくことです。
すると、どんなに頑張っても思い描けなかった「必然的未来」のイメージがある日パッと脳裏に浮かんできます。そして、夢の中にいる自分がとても自分らしく、イキイキしたものに感じられるでしょう。
私たちは常に、未来の自分から「Come on!」と呼ばれています。ぜひ、3つのピースを揃えながら「必然的未来」のイメージを明確にしていきましょう。