夏の結婚式服装……花嫁もゲストも暑さ対策を!
夏の結婚式服装
さらに最近の結婚式は、カジュアルなスタイルも多く、マナー本などのドレスコードがマッチしないことも。ルール違反の装いも避けたいですが、マナーに則っていても結婚式の雰囲気に似合わない服装では浮いてしまいます。せっかくのお祝いの場を居心地の悪いものにしないためにも、夏の結婚式ならではの悩みを解決していきましょう。
<目次>
1.夏の花嫁の汗&ニオイ対策は下着で解決する!
花嫁が汗をかいたり、メイクが崩れたりしても、担当のヘアメイクさんがちゃんとフォローしてくれるので、実はそんなに心配することはありません。花嫁はたいてい挙式の2.5時間~3時間前に会場入りしてお支度をスタートするので、準備をしながら汗も引いていきます。だから挙式前に会場に到着するゲストは汗が気になっても当然ですが、花嫁はそこまで気にしなくても大丈夫。ウェディングドレスの白は汗染みも目立ちにくく、さらにヘアメイクさんというプロもついているので安心です。
それでもドレスに汗がつく、ニオイが気になる時は、いつもの制汗剤などでのケアに加えて、ドレスの内側にベビーパウダーを少し振っておくこともひとつの方法。汗やニオイを付きにくくします。またドレスの下着はペチコートよりも、夏はタップパンツなどのパンツタイプがオススメ。汗で太ももがべたつくことも防げます。
一方、ドレス以上に和装は、背中の汗やデコルテの汗が気になります。肌着・裾除けといった和装の下着の下には、和装の夏用ステテコやタップパンツなどを履いていて太ももが汗でベタベタするのを防ぎましょう。また和装ブラジャーをする際に、胸の間にガーゼのハンカチなどを挟んでおくのも効果的。胸の間に流れる汗を吸い取るので、不快感が少なくなるはずです。
2.夏の結婚式の服装は、色&素材選びに注意
夏の結婚式なら、鮮やかなビビットカラーやライト系の色をはじめ、涼しげなライトグレイッシュやペール系の色もオススメです。フォーマル度の高い黒などベーシックカラーは結婚式でも人気の色ですが、やはりゲストが白を選ぶことは避けましょう。たとえ爽やかな白が似合う真夏であろうと、トレンドカラーが白であったとしても、結婚式において白は主役である花嫁の色。カジュアルな結婚式が増えたからといってもコレは絶対です。
米国では花嫁のリクエストで、新婦の母がホワイトドレスを着ることがありますが、あくまで花嫁のリクエストありき。ポイント的に白を取り入れる、またはボトムスだけ白を取り入れるなど、部分的に取り入れるならまだしも、全身ホワイトは絶対NG。披露宴では上半身が写真に写ることが多いのでトップスに白をもってくるなら、小物やジャケットなど羽織るものを色ものにしておくほうが無難です。今シーズン人気のエクリュカラー(生成り色)にも注意して! 全体的に白っぽい印象になるなら、小物や羽織に色味をプラスしましょう。
暑い時期にはどうしても暑苦しくみえてしまうダークグレイッシュ系など、重い色のドレスやワンピースならオーガンジーやガザルなどのように軽やかな素材を選ぶと真夏の結婚式でも浮きません。特に全身ブラックなら素材選びに注意。アクセサリーなど、小物で華やかさもプラスしましょう。
3.ワキ汗は濃い色で目立たせない!
夏の結婚式なら、汗ケアも大切。特に脇や背中などの汗染みは、暑い時期だから仕方がないとはいえ、なんとかしたいものです。特に汗染みが目立ってしまう色は、ライトグレーやブルー、ベージュなど、白以外のライト系の色。逆に目立ちにくい色は、黒やネイビーなどの濃く暗い色、ダークグレイッシュ系の色です。プリント柄も視覚的に、汗染みが目立ちにくいのでオススメ。濃く暗めの色もプリント柄も、汗染みを目立ちにくくさせるだけ。だから汗をかいてもすぐに乾く、速乾性の高い素材を選ぶことも大切です。ワキ汗対策ならドルマンスリーブなど、袖ぐりがゆったりしたデザインのスリーブ、またはベアトップなどスリーブレスを選ぶのも効果的です。
また、会場に到着してからジャケットなどを羽織って、汗染みを隠すのもひとつの手。夏に人気の汗取りインナーを活用するのもアリです。最近のインナーは高機能化が進んで優秀なものが多いので、最新のインナーも取り入れてみましょう。
4.結婚式での「肌見せ」はどこまでOK?
基本的なドレスコードでは、昼の装いなら肌の露出を控えることがマナー。ただ、厳粛な教会や寺社仏閣での挙式を除き、最近ではノースリーブなどを着ていてもあまり気にされることはないでしょう。マナー本には「昼間は肌の露出はNG」とされているものが多く、迷うところですが、昔に比べて今は結婚式のスタイルもさまざま。カジュアルなスタイルの結婚式も多いのでお呼ばれした「結婚式のスタイル」や「会場の格式」「列席されるゲストの顔ぶれ」を考えて服装を選ぶほうが大切です。
ちなみに、夜の披露パーティなら肌見せドレスはもちろんOK。ドレスコードに則ると、セクシーかつエレガントにドレスアップするのは夜の装いです。17時~18時を境に夜のルールとなり、お披楽喜(おひらき)の時間が18時ごろになるなら夜のドレスコード。ジュエリーや光沢感のある素材のドレス、デコルテや背中などが開いたデザインもOKです。
夕方~夜に向かう結婚式なら肌をみせる装いもルール違反ではありませんが、肌を露出するにしても上品に。胸元が開きすぎていない、シックで素材が良いドレスやワンピースを選ぶよう心掛けましょう。もちろん過度な露出は結婚式に相応しくありません。結婚式の主役はあくまで花嫁。行き過ぎた肌見せで花嫁より目立つことがないように気を配りましょう。
ちなみにハワイや沖縄など、リゾートでのウェディングならベアトップもキャミソールワンピなど、肌見せドレスもシチュエーションにマッチします。コットン素材など、カジュアル素材も開放感あふれるリゾート挙式ならOK。ビーチでの挙式などでは、エレガントすぎるとかえって浮いてしまいます。
一方、和婚などで、正座での挙式や披露宴であれば、スカートの長さには気をつけて。正座をした時にスカートが短すぎると下品です。
5.サンダルや素足も結婚式よってはOK!?
夏の定番のサンダルは、「つま先が出るから」「カジュアルだから」等の理由から結婚式では避けられていたデザインですが、最近ではウェディングスタイルの多様化で、サンダルやミュールも結婚式で見かけるようになりました。また、オープントゥパンプスも、結婚式ではNGとされていたデザイン。つま先が出ているデザインは「妻が出る」ということで、結婚式では避けられることが多いのです。
ですが、こちらも今ではカジュアルな結婚式を中心に、それほど目くじら立てられることはなくなりました。とはいえ結婚式なので、サンダルもオープントゥもおめでたいシーンに相応しい上品なデザインを選ぶことは大前提です。
ビーチなどでのリゾート挙式はもちろん、カジュアルスタイルの結婚式や、友人中心のパーティなどでは、素足にサンダルやミュールでも不相応とは言われません。むしろビーチでストッキングを合わせている方が問題なぐらいです。
ただそれ以外の結婚式スタイルなら、ストッキングを合わせることが基本。特に神社やお寺、料亭での挙式や披露宴では靴を脱ぐ可能性が高いので、ストッキングは絶対に忘れないで。裸足で挙式に列席するなんてありえません。
6.結婚式の服装に迷ったら、花嫁花婿や結婚式場に確認する!
いわゆるマナー本などに掲載されている結婚式の服装ルールは、欧米基準のグローバルスタンダード。都市部を中心にこのドレスコードが浸透している場合もありますが、和服もある日本ではなかなかマッチしない部分もあります。また、都市部ではOKな肌の露出も、地方都市では眉をひそめられることも。つまり「会場の格式やイメージ」「ゲストの顔ぶれ」「結婚式のスタイル」この3つによって、結婚式の服装を決めること。TPOが大切です。
だから結婚式の服装に困ったら、花嫁花婿にゲストの顔ぶれや、どんなスタイルの披露パーティなのか等、直接聞いてみましょう。結婚式場に問い合わせてみてもOK。会場スタッフなら自身の会場の結婚式でよく見られるファッションや、花嫁花婿が希望しているパーティの雰囲気なども知っているので洋服選びの参考になるはずです。会場に直接聞くなら、結婚式の少ない平日がオススメ。きっと親切にアドバイスしてもらえるはずです。
せっかくの結婚式なので、ハズさない装いでお祝いしましょう。
■写真提供:京都セントアンドリュース教会
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