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神前式における服装マナーと作法を解説!

神前式(神社での結婚式)に友人や同僚として招待されたときの服装マナーや作法を解説! 厳かな神前式のお呼ばれで恥ずかしい思いをしないためにも、一般的な進行や作法、服装や作法を見直しておくことが大切です。ぜひ参考にしてみてください。

小野 美保子

執筆者:小野 美保子

結婚ガイド

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神前式の服装や作法など!参列するときは何に注意するべきか

神前式における服装マナーと作法を解説!

大人気の明治神宮での神前結婚式。鮮やかな緑の中、挙式会場となる参殿に向かいます。参列者も列をなして花婿花嫁につづきます

30~40代花嫁や、再婚カップルにも人気の高い神前式。最近では外国人カップルの結婚式を積極的に受け入れる神社もあり、ますます注目が高まっています。
参列者は親族のみが一般的だった神前式も、今では友人や同僚の参列も珍しくありません。以前に比べてぐっと身近になった神前式ですが、その厳粛な雰囲気からかお呼ばれする側も何となく緊張してしまう…そんな神聖さがあります。特に格式高い神社ならなおさら。

今回は厳かな神前式で恥ずかしい思いをしないためにも、神前式の作法や服装マナーをチェックしておきましょう。
 
<目次>
 

神社での結婚式、神前式とは? 歴史と最近のトレンド

神前式とは、日本の民俗信仰・神道のしきたりによって執り行なわれる挙式です。とても古い挙式スタイルに思えますが、今のような儀式の作法や順序に整えられたのは、明治時代だと言われています。

そのきっかけは明治33年の皇太子(大正天皇)のご成婚。賢所の神前にて挙式が執り行なわれたことから、それまで自宅での結婚式が一般的だった人々の間にも神前式への関心が高まったそうです。

その後、一般の人々にまで神前式が広く浸透したのは戦後です。チャペル挙式の大ブームがやってくるまでの間、日本の婚礼は神前式や自宅が一般的でした。

現在では晩婚化の影響もあり、和装や神前式の注目度もアップ。また芸能人や有名人の間でも神前式は人気の挙式スタイルです。さらに旅行を兼ねて、京都の寺社仏閣で挙式を挙げる“京都婚”も安定した人気を誇っています。
 

神前式の作法・マナー……ゲストも知っておくべきこと

神前に玉串を捧げる玉串拝礼 写真提供:GoshiPhoto

神前に玉串を捧げる玉串拝礼 写真提供:GoshiPhoto

難解な漢字がズラリとつづく神前式の式次第。その中にはゲストも関わる儀式もあります。

斎主をはじめ、巫女や挙式に関わるスタッフが案内をしながら挙式を進めてくれるので、進行や作法を心配する必要はありません。ゲストは基本的に同じ作法なので見よう見まねで問題ありません。しかし、挙式中にキョロキョロしたり、落ち着きのない姿を見られたりしないためにも、自分が関わる儀式のポイントだけでも覚えておくと安心です。

神社や会場、また地域によっても挙式の流れや作法に違いがありますが、ここでは一般的なものをチェックしておきましょう。
 

神前式の一般的な進行

神社での挙式は、花婿花嫁の一行に続いてゲストも神殿に進みます。友人としての列席であれば、花婿花嫁、そのご家族・親族につづいて列の後方になります。神社によっては入場の際に、水で手と口を清める「手水(てみず、ちょうず)の儀」という儀式が入ることもあります。

神事を行う前におはらいを受けた後、斎主に合わせて全員で一礼します。これは「斎主一拝(さいしゅいっぱい)」といい、退場の前にも行われます。

ゲストが特に気を付けたいのは「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」「玉串礼拝(たまぐしれいはい)」と呼ばれる儀式。花婿花嫁が二拝二拍手一拝をもって玉串を神前に供える儀式です。二拝二拍手一拝とは、2回お辞儀をして、2回拍手(かしわで)をうち、1回お辞儀をする作法。ちなみに二拝のお辞儀は、2回目をより深く行いま す。

花婿花嫁が玉串を供え、二拝二拍手一拝する際に、ゲストも全員が起立して同じく二拝二拍手一拝を行います。もし媒酌人がいる挙式なら、媒酌人が玉串を捧げる際にゲストも一緒に二拝二拍手一拝します。媒酌人は花婿花嫁の後に玉串を捧げるので、先走って花婿花嫁の時に立ち上がらないようにしましょう(両家/親族代表の玉串奉奠がある場合、ゲストは両家/親族代表の際に二拝二拍手一拝します。ただし時間の関係上、省略されていることもあります)。

親族杯の儀では、巫女が列席者の杯に御神酒を注いで回ります。全員に御神酒が注がれた後、飲み干します。会場によって作法は異なりますが、一同起立し、三三九度のように3口で御神酒を頂く親族固めの儀式。ここではその御神酒を頂く姿に注意しておきましょう。

御神酒を飲み干す際は、杯を口元にもっていくように。口を杯に近づけると、顎が突き出て姿勢が悪くなります。挙式時はカメラマンが参列するゲストも撮影するため、思わぬ姿を撮られていることも! 不本意な姿を撮られてしまわないように、姿勢を正して飲み干してください。お酒が飲めない方は“飲むフリ”だけで構いません。
 

ゲストとしてお呼ばれするなら服装は着物?洋服?

三三九度は自宅での結婚式から続いている儀式です 写真提供:GoshiPhoto

三三九度は自宅での結婚式から続いている儀式です 写真提供:GoshiPhoto

神前式の服装は、着物でも洋服でもどちらでもOKです。ただ花婿花嫁の姉妹であれば着物で列席することが多く、親族も着物の方が華やかで神前式の雰囲気にもピッタリです。

着物で出席するなら、未婚の女性は「振袖」や「訪問着」などを、既婚者なら「色留袖」や「訪問着」などがオススメです。帯や帯締など小物類も結婚式らしい華やかなものを選びましょう。

【参考】振袖を既婚者が着るのはNG?結婚式に着物で参列する場合

洋装で参列するときは、肌の露出を控えめに。ノースリーブやキャミソールタイプのワンピースなら、ボレロやストールは必須です。

花婿花嫁のお母様や親族のおば様方は「留袖」という第一礼装の着物がほとんど。だから列席者である私たちもカジュアルな装いはNGです。神社では控室がお座敷の場合もあるので、ミニスカートも避けたほうが無難でしょう。

神社での神前式なら靴を脱いで控室や神殿に入ることが多く、ストッキングは必須です。裸足で挙式に参列するようなことは絶対に避けましょう。たとえ披露パーティには素足でも、挙式中はストッキングを用意しておくことが鉄則です。マナーに配慮しつつも、日本独自の厳かな挙式を楽しみましょう。

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