住民税課税証明書とは住民税の額を証明してくれる書類
課税証明書とは、通常、課税された住民税の額を証明してくれる書類のことを指します。したがって、無職、無収入であった場合には、非課税証明書として使われることがあります。住民税の額を証明してくれる書類ですので、市区町村等によって呼び方が異なります。東京都の場合であれば、「市民税課税(非課税)証明書」となりますし、県の市区町村ですと「市民税・県民税課税証明書」もしくは「町民税・県民税課税証明書」となる場合もあります。住民税課税証明書には2種類「全項目証明」と「課税額証明」がある
ただし、課税証明書の記載内容には大きく2つの種類があります。ひとつは、住民税の計算の過程まで掲載してくれる「全項目証明」。もうひとつは、課税額だけを証明してくれる「課税額証明」です。「全項目証明」は、所得金額の他に、医療費控除や社会保険料控除、または配偶者控除や扶養控除基礎控除などの所得控除額を差し引いた、課税標準額を掲載した上で住民税の課税額を証明してくれる(※)のに対し、「課税額証明」は単に住民税の課税額の証明だけとなります。※「所得証明書」と表記されている自治体もあります。住民税課税証明書はどんなときに必要?扶養申請や児童手当の申請など
種類の違いはあるにせよ、課税証明書とは、住民税の課税額を証明してくれる書類ですので、自治体から何らかのサービスを受けたいという場合、必要書類として要請されます。たとえば、扶養申請をするとき、児童手当の申請をするとき、あるいは子どもを保育所等に預けるときなどです。用途によって「全項目証明」が必要なのか、あるいは「課税額証明」が必要なのかが異なってきますので、その都度、提出を要請された部署に確認するといいでしょう。※給与所得者の場合、源泉徴収票で済むケースもあれば、それ以外でも確定申告書の写し等で済む場合もあります。
住民税課税証明書の入手方法
課税証明書を入手するには、まずどこの自治体に申請するのかの判断が重要です。その年の1月1日在住の市区町村から課されるというルールになっています。したがって、年の中途でA県B市からC県D市に引っ越したというような場合には、本年の1月1日に在住している所はC県D市なのですから、C県D市に申請するというとになります。次に、住民税の課税は前年の所得の状況に基づいて課されるので、たとえば、2020年の所得の状況によって2021年度の住民税が課されることとなります。具体的には2020年の所得の状況によて2021年6月から2022年5月にわたり給与所得者であれば住民税が給与から天引きされますし、確定申告対象者であれば年4回に分割された住民税の納税通知が届くこととなります。
それが判断できたら、次は課税証明書の申請様式の入手します。ホームページ等からダウンロードできる市区町村もあれば、それに対応できていない市区町村もありますので、一度、ホームページ等を検索してみて、見当たらなければ入手先の市区町村の税務課等に問い合わせてみるといいでしょう。申請方法も、来庁による申請しか受け付けていない市区町村もあれば、郵便による申請を受け付けている市区町村もあります。
申請者本人が来庁して申請する場合も、本人確認の書類として運転免許証・健康保険証・パスポート・年金等の手帳・外国人登録証などが必要とされるのが通常なので、「本人確認」の関係から、まだまだインターネットによる申請は一般的でないといっていいでしょう。
納税証明と課税証明
課税証明書と似た書式で、納税証明書といわれる書式があります。これは納税証明書とは文字どおり「税金を納めているかどうか」を証明するための書式で、住民税の課税額を証明する課税証明書とは別の書類となります。課税証明が必要なのか、納税証明が必要なのか、その都度、提出を要請された部署に確認するといいでしょう。【関連記事】