ただただつらい毎日……「小さな変化」が状況を変える
「辛い」を「幸い」に変えるために必要なこと――それは「小さな変化」です
「辛(つら)い」という字の頭に「一」という一文字を足すと、「幸い」になります。現実にもこれと同じように、つらい状況でも、一つ何かを足しただけで幸せな状況になれるということはあるのです。大切なのは、「小さな変化」です。
小さな変化を自分で起こすために大切な、3つのポイントをご紹介しましょう。
1. まずは自分が少し変わってみる
自分の状況をよりよくするために、今すぐに取り組める「小さな変化」について考えてみましょう。たとえば、家庭において、「どうして、うちの家族は〇〇してくれないんだろう」「なぜ、隣の家のように良い関係になれないんだろう」と家族に対しての変化ばかりを求め、つらくなっていないでしょうか? こうした場合、まずは自分自身が取り組める「小さな変化」を大事にしてみましょう。家族に対して変化を望む前に、ほんのちょっとだけ自分をよりよく変化させてみませんか? 家族に変化を求めたところで、本人がその気にならなければ何も変わりません。それよりも、自分自身がよりよく変わってみること。そうすると、家族に対する自分の態度も自然と変化し、結果として自分も心地よく過ごせるようになります。
たとえば、家族以外の人とおしゃべりをする時間をつくったり、資格の勉強に取り組んでみたり、スポーツを楽しんでみたり……、方法はさまざまです。このように自分がよりよく変化すれば、家族にもより良い影響が与えられ、家庭の雰囲気が明るく変化していくでしょう。
2. 他人の良い面を周りに伝える
仕事に対しても同様です。職場に対する不満を募らせ、「どうして、うちの会社は〇〇しないんだろう」「どうして、上司は〇〇してくれないんだろう」という苦しみの中に埋没していませんか? そうした不満を募らせるだけでは、仕事に対するつらい気持ちは一向に変わりません。それよりも、自分自身が仕事に対する「小さな変化」を起こしてみることです。たとえば、会社や上司の悪い面を見て愚痴を言うのではなく、良い面を見つけてそれを周りの人に伝えてみましょう。すると、周りの人もあなたに影響されて、会社や上司の良い面を探すようになり、「辛(つら)い」毎日に「幸い」が訪れるようになるでしょう。
このように「幸せ」になれる人は、自分の気持ちや自分を取り巻く環境が快適になれるような「小さな変化」を起こせる人なのです。一方、いつも「つらい」気持ちに支配されている人は、「〇〇がない」「〇〇できない」と「ない」ことばかりに注目して、苦しんでいる人なのです。
3. 「自分史」を書いて学びを振り返る
自分の歴史を「学び」という視点で振り返り、書き出してみよう
まずは、今まで生きてきた自分の歴史を振り返り、小学校時代、中学校時代、高校時代、大学時代、社会人……、というように大きなタームで区切り、自分の歴史を振り返って「得てきたもの」を書き出してみましょう。失敗エピソードや挫折経験も、今の自分の肥やしになっているものはたくさんあるはずです。
たとえば、好きな人から振られた経験を持つ人、希望の職種に就けなかった人は、その事実によってそれまでの自分より打たれ強くなっていませんか? 「手にしたいものが、すべて手に入るわけではない」―ー、こうした学びは経験の中からしか得られないものです。得られないものに対して、「あきらめる」という経験も大切な学びです。こうした経験によって、人は自分や他人に対して寛容になることができます。また、物事に貪欲になりすぎて疲弊することなく、安定した気持ちで日々を送ることができます。
このように、自分が経験してきたあらゆることを「学び」という視点でとらえて自分史を書くことで、すべての経験が今の自分を生かしていることに気づくでしょう。
今すぐにできる「小さな変化」を大事にしよう!
「辛(つら)い」と思っていた人生に対して、何か一つだけ変化を与えてみること。これが「幸い」を手にするための方法です。たとえば、自分自身の行動を少しだけ変化させ、自分の環境により良い影響を与える。あるいは、自分史を「学び」という視点で振り返ることで、自分の経験から今の自分の肥やしになっていることを掘り起こす。こうすることで、「辛(つら)い人生」を「幸せな人生」に変えることができます。これらのことは、今すぐにお金をかけずに実行することができます。自分の人生を充実させるため、今日から「小さな変化」を起こしてみませんか?