関西のマンション価格は上昇傾向にあり、2017年もどうやらその傾向は続きそうです。「このままでは購入できるマンションがなくなってしまう」という声を、ちらほら耳にしますが、あきらめる必要はありません。少し購入条件の幅を広げるだけで、購入できるマンションの選択肢は増えてきます。

今回は、2017年の価格動向と、予算内でマンションを探す方法をいくつかお伝えしますので、この方法を組み合わせることで選択肢を増やしてください。

2017年もマンション価格は上昇するのか?

2016年(11月まで)に関西で発売された新築分譲マンションの価格は、平均坪単価203.6万円(昨年比5.9%アップ)、平均価格3872万円(昨年比4%アップ)と、前年に引き続き上昇傾向にあります。

また、初月契約率は72.2%と6年連続で好調の目安70%を超えており、価格上昇曲面であっても新築マンションは堅調に売れ続けていると言えます。

グラフ

関西圏 平均坪単価と契約率の推移


マンション価格が上昇している要因は建築費や土地価格などの原価が上昇しているためです。

建築費については、慢性的な人手不足による人件費の上昇が大きな要因となっており、2017年以降も東京オリンピックの工事や震災復興事業などで人手が足りない状況が続きます。しばらく建築費は高止まりをして下がるめどがたちません。

また、土地価格も上昇傾向にあり、特に利便性の高いところなどはホテル用地との競合により、さらに価格が上昇する要因になっています。

新築分譲マンションの事業は、土地を購入してから販売するまでに約2~3年かかると言われていますので(規模の大きなものはもっと時間がかかります)、2017年に発売されるマンションは、ちょうど建築費や土地価格が上昇してきた2013年以降のものが中心となります。
つまり、上昇した建築費や土地価格のマンションが今年から本格的に発売されることになります。

新築分譲マンションの価格は、構造的に上昇せざるをえない状況になっているのです。

マンションの相場価格が下がる可能性は?

マンション価格が下がるとすれば、発売したマンションが売れなくなり、在庫が急増してしまうという状況が考えられますが、2017年はどうでしょうか?

前述したように、関西の初月成約率は6年連続で70%を超え、関西では新築マンションは堅調に売れ続けています。

価格上昇局面とはいえ、関西の平均価格は3887万円であり、まだ会社員が手の届く範囲であることと、以下の3つの条件が揃うことで住宅購入環境がとても恵まれていることが売れている要因です。

1. 都心エリアの駅徒歩物件が中心(大阪市内・北摂・阪神間・神戸市・京都市で85%)
リーマンショック後、交通利便性や住宅環境がいい土地など、魅力的な立地に絞ってマンションが発売されていますので、消費者にとってはとても魅力的で、欲しいと思えるマンションが多いのです。

特に交通利便性の高い大阪市内に発売戸数が集中する傾向にあり、2017年もこの傾向がさらに進むと思われます。

エリア

エリア別供給シェア


2. 史上最低水準の住宅ローン(変動金利は1%未満で融資)

住宅ローンの金利は、長期固定金利が1%くらい、変動金利は1%未満と、史上最低水準の金利を推移しています。金利が低いことで、返済負担が少なくなったり、より多く借入できるようになっています。

景気の回復にもまだ時間がかかると思われますので、2017年もこの魅力的な低金利は続くでしょう。

3. 住宅ローン控除などの税制優遇(住宅ローン控除1%など)
マンションを購入するといろいろと税金面での優遇もあります。例えば、住宅ローンの年末残高の1%(上限4000万円)が10年間に渡って控除される住宅ローン控除。

住宅ローンを1%未満で組むことができる現状において、この制度はとても魅力的で、条件次第では10年間実質金利が0というようなことも起きています。他にも、年収(510万円以下)によって50万円までの給付がもらえる「すまい給付金」などもあります。消費税の増税が再延期されたため、税制優遇もしばらく続くことになっています。

このように、「魅力的なマンション立地」「史上最低水準の住宅ローン」「手厚い税制優遇」など、購入環境としては引き続き恵まれた状況が続きます。

販売する側も、供給過多にならないように発売戸数を調整したり、商品企画を工夫(住戸の専有面積を狭くしたり、標準仕様を調整するなど)することで販売促進していきますので、マンションが急に売れなくなり在庫が急増することはなさそうです。

もちろん、全てのマンションが順調に売れていくわけではないので、一部のマンションでは価格を調整するものも出てくると思いますが、全体の相場価格が下がるようなことはなく、価格はしばらく高いレベルで推移していくと思われます。

結論として、2017年も価格の上昇は続くと考えられます。

次のページから、予算内で購入できるマンションの選び方をいくつかお伝えします。