キーワードを調べてユーザのニーズをつかもう
ユーザがどんなキーワードを入力しサイトにたどりついているのか分かれば、ユーザが求めているニーズを把握できます。調べた結果、自分が想定しているキーワードでのアクセス数が少なければ、サイトの内容に問題があるのでしょう。アクセス数は少ないのですが想定していないようなキーワードがあると、自分が気がついていないニーズかもしれません。
以前、テレビ番組を作っているプロデューサに聞くと、中華料理店を番組で紹介する場合、まずはネットで調査します。この時に「ふつうの中華料理店を取材しても面白くないので”変わった”といったキーワードがテレビ局のニーズになります。サイトを確認し、テレビ的に絵になりそうか、取材対応ができそうな店かを確認をし、取材の電話となります」ということでした。
最近、よく見かける”not provided”という表示
多くの会社ではキーワードを調べる時にグーグルが無料で提供しているグーグル・アナリティクスを使っています。ところが、最近、”not provided”という表示が増えています。グーグル・アナリティクスではヤフーやグーグルなどの検索はオーガニック検索(Organic Search)に表示されます。検索連動型広告ではない自然の検索でサイトを訪れたという意味です。
ダイレクト(Direct)はウェブブラウザ―に登録されているブックマークから選んでサイトにアクセスする数とURLを直接入力してアクセスした数となります。リファラル(Referral)はブログなど他のサイトからリンクをたどってきて訪れた数で紹介アクセスになります。
オーガニック検索には自社サイトを訪れた時に入力されたキーワードが表示されますが、一番トップに表示されるのがキーワードではなく、”not provided”という表示になっています。サイトにもよりますが70%~80%ぐらいを占めています。
グーグルで検索する場合、検索するユーザのプライバシーを守るためにSSLで暗号化して通信をしています。グーグルでどんなキーワードが入力されたか分からなくなっていて”not provided”という表示になります。グーグルに続いて、ヤフーもSSL化しましたので、ますますキーワードが分からない状況になります。
サーチコンソールでキーワードを調べる
ではキーワードは分からないのでしょうか。別のグーグルのサービスを使えば、ある程度、キーワードをつかむことができます。サーチコンソル(Search Console)というウェブマスター(ウェブサイトの管理者)用のツールがあります。活用するには自社サイトを登録する必要があります。
サーチコンソールのメニューにある検索トラフィックスから検索アナリティクスを選ぶと”not provided”で分からなかったキーワードが表示されます。
サーチコンソールはキーワード調査だけでなく様々な活用ができます。グーグルからはウェブマスターに対してサイトに関していろいろなメッセージを送ってくれます。例えば、モバイルフレンドリー(スマホ対応)になっていない、サイトをクロールしたらエラーが見つかったといったメッセージを送ってくれます。検索ロボット(クローラ)がいつ巡回したのかも確認できます。届いたメッセージの内容を確認して対応すれば、グーグルにとっての評価があがりますから検索順位にも影響を与えます。そのものずばり、”HTMLの改善”というページもあり、どこを改善すればよいかも教えてくれます。
サーチコンソールを活用し、グーグルにサイトマップを送ることができます。サイトマップが掲載されているウェブサイトがありますが、これは人が見るためのものです。ここでいうサイトマップは検索ロボットが見るためのものです。
ページ数が少ないWebサイトでは心配がありませんが、ページ数が増えてくるとどうしても検索ロボットのクロールの漏れ、いわゆるページの取りこぼしが発生します。そこで、サイトマップを使いこれだけのページがサイトにありますよと検索エンジンに伝えます。