運動と健康

雨の日の運動に!運動不足を防ぐ効果的な室内トレーニング法

【アスレティックトレーナーが解説】雨の日の運動は、ぜひ室内で! 梅雨や台風シーズンはランニングやウォーキングなどの有酸素運動がしにくくなりますが、「雨で運動不足」は言い訳です。簡単で効果的な室内トレーニングの方法をご紹介します。

西村 典子

執筆者:西村 典子

アスレティックトレーナー / 運動と健康ガイド

雨の日の運動は何がおすすめ? 「雨で運動できない」と言い訳しない運動習慣

歯磨きをする女性

「忙しくて歯磨きできない…」という人はいないでしょう。日々の習慣と運動をセットにするのが習慣づくりのコツです


運動を習慣化させるための鉄則は、少しの時間でもいいので毎日体を動かす時間をつくること。忙しくて運動のための時間が取れないなら、毎日必ず習慣とセットにして体を動かすようにしましょう。

たとえば、
  • 歯磨きをするときは必ずふくらはぎのトレーニングを行う
  • 目覚めたらまず、寝転がったままストレッチを行う
といった簡単なことからでよいのです。

まとまって時間をとることが難しくても、こまめに体を動かすことで消費カロリーが蓄積され、運動効果が期待できます。外出先でも、エレベーターを利用せずに階段を使ったり、電車でも座らずに立ち続けたりといったことを心がけてみましょう。

<目次>

雨でも問題なし! 特別な道具がなくてもできる室内での運動

ストレッチを始める女性

ストレッチは体一つでできる手軽な運動。スペースも道具も不要です!

自宅で運動をしようと考えた時に、「ヨガマットがあれば…」「散らかっていて運動スペースがないし…」と、物や環境を言い訳にするのはやめましょう。

スペースがなくても、特別な道具を準備しなくてもできる運動を取り入れるのが理想的です。運動をする気持ちと、自分の体さえあれば十分です。

まずは簡単なストレッチ。居間でテレビを見ながら、また寝る前にベッドの上で、など普段の生活スペースの中で行うことができます。凝り固まった筋肉を伸ばすことで血行も改善し、心身ともにリフレッシュすることが出来るでしょう。

またもう少し運動量を増やしたいと考える場合にはその場でのスクワット運動もオススメ。スクワット運動はしゃがみ込む動作によって、運動量そのものが増えるだけではなく、基礎代謝を上げる、姿勢がよくなる、シェイプアップ効果が期待できる(お尻が垂れない、ぽっこりお腹が改善等)など、さまざまな運動効果が期待できます。そしてストレッチ同様、場所をとらず、自宅でも気軽に出来るため、家事の合間やちょっとした空き時間に行うことができます。詳しい方法は「基礎代謝もアップする!正しいスクワットの方法」記事をご覧ください。
 

室内でできる有酸素運動も! 負荷の高めな運動を室内で取り入れる方法

階段

室内にある階段(なければ他の段差でも大丈夫!)を使って、負荷の高いステップ運動もできます

有酸素運動といえばジョギングやウオーキング、サイクリングなど主に屋外で行うもの、と思われがちですが、室内でもこうした動作を取り入れて有酸素運動を行うことが可能です。

室内に階段やちょっとした段差があれば、踏み台昇降運動のように段差の上り下りを繰り返すことで有酸素運動を行うことが出来ます。右足を台の上に乗せ、次に左足も台の上に乗せて両膝を伸ばして立ち、そこから右足を台から下ろし、左足も台から下ろして元の姿勢に戻ります。スポーツテストなどで実施されていたときはこの動作を3分間繰り返し、その後心拍数を測りながら心肺持久力を評価していたのですが、有酸素運動として行う場合は体力レベルなどにあわせながら、家事の合間などに数分~10分程度行うようにするとよいでしょう。

また寝転がってサイクリング動作を繰り返すエア自転車こぎは、腿上げ動作を繰り返すため、太ももの前側の筋肉である腸腰筋を鍛えることになります。腸腰筋は姿勢が崩れないようにするための筋肉でもありますので、エア自転車こぎを繰り返すとキレイな姿勢をキープすることにも役立ちます。回数は30回程度自転車をこぐようにして腿上げを繰り返し、これを3~5回程度繰り返すようにしましょう。
 

雨の日の室内運動、短時間で効果を求めたいなら「HIIT」も有効

短時間で負荷の高い運動と小休憩を繰り返すHIIT(高強度インターバルトレーニング)という方法を選択することも良いでしょう。HIITの先駆けとなった「タバタ式トレーニング」では20秒間の高強度トレーニングと10秒間の休憩を1セットとし、これを8セット繰り返して4分で完了するトレーニング方法です。HIITは体を酷使することで、常に脂肪が燃焼しやすい状態をキープし、体脂肪減少と筋肉増量効果をねらったものと言えるでしょう。

トレーニングそのものは短い時間で完結しますが、運動強度が比較的高いため、運動習慣のない人が行うとケガをするリスクが高くなってしまうことも懸念されます。そこで20秒間に行うエクササイズの種類を軽い負荷のものに変更すると、比較的安全に行うことが出来ます。

■初級エクササイズの例
  1. その場でスクワット
  2. 腕立て伏せ(膝をついてもよい)
  3. 膝を立てて腹筋
  4. 背筋

これを2回繰り返して8セット行います。「物足りないかも…」と感じる場合は、エクササイズを強度の強いものに変更して行うとさらに運動効果が高まります。何といっても短い時間で取り組むことが出来るのがいいですよね。
 

室内で運動するときも、準備運動と水分補給は忘れずに

室内で体を動かすときには必ず準備運動を行ってから始めるようにしましょう。また屋外と同様、水分補給も欠かせません。スポーツドリンクなどをこまめにとりながら運動を行いましょう。また汗をかいたからといって冷たいドリンクをガブ飲みしてしまうと胃腸に負担をかけ、むくみの原因にもなってしまいます。運動中に水分補給を行う際は一口~200ml程度を、回数を分けて飲むようにしましょう。運動前に無糖のコーヒーや紅茶などカフェインを含む飲み物を飲むようにすると、運動中に体脂肪がよりエネルギー源として使われやすいといわれていますので、こうした飲み物を準備しておくことも運動効果を高めることにつながります。

雨の日が続く時期だからこそ、室内でできる運動を続けてみましょう。運動不足解消だけではなく、思わぬ運動効果が得られるかもしれませんね。

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