「謝罪で菓子折りは必要か」 ズバっとアンケート実施

「取引先を怒らせてしまった!」。そんなとき、言い訳は絶対にNG。真摯に対応して相手に納得してもらうのが鉄則です。その際、マナーを心得た謝罪が必要になりますが、当事者になってみるとどうしていいか意外にわからないものです。真っ先に土下座をするべきか、はたまたどのレベルの上司を連れて行くべきなのか、イヤな想像ばかりが膨らみますが、細かなところでは「菓子折りを持っていくべきか」も頭を悩ませることのひとつ。

 
やっぱり菓子折りは必要?

やっぱり菓子折りは必要?


「お詫びのしるしとして、やはり菓子折りは必要だ」という考えがある一方で、「モノで釣って許してもらおうなんて、失礼千万」と思う人もいるかもしれません。持って行くにしてもどういったものがいいのか、いくらぐらいだと妥当なのか、正解がないだけに自分のセンスを信じてしまってまた大失敗、なんてことも。

そこでAll About編集部では、関東と関西それぞれの地域に住む会社経営者・会社役員のかたがたにアンケートを実施。果たして謝罪時に菓子折りは本当に必要なのか、必要だとすればどういうものがいいのか、その内実を調査しました。

<目次>  

謝罪時に菓子折りはいるの? いらないの?

まず、実際に謝罪された経験があり、菓子折りをもらったことのある人たちはどれぐらいの割合でいるのでしょうか。

以下のパイチャートにあるとおり、「謝罪されたことがあり、菓子折りなどの手土産があった」と答えた人は関東で56%、関西で53%という結果が。つまり、謝罪があった場合、かなりのケースで菓子折りが持参されていることになります。
 
【関東】謝罪を受けた経験と、謝罪時の菓子折りなどの手土産の有無について

【関東】謝罪を受けた経験と、謝罪時の菓子折りなどの手土産の有無について

 
【関西】謝罪を受けた経験と、謝罪時の菓子折りなどの手土産の有無について

【関西】同上


これについて、All Aboutお祝い・ギフトガイドの冨田いずみさんに話を聞いてみると、「日本的礼儀・大人のマナーとして多くの人が手ぶらでは失礼であると考えており、形式として重んじられているという結果ですね。手土産を一番には考えないにしても、場面に相応したものは常識として持って行くのがベターなのでは」とのこと。

問題の大きさにもよるのでしょうが、データ上では、謝罪時に菓子折りを持参していくほうが一般的なのかもしれません。

また、関東では、謝罪された経験のある人の中で、菓子折りの持参が「非常に重要だと思う」および「重要だと思う」と答えた人が46.2%、「あまり重要ではない」および「重要ではない」と答えた人が53.8%という結果に。関西でも「重要派」が41.8%で「重要ではない派」が58.2%でした。つまり、半数以上の人が「実は菓子折りは必要ないのでは……」と考えているという衝撃の結果が! 「謝罪には菓子折り」というしきたり(?)に懐疑的な方も少なからずいるようですね。

それでも「菓子折り持参」がやめられない理由はいったいなんなのでしょうか。冨田さんはこのように分析します。「手ぶらでは礼儀に反する、失礼だという思いが根底にありつつ、どうか、これにて穏便におさめてもらいたい思いもあるのでしょう。それに免じて許してもらいたいというわけではないですが、怒りが収まった後に口にしていただけたら……という心配りは、効果ゼロではないかもしれません。その効果を信じるという意味で、菓子折りは一種のお守りがわりになっているのかも」

なるほど、データからも、そして心を落ち着けるためにも「菓子折り」は持参したほうがよさそうです。では、持って行くならどういったものがいいのでしょうか。こちらも、東西の経営者、役員の方々に「謝罪時の菓子折りの定番としてイメージするもの」を聞いてみました。おすすめトップ3を関東、関西の順に見ていきましょう!

 

東と西で違いはあるか? おすすめの謝罪スイーツ ベスト3

■関東3位 福砂屋のカステラ 
福砂屋

福砂屋 小切れ 1号

<冨田さんのコメント> 寛永元年1624年創業という長崎のカステラ一筋の老舗。地方の逸品も集結し手に入る東京だからこそ、本物を選ぶ姿勢が伝わるのかも。いわゆる棹物ですが、そこに込められる「細く長くお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます」という意味まで理解して携えて行きたいですね。


■関東2位 ヨックモックのシガール 
ヨックモック

ヨックモック シガール20本入

<冨田さんのコメント> 日本の洋菓子の第一人者としてヨックモックの存在は不動。いついただいても変わらぬ美味しさで、どなたにも喜ばれる信頼のお菓子の代表でしょう。長い間人々に愛される美味しいものには、間違いなく人を笑顔にする力が宿っているはず。


■関東1位 とらやの羊羹 
とらや

小形羊羹 20本入(とらやHPより引用 https://www.toraya-group.co.jp/toraya/products/box/yokan/petite_boxof20/)

<冨田さんのコメント> 老舗の看板商品であり、品格と重みを備え、深い謝罪の気持ちを表すにふさわしい筆頭商品として選ばれたのでしょう。杉箱入りから最近は小形サイズの羊羹タイプまで様々あり、定番の重厚なものから季節を表すものも。決して老舗の名前に安住しない、革新しながら伝統を継承している姿を消費者も知っており、今も選ばれる老舗としての地位を確立しているのだと思います。

それでは、次に関西を見てみましょう。

■関西3位 長崎堂のカステーラ
長崎堂 復元カステーラ 杉箱入(中)

長崎堂 復元カステーラ 杉箱入(中)

<冨田さんのコメント> 大正8年創業で、間もなく100周年を迎える老舗。そのカステーラには先人が築いた歴史と伝統、熟練の技術が今も息づき、なにより純良な材料の持つ味わいが大切にされていることを感じます。素直な思いを込めた心根のある菓子に、自分の心を重ね合わせる。きっと、お詫びの気持ちを汲み取っていただけるはずです。

■関西2位 Morozoffの詰め合わせ 
 
モロゾフ ファヤージュ

モロゾフ ファヤージュ

<冨田さんのコメント> 今年、創立85周年を迎える神戸の名店。日本において、美味しいチョコレートなど、スイーツを贈るというギフト文化を確立した草分け的存在です。「こころつなぐ。笑顔かがやく。」、そのスローガン通りの商品はピンチな場面でも威力を発揮してくれる感じがしますね。これは、ひとつの力強いお守りとも言えるかも知れません。

■関西1位 とらやの羊羹 
とらや

竹皮包羊羹2本入(とらやHPより引用 https://www.toraya-group.co.jp/toraya/products/box/yokan/large_boxof2/)

<冨田さんのコメント> 関東のみならず、関西でも不動の人気。そもそも、室町時代後期に京都で創業。関西でこそ、迷わず一番に選ばれる所以(ゆえん)はうなづけます。

 

謝罪スイーツの選び方 6つのポイント

最後に、謝罪の菓子折りを選ぶ際、気をつけたいポイントをまとめました。上記のランキングとともにぜひ参考にしてみてください!
 
  1. 軽すぎるお菓子はNG お菓子の重さは気持ちの重さと言われています。謝罪というシーンであれば、反省の度合いを表すため、ある程度重量のあるものを選定します。
  2. 流行モノもNG 人によっては軽薄な印象をもつこともあるため、流行ものは避け、歴史のある老舗の商品を選びます。また、お詫び自体が日本の風習のため、海外ブランドでないほうが無難です。
  3. 要冷凍・要冷蔵はNG 迷惑をかけた相手にさらに気を遣わせなくてはいけない、要冷凍・冷蔵物は避けましょう。常温保存ができる品物が最適です。
  4. 賞味期限が長すぎるものはNG 日持ちするものだと長く目に入り、怒りの記憶を思い出してしまうため、その日のうちに食べてもらえるもの、1週間程度のものがおすすめです。
  5. 高すぎるものはNG あまりにも高級なお菓子だと、「もので済まそうとしている」という誤解を与えかねません。謝罪の度合いにあわせ、3000円から1万円までが適当です。
  6. 当日、謝罪先の近くで手配するのはNG ことの重大さを考えると、「適当に」「手軽に」はもってのほか。普通の手土産であったとしても、取引先への気持ちが感じられません。何が喜ばれるのか、何がふさわしいのかを吟味し、前日までに手配するほうが無難です。

〈関連記事〉
「やっちまった!」時のお詫び、謝罪スイーツを選ぶコツとマナー
謝罪の場面にふさわしい色、装いとは?
謝罪のコツ!ビジネスでのお詫びの言葉の例文と謝り方
あなたは大丈夫?謝っても許してもらえない謝罪のNGパターン5つ

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。