誠意を感じさせる謝罪のコツは?

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謝罪のコツ


どんなに気をつけていてもミスは起こってしまうもの。しかし結果は謝罪の仕方によって大きく変わります。謝罪は人間性が現れる場面。「こんなヤツだったのか」と思われるのはミスよりも痛手です。誠実な対応でピンチをチャンスに変えましょう。まず知っておきたい謝罪の基本については、「思わず許す!上手な謝罪の仕方」で紹介しています。こちらの記事では一歩進んだ謝罪の仕方とシーン別の具体例を見ていきましょう。

■謝罪のコツ    

謝罪には心からの反省だけでなくテクニックも必要

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コミュニケーションプロセス


伝えたい内容がそのまま相手に理解されればいいのですが、通常時のコミュニケーションでさえ「表現する」という段階、そして「表現されたことを解釈する」という段階で誤解が起きやすくなりす。謝罪のシーンではなおさらです。

謝る人(発信側)は自分の責任を少なく見積もりがちです。知らず知らずのうちに、責任を回避した表現を選ぶ傾向もあります。これに加え、謝罪をされる人(受信側)は相手の責任を多く見積もるので、こちらが心から謝罪しても7割程度しか伝わらないと思っておきましょう。このギャップを埋め、ピンチをチャンスに変えるには心からの反省はもちろんのこと、その気持ちを伝えるテクニックが必要なのです。

覚えておくと便利な謝罪のコツ「4STEP」

「自分のせいにされたくない」「責任をとるのはイヤだ」……、無意識のうちに出てくるそんな感情があなたに思わぬ謝り方をさせてしまいます。本人は気づいていないままに自己弁護をしながら謝罪してしまう、というのもよくあるケースです。反省しているのに「誠意を感じない」「言い訳している」と思われてしまうのは残念なこと。伝わりやすい謝罪の”型”を覚えておきましょう。プライベートでの謝罪の型としてお勧めなのが、以下の4STEPです。

  1. お詫びの言葉を述べる
  2. してしまった事への対応をどうするか話す
  3. 相手の感情を思いやる言葉を述べる
  4. 最期にもう一度お詫びの言葉を述べる

謝罪される方の感情は以下のように推移します。

  1. 責任を認めて謝ってほしい
  2. 問題を解決し、誠意を見せてほしい
  3. 事態の大変さを認識してほしい(軽く考えないでほしい)
  4. 反省してほしい

この感情の推移に合わせた謝罪が、先ほどご紹介した4STEPです。反省もしている、悪気もない。でも無意識のうちに自分を防衛するような謝り方を選んでしまうと、相手は「軽んじられた」「正当化された」と感じてしまいます。

プライベートでの謝罪のコツ

待ち合わせに遅れて、映画の開始時間に間に合わなかったケースで具体的に見てみましょう。Aさんは友人Bさんと映画に行く約束をしていましたが、電車が遅れて遅刻してしまいます。Bさんは、Aさんからの「遅れる」という連絡がなかったので映画館の外でずっと待っていたようです。あなたがAさんならどう謝りますか?

■悪い例
『電車が遅れたせいで接続が悪くてさ。電話しようと思ったら電源が切れてるし。ホント俺もビックリしたよ。ごめんな』

悪気はないのかも知れませんが、反省している気持ちは伝わりにくいでしょう。「言い訳に感じる」という人もいるかも知れません。では、基本の4STEPにあてはめて謝罪してみましょう。

■良い例
『遅れたせいで映画に間に合わなくなっちゃったな。本当にごめん。途中からでも入って見た方がいいかな?それとも次の回にしようか?電話もできなかったら、外で待たせちゃって大変だったよな。ごめん!』

最初の例よりも、だいぶ感情が和らぐはずです。とはいえ誠意を伝え、ピンチをチャンスに変えるにはもう一息です。

ピンチをチャンスに変える一歩進んだ謝罪の仕方

ピンチをチャンスに変えるのであれば、もう一歩進んだ謝り方が必要です。4STEPで謝罪をした後に、相手を大切に思っていること、そして感謝の言葉を付け加えてみましょう。

■良い例
『他でもないBをこんなに待たせちゃうなんて、俺ってホントにドジだよな。でも、待ってくれてありがとう。こんないいヤツが親友だなんてありがたいよ!』

誠意のある人は責任を受容し、それなりの対応をします。ピンチをチャンスに変える人はそれだけでなく、さらに相手の感情もケアします。謝罪される側は、相手にされた行為そのものだけでなく「大切にされていない」ということに対して寂しく思い、怒りを感じています。ここの部分は怒っている本人も気づいていないことが多いので要注意。先回りしてフォローするのが大切です。

ビジネスシーンでの謝罪のコツ

ビジネスシーンで何かしてしまった場合には、信頼の回復、今後の改善など十分な説明が必要になります。相手の不利益に対する責任なども発生してきますので、以下のような流れを参考に謝罪の仕方を構成してください。

  1. お詫びの言葉
  2. 対応策
  3. 経緯の説明
  4. 再発防止のための今後の対策

不利益を与えてしまった相手の感情は以下のように推移します。

  1. 責任を認め謝ってほしい
  2. 問題を解決してほしい
  3. どうして問題が起きたのか知りたい
  4. 今後もビジネスの付き合いができるのか、不安を払拭してほしい

まず最初にお詫びの言葉を発することで誠意を伝え、相手の心証をさらに悪くするのを防ぎます。そして問題が拡大しないよう、早めに対応策を伝えます。「どうしてそうなったか」という経緯についてはその後。つい説明を先にしたくなりますが、あまり早いと言い訳に聞こえるので注意してください。最後に今後の関係を再構築するようにすると、相手の気持ちに沿った謝罪の仕方になります。

弁解したくなる気持ちを押さえ、誠実な態度を見せることがピンチをチャンスに変える第一歩。立場上難しい場合もあると思いますが、責任を認めるというのは関係回復の重要な要素です。責任を認める発言ができないケースでは「ご心配をおかけして申し訳ありません」「不快な思いをさせてしまい申し訳ありません」というフレーズを、誠意を込めて伝えましょう。続いて具体例を見ながら、一歩進んだ謝罪の勘所を掴んでいきましょう。

お客様や取引先に謝罪する時の具体例

商品やサービス自体に対するクレームよりも、プライベート同様に「自分は大切にされていない」という思いが二次クレームに繋がります。相手の言い分を十分に聞くのは基本ですが、相手が言葉にしていない情報も聞きとるつもりで臨むと、一歩進んだ謝罪ができます。

例えば、納期についてのクレームの場合、「納期が遅れた」「すぐに対応してほしい」という相手の言葉に対応するのはもちろんですが、その裏にある「ないがしろにされている」「重要な取引先だと思われていない」という部分に対して、ポイントを突いて謝罪することが関係回復のカギです。

■悪い例
『今回は○○の理由でトラブルになってしまい、申し訳ありません。対応策ですが……』

■良い例
『このたびは申し訳ありませんでした。大切な○○さんとの仕事でご迷惑をおかけしてしまい、恐縮しています。今後の対応策ですが……(問題の対応策を提示し、問題に至った経緯の説明)……。万全を尽くしていたつもりが、こんなことになってしまい申し訳ありません。他にご迷惑やご不便をかけていることはありませんか?』

トラブルへの対応だけでなく、「大切にされていない」と感じさせてしまった相手の感情を緩和する一言を加えます。言いにくいことも言ってもらえる貴重な機会と捉え、関係を再構築する、そんな心構えで臨めば、責任の受容や印象の低下というデメリットに怯えることなく、誠意ある謝罪がしやすくなります。

社内で謝罪する場合の具体例

その先も関係の続く社内の人が相手の場合は、正しい・正しくないの判断の前に、一層相手への配慮を考えて謝罪に臨むようにしましょう。協働関係・信頼関係の維持のためにも、責任逃れのような印象を持たれないように注意する必要があります。今後の再発防止のための経緯説明をする時には、謝罪の言葉とセットにすると言い訳に聞こえなくなります。

■悪い例
『今回の問題の件ですが、ウチの部署とそちらの連絡ミスで……。対応策ですが、今後は連絡を文書で行うようにしませんか?』

いきなりの状況説明は言い訳に聞こえます。相手の感情を緩和せずに今後の提案を行うと、言外に相手のミスを匂わせているようなニュアンスになりがちなので気をつけて。

■良い例
『このたびはご迷惑をおかけしてしまって申し訳ありませんでした。今回、このようなことになった経緯ですが(再発防止のための十分な経緯説明)。営業部員一同、反省しています。今後は、このようなことがないように連絡システムを改善して、今後は文書で連絡するようにさせていただければと思います』

感情や偏見のフィルターを軽減するためにも、日頃から他部署とも挨拶や声掛けをしておくとトラブル時にも安心です。「コミュニケーションをとる充分な時間がない」という人は1回の時間が短くても、回数を重視すればOK。職場のコミュニケーションは「回数に比例して協力し合う傾向が高くなる」というデータもあります。

上司に対して謝罪する場合

反抗的な態度やふてくされた態度は厳禁です。お詫びの言葉、対応策、経緯の説明、今後の再発防止策にプラスして、トラブルから学んだことと今後の意気込みについてアピールすることでピンチをチャンスに変えられます。

■悪い例
『部長に言われたとおりにやったんですけど。すいません、やり直します』

■良い例
『申し訳ありませんでした。早速やり直して明日の朝には正しい形で提出させていただきます。今回は指示を確認せずに勘違いしたまま進めてしまいましたが、今後は指示の理解が間違っていないか確認するように気をつけます。今回の件で自分のせっかちな部分に気がつくことができました。これを機会に慎重な仕事ができるようになることを目標に頑張りたいと思います。ご指摘ありがとうございました』

上司への謝罪は素直さが重要。自分なりの思いや考えもあると思いますが、素直さ、前向きさをアピールできる機会だと捉えてみてはどうでしょう」?後から冷静になって考えると自分の至らなかった点が見えてくる……というのもよくある話です。

あふれる正義感!厳しい上司へ謝罪するコツ

このタイプの上司は自分にも厳しい分、他人にもその厳しさを求めがち。潔く非を認めないと大変なことになります。ワンポイントアドバイスは「今後自分をどう律していくか伝える」こと。大義名分も大好きなので、そのあたりも絡めるといいでしょう。懐に入ってしまえば憎からず思われることも少なくないので、ピンチをチャンスに変えやすいタイプとも言えるでしょう。過度な恐れは謝罪に正当化や弁解のニュアンスが出てしまうので、懐に飛び込む気持ちでいきましょう。
   

データ大好き!理屈っぽい上司への謝り方

論理的なタイプなので、同じタイプの人を優秀だと評価し、違うタイプの人を過小評価することも。筋道立てた簡潔な説明ができないと、本件とは別のところでイラっとされます。ワンポイントアドバイスは「経緯と対策をシンプルにまとめてから謝りに行く」こと。どうリカバリーしていくか数字を使って伝えられればベターです。

(例)
  • すぐに→○日までに
  • 追加で少し購入します→追加で○個購入します

「思ったよりは多くなかった」「多少の損失はありまたが」といった曖昧な表現も嫌われますので、損失についても数字で伝えましょう。

ここに地雷が?人情派上司への謝罪のコツ

人情派の上司には、言葉よりも表情やしぐさで反省を見せるのが効果的。謝った後、深く反省してしょんぼりしていれば向こうから励ましてくれるくらいです。しかしこのタイプの上司の優しさに甘えてはいけません。

ワンポイントアドバイスは「相手を大切に思っていることを伝える」。「大事な○○さんの仕事なのに」「あろうことか、お世話になっている○○さんにご迷惑をかけてしまうなんて」といったフォローを入れないと思わぬ怒りを買うことも。トラブル処理に夢中になって、感情を害してしまわないよう気をつけましょう。

THE中間管理職!上を気にする上司へ謝罪するコツ

自分の仕事はコツコツこなし、ある程度優秀。でも上の評価に一喜一憂してしまう上司には、報告の筋道が立てやすい謝罪をしたいところ。誠意を持って謝った後に顛末の報告をし、自分の責任である部分はその旨を伝えましょう。対応策についても一緒に伝えるのがベターです。

ワンポイントアドバイスは「いつも指導してもらっているのに……」という言葉。言外に「あなたの責任ではないのに」ということを匂わせると、上司取り乱している場合でも、面倒だと思っている場合でも落ち着きやすくなります。

自由奔放!ワガママな上司へ謝罪するコツ

このタイプの上司は、機嫌のいい時は鷹揚ですが、タイミングを間違うとちょっとのミスを大きな問題にしてしまうことがあります。ワンポイントアドバイスは「タイミング」。謝罪はスピードが肝心ですが、このタイプに限ってはタイミングを見計らうのも大切。好意的に思っている人とそうでない人への対応が激しいので、普段からコミュニケーションをとっておくといいでしょう。

謝罪に大切なのは反省と誠意です。しかしながらその気持ちを伝えるためにはテクニックも必要になってきます。誤解されるような表現もしましたが、よりよい関係を再構築するための参考にしていただければ幸いです。気になる案件があれば今からでも遅くはありません。思いきって謝ってしまいましょう!

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