エアコンの省エネ化が電気代を安くする
資源エネルギー庁のデータによれば、エアコンは家庭における夏の電気消費の58%を占める家電です。(グラフを参照)ということは、エアコンを省エネのものにすることで夏の電気代をおさえることができるはずです。
では、何年使っているエアコンなら買い換えたほうがおトクなのでしょうか。環境省の省エネ製品買い替えナビゲーション「しんきゅうさん」を使って電気代の比較をしてみます。
10年前の2006年のエアコンと最新のエアコンでは年間電気代に、およそ8860円の差が出ます。15年前の2001年エアコンと最新のエアコンを比較するとおよそ1万2400円と、1万円を超える差額になります。
※2001年4.0kw(11~17畳)パナソニックCS-E401AM、2006年パナソニック4.0kw(11~17畳)(CS-X406A2)、2016年パナソニック4.0kw(11~17畳)CS-406CXR2の比較しています
※年間の電気代は年間消費電力量に電気料金目安単価27円/kWh(税込み)を乗じて算出したものです。そのほか詳細な算出条件は環境省の省エネ製品買い替えナビゲーション「しんきゅうさん」に準じます
15年以上前のエアコンは買い替えがオススメ
15年以上前のエアコンは、エアコン室内機の前面が格子状になっていました。つまり、イラストのようなエアコンの場合は、使用状況にもよりますが、エアコンを最新のものに買い換えれば年間の電気代が1万円以上おトクになりそうです。
エアコンの省エネにつながる4つの進化ポイント
最新のエアコンが省エネになった理由は大きく4つあります。1:エアコンの心臓部である「ヒートポンプ」の性能の向上
エアコンはヒートポンプという仕組みを使っています。これは「気体や液体は圧力を高くすれば温度が上がり、圧力を下げれば温度が下がる」という性質を利用した仕組みで、「熱交換器」「コンプレッサー」「モーター」などで構成されています。これらの性能が向上したことで、エアコンの省エネ能力は格段に上がりました。
2:部屋の状態や人の位置などをみるセンサー機能の向上
最新のエアコンでは、「人のいる位置」「人の運動量」「家具の配置」などを感知するセンサーを備えています。これにより、人のいる場所だけ温度を上下したり、窓際の日射熱による温度変化を感知して自動で温度をコントロールします。また、人がいなくなると自動で運転をセーブする節電機能を備えている機種も多くなっています。高価格の商品ほど、センサーの数や検知する範囲が広くなり、より効率的な運転できます。
3:気流制御による運転
気流を自動で制御し、部屋全体を効率よく冷暖房します。「人に風をあてる」「人に風があてない」などのコントロールが可能な機種もあります。
4:自動掃除機能の搭載
熱交換器を覆うフィルターに汚れが溜まったままだと冷暖房の効率が悪くなります。最新のエアコンは自動掃除機能を搭載しているものがほとんどです。高価格の商品には、自動掃除機能に加え、熱交換器に汚れがつきにくいコーティングが施してあります。
さらに、これらの進化は冷房だけでなく冬場の暖房性能の向上にも関わっています。エアコンは今や一年中使える家電となっています。
エアコンは、いつ買うのがオトクなのか?
複数台買うと割引になるなどキャンペーンをする量販は多い
いざ取り付け工事を行うにしても、「配管の長さが足らないので配管を延長する」「室外機の設置場所によっては特別な工事がいる」「穴あけ」など、追加工事とそれにともなう費用が発生する場合がよくあります。
エアコンを購入すると決めたら室内機を取り付ける場所や室外機の置き場、コンセントや配管ダクトの有無などをあらかじめ調べておくことをオススメします。買いに行く前に、室内の部屋の写真、室内機と室外機を取り付けたい場所の写真などを撮影しておくと便利です。
1円でも安く買う3つのコツを伝授!
エアコンを安く買うコツとは以下になります。ぜひ参考にして少しでもお得に購入してみてくださいね。【まとめ買い】
多くの家電量販店で、エアコンを複数台買うと割引をするキャンペーンを行っています。そのため、複数の部屋のエアコンを一緒に買い換えるとオトクになります。
【工事費割引キャンペーン時】
多くの家電量販店では、今ついているエアコンの取り外し工事費割引やエアコンの取り付け工事費割引などといったキャンペーンを行います。前述したように、エアコンでは追加工事費が発生することが多いので、トータルで考えると工事費の割引は重要です。キャンペーンの時期はチラシや店頭で知ることができます。
【新商品の入れ替え時期】
エアコンは毎年10月頃に各社の新商品が発売になります。機能や機種を選ぶよりも、とにかく安い商品が欲しいという場合は、商品の入れ替え時期である9月から購入するというのも手です。
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