ストレス/仕事・職場のストレス(パワハラ・セクハラ等)

職場環境に警鐘! メンタル不調者は坑道のカナリア?(2ページ目)

職場のメンタル不調者は、「坑道のカナリヤ」のように、職場環境に警鐘を慣らしている可能性があります。職場にメンタル不調者が一人でも出た場合、個人の問題として考えるのではなく、たくさんの予備軍が潜んでいるかもしれない……と、職場環境を見直すきっかけにすることも大切です。3つのチェックポイントをご紹介します。

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

職場環境の3つのチェックポイント

歩くサラリーマン

働く人のストレス三大要因で職場環境をチェック!

職場にメンタル不調者が出た場合、主に次の3つのポイントを見直してみましょう。

■「職場の人間関係」の問題
厚生労働省の調査(2012年)によると、労働者のストレス要因は「職場の人間関係」の問題が41.3%でトップです。たとえば、職場で次のような問題が常態化していないか、チェックしてみましょう。
  • 職場の中に、自由に意見交換をできる雰囲気がない
  • ハラスメントやいじめ、仲間外れが横行している
  • 上司や相談窓口には、安心して相談できない雰囲気である
  • 愚痴や悪口が蔓延しており、不満が解消されていない
  • 改善を提言しても、なかなか聞き入れてもらえない
■「仕事の質」の問題
厚生労働省の調査(2012年)によると、労働者のストレス要因は「職場の人間関係」の問題が33.1%で第2位です。たとえば、職場で次のような問題が常態化していないか、チェックしてみましょう。
  • 手に負えないほど難しい仕事を、1人で担当している
  • 非倫理的、非合法的な仕事を担当している
  • 危険で緊張感を伴う仕事を担当し、業務上の不安を相談できる相手がいない
  • 実力に見合わないほど簡単な仕事しか、やらせてもらえない・仕事の内容が単調すぎて、やりがいがもてない
■「仕事の量」の問題
厚生労働省の調査(2012年)によると、労働者のストレス要因は「職場の人間関係」の問題が30.3%で第3位です。たとえば、職場で次のような問題が常態化していないか、チェックしてみましょう。
  • 長時間残業、休日出勤が常態化している
  • 定時では終わらないほどの仕事量を毎日抱えている
  • 本来は複数人でやる仕事を1人で任されている
  • 仕事上のつきあいなどで、就業後や休日も拘束されることが多い
  • 有給休暇や代休を取得できない
職場でこうした問題が多発している場合、続々とメンタル不調者が生まれてしまう可能性があります。予防のためにも、まずは周りの人と問題点を話し合い、共同で職場環境改善策を提言するなど、対応を話し合ってみてはいかがでしょうか?
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