世界遺産「マラケシュ旧市街」の見所
緑色のトルコ石で彩られたミナレットが美しいアル・マンスール・モスク
■城壁・門
馬蹄型の意匠が特徴的なアグノウ門
■ジャマ・エル・フナ広場
一辺200mほどの正三角形状の広場。11世紀に街が建設されて以来の広場で、大道芸や交易品の売買が行われたほか、治安を維持するために公開処刑場として使われたこともある。2001年に「人類の口承及び無形遺産の傑作」に選出され、2008年に無形文化遺産の代表リストに登録された。
■スーク
スークの金物街
■庭園・公園
庭園や公園は豊富な水と植物で人々の癒しとなっていただけでなく、水を供給する灌漑設備の一部でもあった。一例が12世紀に建設されたメナラ庭園で、200×150mの人工湖は60km先のアトラス山脈から地下水路(カナート)を通して水を引いており、ここから周囲の畑に送水していた。マジョレル庭園は植物園やイスラム芸術美術館を備えており、アグダル庭園はスルタン(王)のハーレムやプール・果樹園が見物。
■クトゥビア・モスク
80×60mを誇るメディナ最大のモスクで、高さ77mのミナレット(礼拝を呼び掛ける塔)はマラケシュのランドマークとなっている。ミナレットは12世紀の建設で、隣接していた王のハレム(後宮)の中を覗けないよう意図的に見晴らしが悪く設計されている。イスラム教徒以外は入場禁止。
■ベン・ユーセフ・マドサラ
1120年に建設されたムラービト朝の現存唯一の建物、クバ・アル・バディン廟
■サアド朝墳墓群
サアド朝墳墓群。イスラム装飾で覆われた空間の下部に墓が並べられている
■バヒア宮殿
19世紀後半、ハッサン1世の宰相アハメッド・ベン・ムーサが4人の正室、24人の側室とともに暮らしたと伝えられる宮殿。イスラム芸術の粋を集め、7年を費やして完成したもので、モロッコ随一の装飾で知られる。マラケシュにはこの他にバディ宮殿と王宮があるが、前者は破壊されて遺跡となっており、後者は一般公開されていない。