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左利きは矯正すべき? 左手を使う赤ちゃんの能力開発法

赤ちゃんの左利きは矯正すべき? 身近にあるモノを掴みに行けるようになった我が子、気がつけばいつも左手で持っていおり「左利き」の様子。親はどのように対応するのがよいのでしょうか? 左手をよく使う赤ちゃんの能力を伸ばす親の関わり方を考えてみましょう。

田宮 由美

執筆者:田宮 由美

子育てガイド

左手をよく使う赤ちゃん。左利きになる前に矯正すべき?

赤ちゃんの左利きは矯正すべき?

右手を使うことで、左脳が刺激され、自然と右手が使いやすい手になってくる場合があります

成長とともに、自分の身近にあるモノを掴もうとする赤ちゃん。それに併せて持っているモノを反対の手に持ち替えることも出来るようになってくるでしょう。気がつけば左手を使っていることが多い場合、「将来、左利きになるのでは?」と感じる親は多いと思ます。

左利きは矯正した方がいいのでしょうか?それとも個性としてそのままにしておいてよいのでしょうか?左手をよく使う赤ちゃんの能力を伸ばす親の関わり方を考えてみましょう。
 
<目次>
 

特別な才能を持つ人には左利きが多い

エジソン、ニュートン、アインシュタイン、べートーヴェン・バッハ、ピカソなど「歴史に名を残す天才、また芸術家達には左利きが多い」と言われています。理由は正確には解明されていませんが統計学的に見て、特別な高い能力を持った人には左利きが多いのは確かです。またスポーツをする場合にもサウスポーは有利な事が多いですね。
 

左利きには不便な現代の暮らし

人口の約9割が右利きという日本では、ドアノブ、水道の蛇口、自動改札機、自動販売機など、右利きの人が便利なように作られています。

また、パソコンのマウスやカメラのシャッター、ハサミ、缶切り、包丁、急須などの道具も一般には右利き用になっています。左利き用も作られていますが、種類が少なかったり、価格が高かったりする場合が多いようです。

文字の書き順なども右利きの方が書きやすく、特に書道のハネやハライは、左利きの人は書き辛いでしょう。
 

無理な矯正は子供にストレスを与えるのでNG

生後7か月頃より、左右よく使う方の手が現れてき

生後7か月頃より、左右よく使う方の手が現れてき

生後7か月頃より、左右よく使う方の手が現れてきます。左手をよく使う赤ちゃんは、一般的に右脳の働きが優勢していると言われています。

ですが、先天的な脳によって利き手が決定されるのではなく、後天的によく使う手が脳の神経回路を高め、利き手が定まっていくようです。

利き手が固まってから、無理に矯正すると、心的ストレスや自分自身が否定されたと感じ、自信を失くしたり、物事に消極的になることもあるでしょう。また吃音やチックが出るという報告もあります。

子供の能力は、自然な形で成長に沿った発達をすることで、最も伸びていくものです。そう考えると、無理に矯正する必要はありません。日常生活で不便や不自由を感じる時は右利き、左手で行った方が効率がいい、心地よいと感じた時は左利きという、それぞれの子どもにあわせたスタイルがよいといえるでしょう。
 

赤ちゃんが自分に合ったスタイルを見出す日常の接し方

日常生活で、右手を使うシーンを意識して見せる
「親が右手でお箸やスプーンを持ち食事する姿を見せる」「ペンやクレヨンを右手で持って、絵を描いてみる」など、日常の中で意識して、右手を使っている様子を見せましょう。ポイントは、横並びで見せるように心がけることです。

■持ち替えさせるのではなく、初めから右手に渡す
「最初からおもちゃやスプーンを右手に渡し、握らせる」ことをしてみましょう。右手を使うことで、左脳が刺激され、だんだん右手も使いやすくなってくるでしょう。ここでのポイントは、持ち替えさせるのではなく、最初に右手に持たせるということです。

今、左手をよく使っている赤ちゃんに、右手を使う感覚を自然な形で伝え、左右どちらも使えるように選択肢を増やしてあげるとよいでしょう。そのうえで場面によって「不便」と「使い勝手がいい」を感じながら、自分に最も合ったスタイルをその子自身が判断していくことになるのです。
 

「不便」と「使い勝手がいい」は成長していく過程で決めること

脳や心身の可塑性が高い乳児期ほど無理なく自然に、赤ちゃんは自分の使いやすい手を決めていけるのですが、そこで気をつけたいのは、「食事は右手、スポーツはサウスポー」というように、親の勝手な意志で決めつけないことです。

本来、左手が使いやすい赤ちゃんが右手を使うと、左脳が刺激され、左右両方の脳が活性化されます。そうするとお互いに補い合い脳の疲労が抑えられ、集中力が持続するメリットもあるでしょう。

また元からの右利きより、不便が多い左利きですが、強いて言えば、その不便さを解消しようとする工夫や努力が、何か高い能力を生み出すのかもしれません。左利きを無理に矯正するのではなく、左手をよく使う赤ちゃんの秘めた能力を上手に伸ばしてあげるように導いていきましょう。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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