季節は春、でも晴れ晴れしない「木の芽どき」

梅の花

ライフステージの転換、不安定な気候……年度末にはストレス要因がいっぱい!

木の芽どき(このめどき)」と呼ばれる3月は、メンタル不調につながりやすい時季です。この時季のメンタル不調をもたらす要因には、さまざまなものがあります。

学生は、長い受験生活や卒論執筆、就職活動が終わったあとの燃えつき感からメンタル不調が生じやすくなります。そんな子どもの受験や就活を支えてきた親自身も、親としての役割の喪失や子どもの巣立ちを前にして、一緒にメンタル不調に陥る場合があります。

働く人は、継続してきた仕事の打ち切りや定年退職を機に感じる脱力感によって、メンタル不調に陥りやすくなります。また3月は確定申告や決算の時期でもあり、過去1年間の損益と向き合わざるを得ない時期です。こうした中で、急に金銭的な不安が膨らみ始め、抑うつが強くなる人も多くなります。

さらに、この時季はただでさえ気候が不安定であるため、身体の負担も大きいものです。春の陽気になったかと思えば、また真冬の寒さに逆戻り……。風邪やインフルエンザ、花粉症などの感染症や持病の症状が長引き、気が晴れない人も多いでしょう。早く新しい季節を楽しみたいのに、うららかな春が定着しないことで、気持ちが沈みがちになる人も多いことと思います。

では、こうした「木の芽どき」のメンタル不調には、どのように対応していけばいいのでしょう? ここでは、4つのストレス管理ポイントをお伝えしたいと思います。

1. 「心身のバランスを崩しやすい時期」と心得る

まず、「木の芽どきは、ストレス・シーズン」という意識を常にもっておくことです。この時季には、ただでさえたくさんの業務やイベントをこなさなければならず、負担が増えています。それがたとえおめでたいこと、楽しいことであっても、心身には相当な負荷がかかっているものです。

しかし、前もってこの時季のメンタル危機についての意識と知識をもっておけば、自分自身で無理を重ねないようにコントロールすることができます。

2. ひとつの活動・役割が終わる「喪失感」をいたわる

ひとつの活動や役割に終止符が打たれるときには、大きな「喪失感」を感じるものです。とくに、次に明確な進路や活動内容が決まっていない人にとっては、これからの生活に対する「不安」が重なり、「あせり」の気持ちも生じてきます。

その気持ちは本人だけでなく、その人を支える立場の人にも生じます。受験生や卒業生の母、退職した夫の妻なども、同じような気持ちに襲われるものです。

こうした感情は雑に扱わず、いたわることが大切です。これまでの活動を思い起こし、いままで頑張ってきた自分をじっくりと振り返ってみましょう。また、当事者と彼らを支えた人との間(親子、夫婦など)で、いままでの苦労や紆余曲折を振り返り、ねぎらいあうことも大切です。

次のページでは「さらに2つのポイント」について解説します。