漢方・漢方薬

花粉症に黄耆!今からできる漢方ケアと養生法(2ページ目)

そろそろ花粉症のシーズンですね。漢方で花粉症対策といえば「黄耆(おうぎ)」が鉄板!この生薬が入っている漢方薬や、毎日続けられる養生法をご紹介します。

杏仁 美友

執筆者:杏仁 美友

国際中医師 / 漢方・薬膳料理ガイド

黄耆は煎じ薬のほか料理にも応用できる

ほのかな甘みがあり、色もうすく、料理にも応用しやすい

ほのかな甘みがあり、色もうすく、料理にも応用しやすい

黄耆はマメ科で香りも穏やかで、飲みやすいのが特長です。鍋にひとつかみ入れ、500ml位水をいれて沸騰したら弱火で10~20分煮込み、茶こしで濾せばOK。この煎じたお茶を空腹時に数回に分けて飲めば、花粉症予防や体力強化につながります。

煮込んだ生薬は硬くて食べられませんが、煎じたお茶や、2番煎じのものをお料理に使用することもできます。味噌汁や煮物、炊き込みご飯をつくるときにお水に混ぜて炊くのもよいでしょう。クセがあまりないので、どんな料理にも合わせやすいのが利点です。

ただし、黄耆は生薬=医薬品扱いとなり、最近では漢方薬局などで単品購入するのは難しいのが現状のようです。黄耆の入っている漢方薬である玉屏風散や補中益気湯などを、ドクターや漢方の専門家のアドバイスに従って購入するのがベストでしょう。

今からできる養生法

中医学では、花粉症対策には衛気を高めることが一番のポイントとなります。花粉の飛散は少ないのに、自分の症状はひどいという経験はありませんか……?衛気は日頃のケアで強めることができるので、今からできる次のことを実践してみてください。

  • 睡眠を充分とり、疲れをためない
  • 冷たい水を飲むなど、カラダを冷やすことをしない
  • ストレスを緩和する工夫をみつける
  • 暴飲暴食を控えたり、胃腸の働きをよくする

なお、花粉症の症状がすでに出ている場合は、黄耆の入っているクスリだけでは対応しきれません。その場合、出ている症状に合わせた漢方を処方をしてもらい、シーズンオフになったら黄耆の漢方薬でじっくり体質改善するのが、漢方的花粉症退治のコツです。

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