ターンアウト
彼らと私たちの差が分かれば、プロが楽していると言うことが分かりそうです。
最終的に、バレエに適した身体
国立バレエ学校の入学試験では、子供たちの身体条件や身体能力を審査します。当たり前ですが、彼らは……脚が開いています。そして柔軟性もあります。そして身体のラインがきれいです。国立のバレエ学校では、バレエに適した身体条件・身体能力を持った人が踊るようにカリキュラムが組まれています。年齢に応じてステップの難易度が上がっていき、その難易度に対しての努力が必要になります。そういう意味では、ステップの難易度に対する努力のみが必要だということです。
ステップの難易度についていけない生徒は落第となります。落第する生徒は 「バレエに適した身体」 ではなかったことになります。最終的にプロにまでなれる生徒は、結果的に 「バレエに適した身体」 を持っていたということになります。
プロは精鋭中の精鋭
選び抜かれたプロたちは、身体条件・身体能力がバレエにすごく適した人たちだと言えます。そういうプロにとって、バレエは、自分の能力内で踊れるものなので、相当楽して踊っていると言えます。私たちは、そのような彼らの能力を体験する事が出来ません。彼らの能力があまりにも高いからです。そういう能力を持っているプロたちは、私たちが考える努力とは違うレベルでバレエに対して努力をしていると思います。
私たちが歩くように、走るように、そのような感覚で踊っているかもしれません。そのレベルまで持っていくのが、国立バレエ学校の使命とも言えます。
彼らの 「楽」 に近づくには?
身体条件を合わせることは相当難しいので、身体能力を近づけるしかなさそうです。バレエに必要な身体能力で一番大事なのは、ターン・アウトですが、無理に行うと身体のラインが崩れるので、無理に行わない事が大切です。プロのダンサーは200度近く開く脚を180度に抑えて踊っています。彼らに近づくには、ターン・アウトせずに股関節の可動域最大より少しターン・インさせて踊ると言うことになります。
無謀に聞こえることかもしれませんが、この可動域最大よりもターン・インすると踊りが 「楽」 になります。プロの 「楽して踊る」 を、ぜひ体験してみましょう。