マンション購入術/新築マンション購入の流れ

3月末入居可の新築マンション購入、その注意点とは

3月末までに入居できるマンション探しは、1月下旬の今なら間に合います。しかし焦って選ぶのは後悔の元。そうならないように、マンションを探す時や見学するときの注意点をまとめてみました。

井口 克美

執筆者:井口 克美

関西の住宅事情ガイド

3月末までに入居したい人、あきらめかけていませんか?

新年度を新居で迎えるためには、3月末までに入居しておきたいところですが、既に1月も後半に入っていますので、あと2ヶ月しかありません。
「今から、新築のマンションを購入して、3月末までに入居するのは、もう間に合わないだろう」とあきらめかけている人はいませんか?

「安心してください。間に合います!」

実は、新築分譲マンションは、1~3月にかけて完成するものが多いので、まだチャンスがあるのです。(不動産会社の3月末決算に間に合わせるために、この期間に完成、引渡しをするマンションが多いのです。)

3月末までに入居できるマンションは2種類あります。それは完成済みマンションと、3月末までに入居開始予定のマンションです。現在、SUUMOの関西版で広告掲載している新築分譲マンションの数は280物件。そのうち、3月末までに入居できるマンションは132物件(約47%)もあるのです。つまり、マーケットの半数近くが、3月末までに入居できるマンションということになります。(2016年1月12日現在)

完成済みマンションなら即入居できるものもありますので、まだ、3月末入居をあきらめる必要はありません。今回は、短い時間で効率よく選ぶために、購入するにあたっての注意点をいくつか挙げてみたいと思います。

3末までに入居できるマンションを選ぶときの注意点

1.完成時期ではなく、入居時期が3月末までであることを確認する
広告の物件概要欄には、完成時期と入居時期の2つの表記があります。完成すればすぐに入居できると思われるかもしれませんが、マンションが完成しても、いろいろと検査やチエックの期間が必要になりますので、完成時期と入居時期が違うことがほとんどです。ですから、完成時期が3月末であっても、入居時期が4月以降ということもあるのです。入居時期が、即入居か3月末までになっているマンションだけに絞って選びましょう。

2.しっかりと事前準備をして、短期間で行動する
3月末までに入居となると、ゆっくりと時間をかけて選ぶことがなかなかできません。例えば、住宅ローンを組む場合には、銀行の審査などで約1~2週間ほど時間がかかります(個人により期間は変わります)。

また、先着順で販売されているマンションが多いので、ゆっくりしている間に、売れてしまうこともあります。早い者勝ちですので、気にいった部屋があれば仮申し込みしておきましょう。

動き方としては、情報誌やネットなどで興味のあるマンションをいくつか絞り込んで、短時間で一挙に見学に行くことをおすすめします。3月末までに入居できるマンションを購入するためには、スピードが大事なのです。

3.必ず見学予約する。平日のモデルルーム見学が狙い目
マンション見学をする人は週末(土・日曜日)に集中しますので、必ず見学予約をしておきましょう。来場者が多くても、予約のお客様を優先的に案内してくれますので、時間のロスがありません。

逆に、平日は比較的すいていますので、見学予約も取りやすく、じっくりと見学することができます。週末に申し込みが入ることが多いので、その前に見学できるのもメリットです。できれば平日に休みをとって一挙に回るのが、効率的です。

4.3月末までに入居できるマンションのデメリットも理解しておく
既に販売されてきたマンションが中心なので、間取りのタイプや向きなど、選べる数が少なくなっています。限られた部屋の中から自分の希望に合うものを探し出す必要があります。

また、マンションは完成するまでは、いろいろなオプション対応や色、デザイン等など、自分の好みで一部変更が可能ですが、完成してしまうと、自分の好みで変更することができません。(入居してからリフォームすることになります)。このように、完成しているマンションならではのデメリットも事前に理解しておくことが必要です。

3月末までに入居できるマンションを見学するときの注意点

3月末までに入居できるマンションであれば、完成済みか、もうすぐ完成するものがほとんどなので、建物の外観や共用施設、実際の部屋を見ることができます。実物を見て購入できるので、安心です。

また、事前に生活イメージも湧きますので、入居してからの満足度も高くなるでしょう。ここからは、完成済みマンションの見学のポイントをお伝えします。

1.部屋の広さや使い勝手を確認する
部屋

実際の部屋で、広さや高さ、使い勝手などを確かめる


完成済みマンションでは、部屋の広さや天井の高さ、梁や柱などの出っ張り、キッチンやお風呂の設備など、実物を自分の目で見て確かめます。他にも、手持ちの家具が置けるのか、部屋の使い勝手はいいのか、収納はどれくらい入りそうかなど、実物でチエックして、ここでの生活をイメージすることが大事です。

2.実際の日当たりや眺望などを確認する
マンションの部屋は、同じ間取りでも階数が違えば日当たりや眺望などが変わります。バルコニーからの眺望や日当たり、風通しや騒音など、実際の部屋で確かめるとともに、隣接する建物など周辺環境の状況もチエックします。

また、日当たりや騒音は、午前と午後など時間を変えて見学してみると、変化がよくわかります。実際に自分の五感を使って感じることが大事です。

3.共用施設やマンションの管理状況を確認する
マンションのエントランスや駐車場、エレベーターなどの共用施設では、広さやデザイン、使い勝手や安全性を事前にチエックしておきます。

既に、住んでいる人がいれば、駐輪場、ゴミ置き場や掲示板などを見ることで、マンションの管理やセキュリティの状態がわかります。入居前にマンションの雰囲気をつかんでおくことも大事です。

4.サービス面や金銭面でお買い得なことがあることも!?

完成済みマンションの場合、色々なサービスや金銭面でのバックアップをしてくれることもあります。例えば、モデルルームで使っていた家具やエアコン、照明器具などをつけてもらえたり、資金面での援助がある場合もあります。

すべての完成済みマンションが対象ではないですが、そういう特典のあるマンションに出会えれば、お得な購入ができるでしょう。広告などで表記している場合も多いので、事前にチエックしておきましょう。

新年度は新居でと思っておられる人は、まだ間に合いますので、この注意点を参考にして、すぐに動き始めてください。
時間との戦いにもなりますので、短い時間で集中して探すことがポイントです。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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