バルセロナ/バルセロナの観光・世界遺産

現地ガイド直伝! 子連れで楽しむバルセロナの旅

ヨーロッパはフライトの時間が長いから……と子供連れの旅行を避けてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、着いてしまえばとっても快適で家族みんなが楽しく過ごせます。今回は家族にぴったりなバルセロナの観光プランをご紹介します。

秦 真紀子

執筆者:秦 真紀子

スペインガイド

子連れでも大丈夫! バルセロナを快適に旅するコツ

モンジュイックの丘

子供と散策する人気ポイント、モンジュイックの丘

フライトが長時間になることもあり、子供連れでスペインへの旅行は避けられがちかもしれません。でも観光国家スペインにおいて、観光客数ナンバー1を誇るバルセロナには、世界各国の小さな子供連れの観光客がたくさんいます。ガイド自身も小さな子供がいるので、日本に帰国したときなどと比べて、役立ちそうな情報を集めてみました。

子連れだと気になる! ショー、交通機関、トイレ事情

まず基本的にほとんどのスペイン人が子供に寛容です。地下鉄やバスで赤ん坊が泣いても大丈夫。迷惑だと思う人は滅多にいません。例えばフラメンコのショーに赤ん坊連れのご家族を見かけたことがあります。入り口付近の席を確保して、少し泣きだしたらすぐに外に出ていました。このように上手に対処すれば、バルセロナではほとんどの娯楽は大人だけの旅行と同様に楽しめると思います。

コロンブスの塔

小さな展望台があるコロンブスの塔。名所の1つ

交通手段については、地下鉄や電車、バスには座席がなく車椅子やベビーカーのためのスペースが設けられているものが多いです。もし乗り込んだ車両にそのスペースがなくても、普通に空いているスペースに停めて問題はありません。ちなみに運賃は6歳まで無料です。地下鉄に関しては、観光名所の駅にはエレベーターがついていることがほとんど。エレベーターの絵で上部のほうに示されているのは、矢印の方向に進んでください。

徒歩の場合は、バルセロナは石畳が多い街なのでアスファルトのように地面が滑らかではなく、かなりでこぼこしています。小さく細いタイヤのベビーカーだと場所によっては思うように進まないことがあるかもしれません。

お手洗いについてですが、便座がなかったり不衛生なトイレが少なくないので、便座クリーナーなどを用意しておいたほうがいいです。

赤ちゃんのおむつ替えですが、こちらではシートをひいてベンチなどで対処する人が多いです。ちなみに、おむつ交換台がついている施設はあまり多くありません。

万が一、お子さんが怪我をしたり病気になった場合、パスポートがあれば実費で現地の救急病院にかかれますが、英語が話せないスタッフが多くややこしくなるので、できれば日本で旅行保険に入っておき、紹介されている病院に行ったほうが賢明でしょう。

注意したいのは、すりや置きびき。お子さん連れだと荷物が多くなり、ついちょっと荷物をその辺に置いて離れてしまったり、ベビーカーの外側のポケットに入れたものを盗られてしまったりすることがあります。

それでは、バルセロナにお子さん連れでいらっしゃる方へのおすすめスポットを紹介します。

子供連れで楽しめるスポット

シウダデラ

大きな池があり、ボート遊びもできるシウダデラ公園

絶対外せないのは、アントニ・ガウディ作のサグラダ・ファミリア、カサ・ミラ、カサ・バトリョ、グエル公園。

サグラダ・ファミリアは、内観を見たい場合はオンラインで前売りチケットを購入しておくのは必須。特に春、夏の観光シーズンはチケット売り場に長い行列ができるので、入館前にお子さんはくたくたになってしまうかもしれません。外観だけなら、生誕の門、受難の門、両方の前方に広場があり、その一角に遊具のあるスペースがあります。サグラダ・ファミリアを背景に遊ぶお子さんの写真が撮れる場所。

サグラダ・ファミリア

外観だけでも子供もびっくり!サグラダ・ファミリア

カサ・ミラ、カサ・バトリョともに、バルセロナの目抜き通りパセジ・デ・グラシア通りにあります。この通りはショッピング街でもあるので人通りは多いですが、近年道路が整備され歩道が広く歩きやすくなりました。石畳もでこぼこが少なくベビーカーでも平気でしょう。

グエル公園は、駅から15分ほど坂道を上るのでできればタクシーで行きたいところ。メインの市街が見渡せるテラスだけでなく、自然に囲まれた大きな公園なので、ここは時間をとって遊ぶのにおすすめ。

 

動物園

1日ないと全部は見て回れない広大な動物園

観光名所以外のお勧めスポットは、動物園。昔は白いゴリラがいて話題になった動物園です。園内にはお食事スポットがありますが、テーブルとベンチも多いので、サンドイッチなど好きなものを持参するのがいいと思います。街中の小さな動物園かと思いきや、ソウやライオンなど大型動物から、オランウータンなどの猿類、様々な鳥などかなり多くの動物がいます。イルカのショーも人気です。

科学博物館

コスモ・カイシャの名で知られる科学博物館。大人も子供も楽しめる

もう1つのお勧めは科学博物館。大人も子供も見て触って楽しめる大きな施設です。館内にはプラネタリウムや動物や魚がいる熱帯ジャングルを再現した場所もあります。館内に広大な庭があるので、こちらも軽食を持ってゆっくり楽しみたいところ。

最後のお勧めスポットはモンジュイックの丘。広大な丘全体が公園のようになっていて、いろんなところでピクニックが楽しめます。モノレールとケーブルカーを乗り継いで丘の頂上にあるモンジュイック城からの眺めを楽しんだり、ミロ美術館でアートに触れるのも楽しいでしょう。ミロ美術館では子供向けのプログラムも開催しているくらいなので、子供大歓迎のオープンな雰囲気があります。

<DATA>
Zoo de Barcelona (バルセロナ動物園)
住所:Parc Ciutadella,Barcelona
TEL:(34) 902 457545
開館時間:10:00~20:00(10月30日~3月18日は~17:30、3月19日~5月15日、9月16日~10月29日は~19:00)
閉館日:12月25日の午後
入館料:19.90ユーロ(3~12歳11.95ユーロ)

Cosmo Caixa(科学博物館)
住所:Carrer d'Isaac Newton 26,Barcelona
TEL:(34) 93 212605
開館時間:10:00~20:00(12月24,31日、1月5日~18:00)
閉館日:日曜
入館料:4ユーロ(16歳以下無料)

子供と行くレストラン、カフェ

プディング

地下に子供が遊べるスペースがあるプッディング。本やおもちゃが揃っている

大抵のレストランやバルは子供も大歓迎です。メニューになくても子供向けにパスタなどを作ってくれる店も少なくありません。ミシュランの星付きレストランなどに時々子供をお断りしている店がありますが、ごく稀です。高級レストランを予約する場合は予約の際に確認しておいたほうがよいでしょう。

このように多くのレストランやバルで子供と一緒に普通に楽しめるのですが、近年は以前より子供を中心に考えたカフェレストランが続々オープンしています。おもちゃや本があったり、お子さんが遊んでいる間に大人が団欒のひとときをもつというスタイルです。オーガニックの食材を使っていたり健康を考えたメニューも魅力。

人気のカフェの1つは「エン・コンタカカウ」。広々としたスペースがあり、誕生日会なども開かれるオープンなお店。子供たちだけでなく大人も楽しめるよう、シェフのオリジナルが加わった地元の料理がワインと一緒に楽しめます。もう1店は「プディング」。地下鉄ウルキナオナ駅周辺というバルセロナの中心部にあり、ケーキやクッキーなど手作りのスイーツがたくさん。お子さんが遊べるスペースも広いです。

<DATA>
En contacacau(エン・コンタカカウ)
住所:Londres 70,Barcelona
TEL:(34) 93 5394919
定休日:なし
営業時間:8:30~19:00

Pudding(プディング)
住所:Pau Claris 90,Barcelona
TEL:(34)93 6761025
定休日:なし
営業時間:9:00~22:00
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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