出版したいけど、どうやって実現すればいいかわからない。そんな相談を起業家や士業・コンサルタントなどから受けることが多くなりました。そこで、前回に続き、本を出版するにはどのようにすればいいのか、10冊の商業出版の経験があるガイドの知見をもとに解説していきます。

ビジネス書の分量は?

いい本を書くには、たくさん書いて削っていく作業が必要

いい本を書くには、たくさん書いて削っていく作業が必要

まずは、文章を書く自信がない人のために、ビジネス書を1冊書くには、どのくらいの文章を書く必要があるかを再認識しておきましょう。

ビジネス書は、200ページ~250ページくらいです。ビジネス書として一番多く流通しているB6版というサイズの場合、1ページあたり600文字くらいなので、文章の詰まり具合や図表の量にもよりますが、1冊を書き上げるには、だいたい8万字~10万字くらいの文章を書いていくことになります。

8万字といわれると、膨大な量に感じますよね?私もそうでした。そんな分量が書けるかなぁと思うのですが。でも、全然大丈夫です。ブログなどで1000文字の文章を書くのは苦ではないですよね?むしろ、1000文字でまとめるのは大変だと思います。その1000文字を80回書けば良いと思えばたいしたことありません。

というより、いい本を書くには、文章量や「上手い、下手」を気にせずにたくさん書いて、あとからそれを修正しながら削っていくという作業が必要となります。最初にざぁーっと書いく期間が前半の6割、修正したり削ったりする期間が後半の4割というところでしょうか。本1冊を書き終える期間は人によって違いますが、ガイドの場合は書き始めてから6ヶ月くらいです。

企画を練ってみよう

「企画書の書き方を教えてほしい」。そんな相談も多いのですが、そんな難しいことを考える必要はありません。まえがき、もくじ、サンプル原稿の3つを書き上げればいいだけです。以下、それぞれを解説します。

■まえがき
どうしてこの本を書くかという動機、誰がどのように役立てることができる知識か、類書と何が違うのかなどを書きます。

■目次
ビジネス書の基本的な構成は全部で7~8章くらい、1章あたりだいたい7~8項目が基本です。お手元のビジネス書を数冊、ご覧ください。このような構成になっているものが多いですよね?この基本的な構成に沿って、もくじを書いてみましょう。ここが非常に重要です。あなたにしか書けない「独自ノウハウ」や経験を活かしたものにしましょう。

前回の「本を出版するには?本を出したい起業家の超入門・前編」も参考してにしてみてください。

■サンプル原稿
どのような内容で、どのような文章を書くのか、実際に書けることを示す意味でもサンプル原稿を書いてみましょう。1章分くらいを書きます。第1章と書くというよりは、その本の良さや内容が一番伝わりやすいところを選んで構いません。書式も普通にワードなどでOK、行数や体裁なども無視して書いて構いません。

繰り返し書いてみる

企画を練ることが、ビジネスモデルを磨き上げるきっかけにもなる

企画を練ることが、ビジネスモデルを磨き上げるきっかけにもなる

この「まえがき」、「もくじ」、「サンプル原稿」の3点セットを書いたら、誰かに見せてみましょう。改善のヒントがもらえるはずです。ガイドも無料相談の中で依頼されることがあります。

実際にやってみるとわかりますが、(1)誰に、(2)何を、(3)どのように というビジネスモデルの基本と全く同じことができていないと良い本が書けないことがわかると思います。また、あっちこっちに内容が飛んでいて、何かいいたいのかがブレていたり、読者が知りたいことではなく、自分のいいたいことの羅列や自分史的な内容になっているものもダメです。商業出版を目指すことは、そのまま自身のビジネスモデルを磨き上げるきっかけともなりえます。

どんなルートで商業出版を実現するか

自費出版ではなく、商業出版を目指すとして、どのようにして企画を持ち込むかも考えなければなりません。以下のような方法が考えられます。

■出版社に送りつける
出版社にいきなり原稿を送りつけたり、電話やメールでアポイントを試みたりする人もいます。ただ、この方法はオススメしません。出版社側からみると、毎日の忙しい仕事の中、後回しになりがちだからです。読んでもらえない可能性すらあるのです。このルートで採用される確率は1%未満だといっても過言ではないでしょう。

■紹介してもらう
既に商業出版を実現している著者に紹介してもらう方法です。いきなり原稿を送りつけるよりは、読んでもらえる確率が上がるのは間違いありません。私のところにも紹介依頼がたくさん入ってきますが、「見込みがある!」と思える企画については、出版社や編集プロダクションにご紹介して差し上げています。

そのときに注意しているのが、出版社にもカラーがあるということ。企画のジャンルに合った出版社を紹介する必要があるのです。特に重視するのは、新人の著者を受け入れる可能性があるかどうか。出版社には、著者としての実績重視の出版社と新規の著者を開拓することに力を入れている出版社があるからです。

■出版コンサルタントを頼る
企画書の添削指導や出版社の紹介を仕事としている出版コンサルタントを頼るという手もあります。報酬としては、コンサルタント報酬や会費を固定で納める、成功報酬的に印税の一部を納めるなどの方法があります。

■コンテストに応募する
出版社が新人著者発掘のためにコンテストを開催することがあります。この方法で出版に至った人もかなりいるため、チャンスがあったら応募してみることをオススメしています。ウェブやFacebookなどの情報には敏感になっておきましょう。

いかがでしたでしょうか?ガイドの場合はというと、実は上記の4つ方法以外でした。このAll Aboutで起業に関する記事を書き続けていたところ、記事に興味を持った出版社の編集者がお声がけしてくれたのが1作目のきっかけだったのです。つまり、日頃からウェブ上で読者に役立つ情報を発信していれば編集者が見つけてくれることもあるのです。個人のブログがきっかけになった方も多くいます。がんばりましょう。


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。