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本を出版するには?本を出したい起業家の超入門・前編

本を出したいと思っていても、その方法がわからず、そこで思考が止まっている人も多いものです。実際に、どうやったら本を出せるのかという起業家からの相談が増えています。そこで、本を出版するには何を考え、どのように行動したら良いか、2回にわたりノウハウを公開していきます。

中野 裕哲

執筆者:中野 裕哲

起業・独立のノウハウガイド

「出版したいと思っているのですが、どのようにすれば良いのか、わかりません。ぜひ教えてください!」。このような起業相談が増えてきました。出版を果たすことができれば、ブランディングや集客の面でも大きな効果が期待できるため、コンサルタント系や講師系の起業家が出版を切望するのもうなずけます。起業家が出版するには、どのような準備をすれば良いのか、2回にわたり、ノウハウを公開していきます。

出版が本業にもたらす効果

出版が実現すれば、起業家にとってのメリットは大きい

出版が実現すれば、起業家にとってのメリットは大きい

あらためて、出版が本業にもらたす効果を考えてみましょう。ガイド自身の事例でお話ししたいと思います。ガイドの場合、3年前に処女作を商業出版し、ここまで出版したのは9冊。現在、さらに3冊の出版準備を進めている状態です。1年に3冊のペース、全て自費出版ではなく、商業出版です。

出版前と出版後で何が変わったか。まず、大きく変わったことが2つあります。1つ目は、起業相談の問い合わせが増えたこと、それも全国からです。飛行機や新幹線を乗り継いで起業相談にいらっしゃる方が増えました。出版前は、そこまでのことはなかったため、大きな変化といえるでしょう。

2つ目は本業以外の問い合わせが激増したということです。テレビやラジオの取材、各業界からの提携のお話などです。出版を通じて、起業コンサルタント(R)としての認知度が向上し、ブランディングができた効果だといえるでしょう。このように、出版がもたらす大きな効果を実感できています。

では出版するには何をすれば良いのか?

ガイド自身の体験をもとに、出版したい起業家が「するべきこと」を公開したいと思います。最初にするべきことは以下のことです。

■独自ノウハウはあるか
何を「テーマ」に書きますか?検討しましょう。商業出版をするには「売れる!」という見込みが必要です。企画が通るには、読者がお金を出してでも知りたいノウハウが必要なのです。さらに、類書にも勝てるような独自ノウハウがあれば最強です。誰でも書けるようなことではなく、あなた自身の経験、体験にもとづいた独自ノウハウが無いかを棚卸ししてみましょう。

■書けることを示す
出版社側から見て最悪なのは、企画を通してみたものの、締め切りまでに全然書けない著者です。ここに疑問符がついたままでは企画は通してもらえません。そこで必要となってくるのは「書けること」の証明です。「書けること」といっても、名文を書けるほどの腕前が必要だというのではありません。少なくとも分量的に書けること、すらっと読めるくらいの文章力があることです。オススメなのはブログを継続的に書くことです。独自ノウハウを体系化してコツコツと書いていきましょう。

■見込み客を持つ
書けることを示すのは、FacebookなどのSNSでも良いですが、読者登録機能がある無料ブログなどがオススメです。今の世の中、本がバカ売れするような時代ではありません。読者自身も本を売ることができるかが問われるのです。そこで、読者数やランキングなどが明確に示されるようなブログは、書籍の見込み客を示すという意味でも効果を発揮します。

さらには、ブログの場合、Web上で検索した場合に、検索ワードで引っかかる可能性が高いというのも魅力です。実は、出版社の編集者はあるテーマで書ける著者を探す際に、ブログもかなり参考にしています。ガイドの場合も、出版社の編集者さんにブログをご覧いただいたのが出版でお声がけいただくきっかととなりました。

本業で実績を上げよう

読者が本を選ぶ際、「誰が書いたか」も重要な要素です。例えば、ガイドが「1兆円稼ぐ方法」というテーマで本を書いても売れないでしょう。なぜなら、ガイドは1兆円も稼いだことはないからです。ただ、同じテーマで孫正義さんが書いたら、その本はバカ売れするでしょう。つまり、企画を通すには、それを語るだけの説得力を必要とします。

本を出版して本業の売上に結びつけたいという起業家は多いですが、実際には、既にある程度、本業での実績を上げていないと厳しいかもしれません。出版を考えるときは、同時に本業でどのような成果を上げていくかも戦略的に考えましょう。もちろん、書きたいテーマに沿った成果です。ちなみにガイドの場合は、最初の出版企画を通す時点で、経済産業省後援の起業相談サイトで、起業相談数全国1位という成果を挙げていました。

いかがでしたでしょうか?次回は後編として、出版企画書の書き方から出版社への具体的なアプローチまでを公開していきます。
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