地方にありながら全国から学生が集まる大学
長引く不況と少子化の影響で、地方大学の多くは学生募集に苦戦しています。地元の学生が減少しているので県外の学生を募集しようとしても、簡単な話ではありません。そのためには、大学の質を高め、全国に発信していかなければならないので、多くの労力と長い年月が必要になるでしょう。
実は、金沢工業大学の在学生6,929名の75%が県外出身者で占められています。隣接県の富山県と福井県を合わせても44%に留まり、在学生の56%が北陸エリア以外からの入学者です。しかも、北海道から沖縄県まで47全都道府県出身学生が学んでいます。(2015年度実績)
これは地方の大学としては珍しく、首都圏を除いた理工系の私立大学としては、唯一の存在かもしれません。
全国から学生が集まる理由として、学びの質もあるでしょうが、創立当初から、技術者を育成し地元へのUターン就職に力を入れてきた歴史と実績が全国の高校現場に広く浸透している結果だと思います。
企業から高い評価を受ける大学の取り組み
金沢工業大学に対する企業からの評価を表す興味深いデータがあります。650社を超える上場企業の人事担当者による大学の評価ランキングです。(価値 ある大学2016年版 日経CAREER MAGAZINE)
<学業指導に熱心に取り組んでいる>
1位 東京大学(国立)
2位 筑波大学(国立)
3位 名古屋大学(国立)
4位 金沢工業大学(私立)
5位 兵庫県立大学(公立)
<授業の質の改善に熱心に取り組んでいる>
1位 筑波大学(国立)
2位 金沢工業大学(私立)
3位 東京工業大学(国立)
4位 東京外国語大学(国立)
5位 東京大学(国立)
<就職支援に熱心に取り組んでいる>
1位 金沢工業大学(私立)
2位 東京電機大学(私立)
2位 大阪市立大学(公立)
4位 中部大学(私立)
5位 立命館大学(私立)
日本を代表する錚々たる国立大学と並んで金沢工業大学がランクインしています。教職員が一丸となり学びの質を高め、出口である就職支援に力を注ぐことが、結果的に大学のブランドを高めることにもつながります。
先駆的な就職支援への取り組み
金沢工業大学の専門課程教員の2人に1人が企業出身者です。この点も他大学にはない大きな特長といえます。実社会での経験が豊富な教員が教壇に立つだけでなく、企業を訪問し進路開拓を行なっています。さらに、各学科の約60名の教員自らが「進路アドバイザー」として学生の進路支援に携わっています。
その他、地方というハンディがあるからこそ生まれる就職支援にも以前から取り組んでいます。
<就職支援バス>
就職活動の費用負担の軽減のため就職活動支援バスを運行。
運行先/東京・名古屋・大阪・新潟・仙台・山形
<金沢工業大学(KIT)就職プラザ>
首都圏での就職活動を行う学生の支援として東京・虎ノ門に「KIT就職プラザ」を開設。
今では就職支援バスやサテライトオフィスも珍しくなくなりましたが、金沢工業大学はその先駆的な大学といえるでしょう。
各種コンテストへの挑戦、企業・地域とのコラボレート研究、活躍する女子学生など、伝えたい魅力がまだまだありますが、理工系を志す受験生は、金沢工業大学の“特別奨学生制度”にチャレンジしてみてはどうでしょうか。