3歳から4歳学習法とは? 生活習慣の基礎が築かれる
衣服を着脱する、スプーンやお箸を使って食事をする、トイレで排便をするなどの基本的な生活習慣が一人で出来るようになっていく時期です
自我の芽生えは更にしっかりと確立され、自分のこだわりや嫌なことへの抵抗は表しますが、大人との会話が成立してきますので、意志が伝えられるようになり、子ども自身のストレスも減ってくるでしょう。他者と関わり合いを持ちながら、遊ぶこともできますので、同年代のお友達の集まる場所に連れて行き、コミュニケーション能力も育てていきましょう。
新鮮な感動と旺盛な知識欲は、将来伸びる学習へと繋がる
この時期の子どもは身の周りのあらゆることに興味関心を持ち、「何故?」「どうして?」と疑問を投げかけてきます。行動範囲も広がり、未知のものに出遭う新鮮な感動と新しい知識を吸収しようとする気持ちを親は大切に育みましょう。ですが、いつも子どもの疑問に対応できる状況とは限りませんね。その場で直ぐに答えてあげることが望ましいのですが、そうできない時は、「この用事が終わったら後でね」など必ず何らかの対応をしてあげましょう。
また親も答えにくい質問をしてきた場合は、「○○ちゃんは、どう思う?」と聞き返したり、「一緒に調べてみようか」と言って、辞典などで、子どもと一緒に答えを探すのもよいですね。子どもの「なぜ?」「どうして?」に、誠実な対応をすることで、将来伸びる学習の基礎となる「学びたい」「知りたい」の気持ちを育むことにもなるでしょう。
伸びる能力に繋げる具体的な関わり方
「これ何?」「どうして?」と子供は身の周りのあらゆることに興味関心を持ち、疑問をぶつけてきます
「大きい・小さい」「長い・短い」「高い・低い」「重い・軽い」「速い・遅い」などが理解できてきます。それらは実際のものを用いて実感させることで、子どもは最も理解を深めます。例えば、パパのシャツを着せてみて「パパのシャツは大きいね」と「大きい」を実際のものと照らし合わせ、教えて行くとよいでしょう。
■色の識別
赤、青、黄など色についても分かってきます。身の回りのものを具体的に指し示し、「リンゴは赤いね」と言葉と色を一致させるように教えてきましょう。信号機の色も教えながら、赤は止まれ、青は進めなどの社会のルールも同時に説明していくとよいですね。
■模倣
今までより更に高度な模倣ができるようになり、ごっこ遊びを楽しめるようになります。ままごと遊びや身近な職業のごっこ遊びをしたりすることは、子どもの発達にとてもよいことです。日常の生活をよく観察し、またそれを記憶し、再現する力もついてくると同時に、さまざまな職業への関心を持つことにも繋がるでしょう。親も役割を演じ、子どもの気づきを増やすような会話を挟み、ごっこ遊びを楽しみましょう。
■時間の経過
今までは単語を3つ4つ並べて話していたのが、助詞も入れ、時間の経過も表し話せるようになってきます。例えば「また明日あそぼうね」が分かるよになるのですが、まだ未熟ですので、「明日、ご飯を食べた」など過去と未来が混ざり合って話すこともあります。その時はその都度、直ぐに正しい言い方を教えましょう。
■道具の使用
ハサミを使って紙を切る、ノリを使って貼り合わせる、など道具を使えるようになってきます。ハサミは1回切りから練習をします。その場合、子どもが切り易い紙の硬さや幅を考えると、割りばし袋が最適です。
ノリはツボタイプがよいでしょう。指先にノリをつけ、塗り広げる行為は脳のシナプスを増加させることに効果的です。
またクレヨンを持って簡単な描写も出来るようになってきます。初めは点描きから始まり、線描きや簡単な図形、丸や三角へと進めていきましょう。
出来ていることをほめ、自己肯定感を高めましょう
善悪の判断、社会的ルール、公共のマナーなども、この時期からしっかり教えていきましょう。「躾」も必要になってくる時期でもあり、子どもを注意したり、叱らなければならない場面も出てくるでしょう。
ですが、危険な行為や人に迷惑をかけたり、社会のルールから逸脱した行為でなければ、あまり叱ることはせず、出来ていることをほめるように心がけてください。
この時期になると、文字や数にも興味を持ち、鉛筆も握って書くことができるようになりますが、学習は「実生活の中で、体験させながら教えていく」ことを基本としましょう。子どもが「納得」しながら身につけていくことで、将来伸びる学習の基礎創りとなっていくのです。