バレエダンサーとミュージカルの意外な関係
NYCBのダンサーはミュージカルがお好き?
NYCB (ニューヨーク・シティ・バレエ) の元プリンシパル・ダンサーのジャック・ダンボワ氏は、大変有名なミュージカル映画作品に出演しています。1954年の 「掠奪された七人の花嫁」と1956年の 「回転木馬」。どちらの映画でも、ダンサーとしてとても素敵な踊りを披露しています。バレエダンサーとして、NYCBの舞台に立ちながら、ミュージカル映画にも出演。アメリカのショービジネスの懐の深さを感じます。
日本人として初めてNYCBに入団した元プリンシパルの堀内元さんは、ブロードウェイ・ミュージカルの「キャッツ」に出演しています。ブロードウェイだけでなく、ロンドンのウエスト・エンドでも 「キャッツ」 に出演されています。その堀内さんは現在セント・ルイス・バレエ団の芸術監督として活躍されていらっしゃいます。
ダンサーではありませんが、NYCBの創設者であり振付家として有名なジョージ・バランシンも、ミュージカル映画を何作か振り付けしています。あまりヒットには恵まれなかったようですが……。
「パリのアメリカ人」の主演女優、男優も
2014年4月よりブロードウェイで上演されている 「パリのアメリカ人」 の主演女優は、ロイヤル・バレエ団ファースト・ソリストのリアン・コープさん。そして主演男優はNYCBプリンシパルのロバート・フェアチャイルドさん。ここでもやはり、NYCBのダンサーが活躍していますね。主演の両名は、ダンスはもちろんのこと、歌も披露しています。とてもお上手です。ミュージカルは、演技・歌・踊りの3要素をハイレベルでこなさなければいけないので、とても大変ですね。
主演の両名がバレエダンサー。バレエダンサーは、今も昔もミュージカルの世界では必要不可欠の存在ということですね。
歌って踊れて芝居の出来るダンサー
マルチな才能がバレエダンサーに求められているようです。歌って踊れて芝居が出来るという全ての要素が揃ったダンサーは今後、活躍の場がバレエだけに留まらないことでしょう。バレエの厳かな感じとミュージカルの軽妙な感じ、その両方をバレエを通して観る事が出来る私たちはラッキーです。バレエとミュージカルの関係から、ダンサーの力量が見えてきます。ダンサーの力量、思う存分観客として楽しみたいですね!