家族で囲む食卓が子供の心を成長させる
家族で囲む食卓の重要性
食事の大きな目的の1つは成長に必要な栄養を摂取することですが、子供にとって家族で食卓を囲みながら食べることは、家族と関わりを持ちながら成長する大切な機会なのです。
発達心理学的にも、この食卓を通じての“家族との関わり”が子供の心の成長には最も大切とされています。しかし、現代の社会では、親が共働きだったり、子ども自身の塾通いなどで家族の食事がバラバラになりやすく、仕方なく1人で食事をしている子供も多くいます。家族と食卓を囲む機会のない子供には、不登校・いじめ・対人不安など、問題を抱えている子が少なくないという調査結果も出ています。
自己肯定感の高い子供と食卓の関係とは?
自己肯定感とは、子供の人格形成の基礎となるもので、自分が好きなこと、自信があること、自己肯定感をもっていることが、人間が幸せに生きていける条件だとも言われています。自己肯定感の高い子供は、長所や短所を含めて自分を肯定できる前向きな感情を持ち、自信をもって何事にも挑戦する積極性があると分かっています。さらに、心に余裕を持って人に優しく接することができるので、友達や周囲の人と良い人間関係を築くことができることも大きな特徴のひとつです。
子供は、食卓での温かな家族との関わりを通して、心のこもった食事が食卓に並べられ、それを味わって満足感を得た時、「愛され大切にされている自分」を実感し、自己肯定感を高めることができます。
「家族一緒に楽しく食べる経験」は、子供にとっては美味しさの前提条件にもなりますから、ぜひ家族一緒に楽しい食事をたくさん経験させてあげましょう。
次のページでは、具体的に子供の自己肯定感を高める食卓のポイントを3つ紹介します!
【参考引用文献】
※食卓から見える子どもの心・家族の姿 室田 洋子 芽ばえ社
※「食卓の力」で子どもが変わった! いっしょに食べて心を育てる 室田 洋子
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