栄養化の高い魚は子供の成長に不可欠

魚は美味しくて栄養価が高い

魚は美味しくて栄養価が高い

魚は、おいしさだけでなく優れた栄養特性を持つ食品です。様々な魚介類をバランスよく食べることにより、健康の増進が期待できます。

平成23年度に子育て世代の母親を対象として行ったアンケート調査結果(※1)でも、「栄養価が高い」「健康に良い」「子供たちにもっと食べさせたい」といった魚に対する健康面への評価が高くなっています。

魚は、私たちが生きていく上で必要な9種類の必須アミノ酸をバランス良く含む良質なたんぱく源です。また、魚には健康を支える様々な成分が含まれています。特に、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)に関して、DHAは脳を構成する脂肪酸の40%を占めており、新生児の脳の正常な神経細胞の発達のために一定量以上必要であるとされているなど、子供の成長にも欠かせません。

実は子供に大人気の魚

魚嫌いの子供はそんなに多いのでしょうか? いいえ。実は、調査結果を見てみると、魚が嫌いという回答はわずか10.6%。なんと約90%の子供が魚を普通以上か好きと答えています。

では、魚嫌いの子は何が苦手なのでしょうか? 子供は本能的に、食べづらい形態を嫌ったり、酸っぱいものや生臭い臭いのするものを避ける傾向にあるといわれています。調査結果(※2)で魚が苦手な理由として挙げられたのは、「骨があるから」「においがある」などです。

同時に、母親の回答は「魚の調理が面倒」「生ゴミが出る」「グリルが汚れる」というものが多く、実のところ、子供は魚が大好きでも、大人の手間を省くために家庭の食卓にのぼる回数が減っているというのも現状のようです。

これらを踏まえて、魚嫌いな子が苦手を克服するコツを紹介します。

1.手軽な食材を利用する

子供が魚の小骨が苦手だったり、親御さんが魚の調理に苦手意識があり、つい食卓にのぼる回数が減ってしまう場合には、温めるだけで手軽に食べられ、調理、買物時間の短縮が期待できる加工食品を使うこともおすすめです。最近は、骨ごと丸ごと美味しく食べられる最新技術が発達しています。こうした便利で安心なものを取り入れることは、ひと昔前のイメージの手抜きではなく、今や賢い調理のコツのひとつだと言えます。

2.魚料理と触れ合う回数を増やす

あまり食べたことがないのに何となく食わず嫌いな場合は、食卓への登場回数を増やしてなるべくその食材に触れる回数を増やすことが大切です。これは心理学で、単純接触効果と言います。触れ合う回数が増えるほどにその食べ物への嫌いなイメージの度合いが薄れていきます。

3.食経験を積む

小さい頃からいろいろな味に触れさせて豊かな食経験をしている子どもほど好き嫌いが少ないということが、実証されています。魚介類は特に種類が多く、季節ごとに旬を楽しめるのが大きな特徴ですから、いつも同じような魚と調理法ではなく、様々な種類をいろいろな調理法で食べさせることで、味の経験が積み重なり、苦手を克服するきっかけにつながります。

自分で釣りや潮干狩りをして獲る体験をすることによって食べられるようになることも多くあります。

4.大人が手本を見せる

大人が目の前でおいしく楽しく食べると、子どもは真似をして美味しく食べるようになります。これは心理学では同調効果と呼ばれています。「美味しいね」「魚は体にいいんだよ」など食材に良いイメージを持つ言葉を使いながらお手本を見せる事が大切です。逆に、大人が「まずい」「嫌い」などの言葉を発していたり、お箸の持ち方や食べ方が悪いとそれも真似するようになります。親が好き嫌いの少ない子どもほど、好き嫌いが少なくなることも実証されています。

5.食べ方を工夫する

同じ食材をただ皿の上に置いて出したものより、見た目にきれいな盛りつけにしたり、食器の色を変えたり、ランチョンマットやテーブルクロスを変えても効果があります。ただ並べて食べさせるよりも、食材についての説明をしながら提供すると、人間はその料理を楽しむ傾向にあるということが研究で分かっています。魚の種類や旬や産地の話、栄養の話など大人がストーリーを語りながら食べさせることが大切です。


いかがですか? 少し長い目でできる事から始めてみるといいでしょう。手軽な食材については、私は現在水産庁のファストフィッシュ委員会(※3)で副委員長をしており、全国の手軽に調理や買物時間の短縮が期待できる水産加工食品を選定しています。日本の最新の加工技術は素晴らしく、美味しいのはもちろん、解凍しても鮮度を保ったままだったり、骨ごと魚を食べられたりと様々です。宅配やネットで購入できるものも多く、食卓にどんどん活用して美味しくて健康に役立つ魚を家族で食べましょう。


【参考文献】
※1,2大日本水産会 平成23年度水産物消費嗜好動向調査
※3水産庁 「魚の国のしあわせ」プロジェクトFast Fish(ファストフィッシュ)資料



※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。