食育/食卓でできる子育て

子供の自己肯定感を高める食卓作りのポイント(2ページ目)

毎日の食卓は、子供の身体だけではなく心を成長させる重要な役割があります。発達心理学的にも、食卓を通じての“家族との関わり”が子供の心の成長には最も大切とされています。子供の自己肯定感を高めるために、親として気をつけるべきことと、子供の成長に大切な食卓の3つの要素について具体的に説明をします。

浜田 峰子

執筆者:浜田 峰子

食育ガイド

子供の自己肯定感を高める食卓のポイント3つ

子供の自己肯定感を高める食卓に最も大切なのは「家族一緒に」ということです。そこからさらに、次の3つの要素がポイントになります。

ポイント1 家族一緒に食卓を囲む

家族で食卓を囲んで食べるからこそ、子供は心を開いてリラックスして食事ができます。一緒に食べながら美味しさを共有することで、家族も自分と同じように感じていることを知り、心が通じあう心地よい体験の積み重ねによって、「自分はこれでいいんだ」という自己肯定感を持つことができます。家族の存在や、その人の思いを実感することは、子供が伸びていく原動力にもなります。

同時に、親御さんは「今日は元気がないな」「何か悩んでいるのかな」など、ちょっとした子供の変化や抱えている問題に気づきやすくなり、早めに対処することができるようにもなります。

ポイント2 家族一緒に言葉にする

親御さんは、目の前の料理をどうやって作ったか、食材のことや調理法のこと、心を込めて作っていることを「言葉に出して」子供に伝えるようにしましょう。自分のために食事を作ってくれている人の気持ちを理解することができ、人への感謝の気持ちが育ちます。思いやりや愛が込められた料理を食べる経験から子供は「愛されている実感」を得ることができ、自己肯定感が高まります。

子供にも、「いただきます」「ごちそうさま」「ありがとう」「美味しい」など挨拶はもちろん気持ちを言葉にする習慣をつけましょう。食べながらその味わいや感動を素直に言葉にできる子供は、それだけでコミュニケーション能力が高まり、良い人間関係を築くことができるようになります。

ポイント3 家族で一緒に料理を作る

子供にとって家庭の中で食事のお手伝いをすることは、自分が調理に関わることで、いつも自分のために食事を作ってくれている人の気持ちを理解することにつながり、家族への感謝の気持ちを育てます。さらに、それを食べた家族から「おいしかった!」と褒められたり、「ありがとう」と感謝されることで、家族の役に立っている喜びを感じ、作った料理やその行為を認められることに達成感を得て自己肯定感が高まります。

料理のお手伝いの良さは、やればやるほど上達していくところにあります。親御さんとしても繰り返しほめることができるので、子どもたちの自己肯定感をどんどん高める事ができます。


このように、家族そろって食卓を囲むことは、子供の成長に大きな影響をおよぼすことがよく分かります。また、食卓を囲むだけで、こんなにも子供の自己肯定感は高まることがよくわかりますね。ぜひ皆さんも意識して子供と一緒に家族で食卓を囲む時間を大切にして下さい。


【参考引用文献】
※人間らしい心を育む機能 小川雄二 名古屋短期大学

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