超人シェフによる、「スーパー給食」

超人シェフ倶楽部

超人シェフ倶楽部

テレビや雑誌でもおなじみの一流シェフたちが集まり、学校給食の現場で日本一食育熱心な学校給食「スーパー給食」に取り組んでいます。「スーパー給食」は、食育の推進、地産地消、味覚の再発見をテーマに設立された一般社団法人「超人シェフ倶楽部(THE SUPER CHEF CLUB)」が2007年にスタートした食育プロジェクト。メンバーは、倶楽部の会長「新宿割烹 中嶋」中嶋貞治料理長、「アルポルト」の片岡護シェフや「中国料理 美虎」五十嵐美幸シェフなど20人以上。

スーパー給食は、「日本のシェフの力で日本の食文化を元気にする!」というコンセプトのもと全国で活動をしています。超人シェフ、学校栄養士、調理員が一緒になってメニューを作って調理をすることで、子供たちに本物の味を体験してもらい、食事への関心を高めるきっかけを提供しています。

 

地域や家庭とともに、地域活性化にも役立つ

メッセージを掲載の給食だより

メッセージを掲載の給食だより

スーパー給食では、地場野菜など地域の食材も積極的に取り入れて、メニューを作成。そのため、スーパー給食をきっかけに、学校が地元農家から野菜を仕入れるようになったり、生産者と子供たちが顔見知りになってあいさつをするようになるなど、生産者のはげみにもなって、地域の活性化にも役立っています。

また、メニューが決定してからは試作・試食と同時に、家庭に配布する給食だよりも作成。シェフのメッセージやメニューのレシピを紹介し、給食だよりを見ながら家族みんなで食について話し合う時間を持てるようにと、保護者にもメッセージを発信しています。

 

学校給食のカベや設備のちがいも超えて

現場のコミュニケーションを大切に

現場のコミュニケーションを大切に

外から学校給食に取り組もうとするとき、そこには大きなカベが……。実は、学校給食は文部科学省の指導に基づいているため、一食あたりのカロリーや栄養価、予算も一食当たり250円前後などいろいろな決まりがあるのです。また、鍋や釜などの設備もレストランや料理店とはまったくちがいます。仕事の内容も、シェフは素材をよく選んで技術を生かした料理をそれなりにいいお値段で出しますが、栄養士・調理員は細かな決まりの中で給食を作っており、同じ料理の仕事でも大きくちがっているのです。

そこで、学校給食の職員とシェフのアイデアをうまくかみ合わせるため、超人シェフ倶楽部ではじっくり打合せをして現場のコミュニケーションを取ることを何より大切にしているそう。それによって、超人シェフたちは給食の現場の苦労がよくわかり、給食調理員はシェフの技やアイデアに興味がわくなど、それぞれによい刺激を受けながら「スーパー給食」を作ることに成功しているのだとか。

 

食べ残しにも前向きに取り組む

作る過程も子供たちに公開

作る過程も子供たちに公開

飽食と言われて久しい、現代日本の食環境。その中で、食品の廃棄や食べ残しなどの大量の食品ロスも問題に。このうち学校給食での食べ残しは、以下の通り(「児童生徒の食事状況等調査報告書 (H22)」より)。

時々残す・いつも残す割合
  • 小学校43.3%(男子38.8%、女子 47.7%)
  • 中学校47.9%(男子 33.6%、女子 62.1%)
「残す」という答えが小学校・中学校ともに、半分に近いのはおどろきです。

超人シェフ倶楽部会長で「新宿割烹中嶋」店主の中嶋貞治さんによると、スーパー給食の日は、毎回子供たちは真剣な表情でシェフの話を聞き、どの学校でも食べ残しが減るのだそうです。スーパー給食を作った超人シェフ本人が、子供たちに食材やメニュー、食の大切さを直接伝えることはとても大きな意味があると言えます。

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