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今さら聞けない?Wi-Fi設定の基礎知識

無線LAN環境で、モバイルデバイス等からインターネットを利用する際には、Wi-Fiを設定する必要があります。反射的に「難しそう、無理!」と思うかもしれませんが、押さえるべきポイントは3つだけ。これでテザリングの設定も自分でできます。併せて、Wi-Fi設定・利用時の注意点もお伝えします。カフェや空港など、無料で利用できるWi-Fi環境も増えていますが、セキュリティをしっかりチェックして、安全に利用しましょう!

長谷川 渉

執筆者:長谷川 渉

企業のIT活用ガイド

ノートパソコンやスマートフォン・タブレットのWi-Fi設定、自分でできますか?

スマホの通信環境、出先ではLTE/4G、自宅ではWi-Fiに

スマホの通信環境、出先ではLTE/4G、自宅ではWi-Fiに

LANケーブルを使わない無線LAN環境で、モバイルデバイスなどからインターネットを利用する際には、Wi-Fiの設定をする必要があります。

会社では概ね、IT担当者が設定してくれますし、プライベート利用では、ちょっと詳しい友人などにお願いして、自分では設定したことがないという人も少なくないのではないでしょうか。

反射的に、「なんだか難しそうだから無理!」と思うかもしれませんが、基本的なポイントさえ押さえておけば、実は設定自体は意外なほど簡単。

そこで今回は、Wi-Fi設定のための基本知識をお伝えしたいと思います。

接続先とセキュリティの種類、パスワードを把握

Wi-Fiを利用する際には、一般的に「接続先」「セキュリティの種類」「パスワード」の3つの情報がセットで必要になります。

1つずつ説明しましょう。

接続先(アクセスポイント)とは、Wi-Fiのネットワーク名(SSID)のことです。これが分からないと、自分が使いたいWi-Fiがどれなのか、識別することができません。

PCやスマートフォンを無線LANに接続したい場合は、まず、お使いの無線LANルータ(無線環境を構築する際に必要な機器)のマニュアル等にSSIDの情報が記載されていますので、確認してみましょう。

次に、Wi-Fiの設定画面を開くと、接続可能なSSIDが一覧で表示されます。
iPhoneの場合は、「設定」→「Wi-Fi」をタップすると、「ネットワークを選択…」という項目に、検出されたSSIDの一覧が表示されます。複数のSSIDが検出される場合もありますが、その中から自分の接続先であるSSIDを見つけましょう。

2つ目のセキュリティ情報について、Wi-Fi接続の際に利用される認証タイプとしては、今のところ「WPA」と「WPA2」の2つが主流となっています。

併せて、認証タイプが「WPA」の場合は、設定時に必要になりますので、暗号化のタイプもチェックしておきましょう。「TKIP」と「AES」の2種類があり、マニュアル等に記載されています。なお、認証タイプが「WPA2」の場合は、暗号化のタイプは「AES」のみとなります。

認証と暗号化の種類を選び間違えるとエラーになってしまいますので、要注意です。

そして最後に、パスワード情報です。

接続先、セキュリティ情報(認証と暗号化の種類)を把握しても、正しいパスワードが分からなければWi-Fiは利用できません。

Wi-Fi接続の設定は、一度実行するとその設定情報が保存され、次回以降は自動的にSSIDを検出し、見つかったら自動的に接続されるようになります。

自宅にWi-Fi環境があれば、スマートフォンに一度このWi-Fi接続の設定をしておくことによって、帰宅後、自動的にWi-Fiに切り替わりますので、通信量を気にせず、快適なネット環境を利用できるようになります。

また、スマートフォンによっては、テザリング(スマートフォンをアクセスポイントとして、パソコンなどの外部機器をインターネットに接続できる機能)に対応しているものがあります。

別途契約が必要になりますが、スマートフォンがいわばモバイルルータ代わりになり、Wi-Fi環境のない場所でも、スマートフォンのインターネット回線が使えれば、パソコンなどでもインターネットが利用できるようになります。

その際の設定方法は、ここで紹介する一般的なWi-Fi設定とほぼ一緒。

たとえばiPhone(5以降から利用可能)の場合、設定→インターネット共有をオンにします。その際に接続先名とパスワード情報も確認できますので、セキュリティの種類はWPA2を選び、あとはパソコンでほかのWi-Fiと同じようにスマートフォンのSSIDを選択・設定しましょう。

Wi-Fi設定・利用時の注意点

・SSIDは変更可能

SSIDは、自分で分かりやすい名称に変更することができます。

逆に、Wi-Fiを誰かに頼んで設定してもらった場合、予め設定されている初期値のSSIDが変更されている可能性があるとも言えます。自分でWi-Fi設定をしたいと思ったときに、スマートフォンなどでSSIDが見つからないといったことになりかねませんので、誰かに設定をお願いする場合は、SSIDを変更していないか、確認しておきましょう。

・「WEP」は使わない

「WEP」という暗号化の方法がありますが、暗号化情報がすぐに見破られてしまうというリスクが判明しています。そのため、現在では利用されることが少なくなってきていますので、もし利用されている場合は、「WPA2」に変更することをお勧めします。

・セキュリティ設定のされていないWi-Fiの利用に注意!

ここ数年で一気に増えた無料Wi-Fiサービスなどでは、セキュリティが設定されていないケースが多くあります。

オープンスペースでの無料Wi-Fi利用には、十分ご注意を!

オープンスペースでの無料Wi-Fi利用には、十分ご注意を!

こうしたサービスは、接続先のSSIDが分かればインターネットが利用できるため、外出先でも手軽に利用できるというメリットがありますが、通信内容が第三者に盗み見られてしまうといった情報漏洩等のリスクがあります。

単純なオンライン検索などには便利な無料Wi-Fiですが、セキュリティが設定されていない接続先を利用する場合は、以下の点に注意しましょう。
  • 個人情報を入力するようなサイトや、ショッピングサイトは利用しない
  • ログインID、パスワードを入力するサイト(Facebook等)は利用しない
  • 上記のようなサイトを使いたい場合は、サイトURLがhttps接続(通信が暗号化されている接続)になっていることを確認する

カフェや空港など、無料で利用できるWi-Fi環境も増えてきていますが、セキュリティ設定の有無についてもしっかりチェックして、安全に利用しましょう!
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