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フリーデマン・フォーゲル インタビュー!(4ページ目)

シュツットガルト・バレエ団が、この冬3年ぶり10度目の来日を実現! 『ロミオとジュリエット』と『オネーギン』全3幕、そして豪華ガラ公演『シュツットガルトの奇跡』を披露します。ここでは、同団プリンシパルであり日本でも絶大な人気を誇るフリーデマン・フォーゲルにインタビュー! 来日公演への意気込みをお聞きしました。

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

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ガラ公演<シュツットガルトの奇跡>では、ジョン・クランコ振付作『伝説』と『イニシャルR.B.M.E. (第3楽章)』、イツィク・ガリリ振付作『心室』を踊ります。なかでも『伝説』は今年の夏に開催された世界バレエフェスティバルでも踊り、そのドラマティックな世界観と超絶リフトの連続で大きな注目を集めました。

フォーゲル>世界バレエフェスティバルのときは、僕の方から『伝説』を踊りたいと提案しました。『伝説』は音楽も素晴らしいし、リフトも素晴らしい。ただ僕がこれを踊りたいと言ったら、ディレクターが“本気なの? 世界で一番難しいよ。日本で、しかも5回も連続して踊らなきゃいけないんだよ?”と言われました。

僕はいわゆる強い男性ダンサーというイメージではないので、ディレクターも大丈夫かなと思ったのでしょう。“やってみてもいいけど、リフトがかなり大変だよ”という感じで、あまり乗り気ではない様子でしたね。おそらく何回かやらせてみて、僕の方から“やっぱりムリかもしれない”と言い出すのを期待していたのかもしれません(笑)。

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『世界バレエフェスティバル2015』 
(C)Kiyonori Hasegawa


『伝説』は上演されること自体非常に少ないように感じます。そういう意味でも貴重な舞台になりそうですね。

フォーゲル>あまり上演されていないというのは、難しいからあまりやるひとがいないということでもあると思います。確かにリフトがすごく難しくて、僕にとってはビッグチャレンジでした。でも、リスクがなければやり甲斐がないし、チャレンジがなければ面白くないですよね。

まず、始まる前に深呼吸して、集中して舞台に挑みます。リフトのタイミングが非常に微妙な作品なので、冷静な状態でいないといけない。例えばパートナーが予定より2cmでも近付いてしまうとリフトが上手くいかなかったり、放り投げてキャッチできないような事態が起こってしまう。重さは問題ありませんが、とにかくリフトのタイミングの感覚が重要になります。

世界バレエフェスティバル同様、今回のガラ公演でもアリシアと踊りますが、彼女と僕は若い頃から学校もずっと同じで、スタジオで一緒に過ごしてきた時間も長い。昔から知っていたし、プレミアをはじめいろいろな役を共に演じてきた。すごくわかりあえる仲であり、だからこそこうした難しい作品も一緒にチャレンジできる。とても素晴らしいダンサーであり、パートナーだと思っています。

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