労務管理

社長の給料は誰がどうやって決める?

社長や役員は、いくら給料を貰っているのでしょうか? またその額は誰が決めているのでしょうか? 非常に興味がありますね。最近では社長の高額報酬が話題になることも多いですが、実は、社長の給料(報酬という)は、社長が決めているのです。もちろん、ある程度の手続き上の制約はあります。公開企業ともなれば、株主に対して報酬額の説明責任を求められる場面も増えていきそうです。

本田 和盛

執筆者:本田 和盛

企業の人材採用ガイド

社長の報酬額は、人によって様々です

社長の報酬額は、人によって様々です

社長の給料は新入社員の20倍!?

社長や役員はいくら給料を貰っているのでしょうか? まず社長や役員の給料は、一般従業員とは異なり、給料ではなく役員報酬と呼ばれます。

時折、新聞などで大企業の経営者の報酬額が公表され、その高額な金額が話題に上ります。過去には、ソフトバンク副社長のニケシュ・アローラ氏の報酬165億5600万円(入社に伴う契約金を含む)が目を引きました。日産のカルロス・ゴーン社長に支払った10億3500万円も、桁外れの高額報酬です。

2015年3月期に報酬1億円以上を受け取った上場企業の役員は408人(209社)で、そのうち報酬額が1億円台の役員は326人(全体の79.7%)です。そうすると社長・役員の報酬は、一部の桁外れの高額報酬者を除き、おおむね1億円台に留まっているようです。

厚労省の「平成27年民間企業における役員報酬(給与)調査の概要」を見ても、役員報酬は、3000人規模以上の会社で5000万円、1000人規模以上の会社で3000万円、500人規模以上の会社で2700万円程度です。

一般従業員で年収が最も多いモデル労働者(常用労働者、1000人以上規模・大卒・男性・53歳)の年収が1080万円なので(平成26年賃金構造基本統計調査)、それと比較すると、社長・役員の年収は、高報酬一般従業員の3~5倍程度ということになります。

ちなみに新入社員(常用労働者、1000人以上規模・大卒・男性・22歳)の年収が258万円なので、社長・役員の年収は、新入社員の11倍~20倍程度となります。
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