メスキータだけじゃない! 「コルドバ歴史地区」の見所
アルカサルの塔から見下ろすパティオ。アルカサルはカスティリャ女王イザベラ、アラゴン王子フェルナンド、コロンブスの三者会談が行われた場所でもあり、ここよりスペイン海洋帝国の歴史がはじまった
聖ラファエルのトリウンフォのモニュメント
■ローマ橋
全長230m、16のアーチからなる石橋。紀元前1世紀、ローマ帝国によりこの川にローマ橋が架けられると、19世紀までコルドバ唯一の橋として人々の生活を支えた。中世、多数の水車が付近に設置され、水車の力を利用して水をアルカサルのパティオなどに引き込んだ。橋の東にある水車はそのひとつだ。
■プエンテ門、カラオーラの塔
ローマ橋とメスキータの間に建つのはプエンテ門で、かつては町を取り囲む城壁の門だった。1571年にルネサンス様式に改装されている。対岸のカラオーラの塔は橋を守るために12世紀末に建てられた砦で、この辺りから眺める町の景色がまた格別だ。
■ユダヤ人街
ユダヤ人街に残るユダヤ教会=シナゴーグ跡
■アルカサル
正式名称は、キリスト教諸王のアルカサル。アルカサルはスペイン語で「城」を意味する。ここにはイスラム教が伝わる以前から城塞があり、それを利用して後ウマイヤ朝の王宮が建設された。14世紀にカスティリャ王国のアルフォンソ11世によって、イスラム教とキリスト教の美術が融合したムデハル様式の城塞庭園として改修された。
■ビアナ宮殿
ビアナ宮殿の円柱のパティオ
■ポトロ広場
ポトロは子馬のことで、15世紀に設置された子馬の像が建っている。セルバンテス著『ドンキホーテ』に登場することで知られ、ポサダ・デル・ポトロ(旅籠屋ポトロ)はセルバンテスが宿泊した宿として有名だ。現在は土産物屋になっている。
これら以外にも多くの博物館や美術館・庭園・パティオ・教会があるし、何気ない家並みがとんでもなく美しかったりする。そんな景色との出会いを求めて、ぜひ迷い歩いてみよう!