AO・推薦入試!個性ある志望理由書・自己推薦書の書き方
AO入試や推薦入試で個性ある小論文・志望理由書・自己推薦書を書くには?
志望理由書・自己推薦文がすらすら書ける3つのステップ
- 志望理由書や自己推薦文で書きたいことをマッピングでアイデア出し
- 志望理由書や自己推薦文で書きたいことを付せんを使って整理
- 簡単な設計図をつくり書く順番をメモ
- 看護学部・学科を志望するの志望理由書の書き方の例
1.志望理由書や自己推薦文で書きたいことをマッピングでアイデア出し
何はともあれ、まずはAO入試や推薦入試の志望理由書や自己推薦書・PRで書きたいことのアイデア出しが大切です。その時、「マインドマップ」や「イメージマップ」などを使った「マッピング」という技法を活用すると良いでしょう。ここでは「イメージマップ」を使うことにします。推薦入試やAO入試で志望理由書を書かなければいけないとき、まず、「テーマ」となるキーワードを考えます。
例えば、将来、看護師になりたいという夢を持っている人が、専門学校か大学を受験する場合を例に考えてみましょう。このときのキーワードは「看護師」ですね。
「看護師」という単語を紙の真ん中に書いて、丸で囲みます。そこから連想すること、例えば看護師になりたいと思った「きっかけ」、看護師の「仕事」、そもそも「自分」はどんな性格なのかなどを書き出していきます。 さらに、関連する言葉を線で結んで、連想ゲームのようにつなげていきます。 この時、「こんなこと書いても大丈夫かな?」「この内容を文章にできるかな?」といったことは気にしなくてもかまいません。とにかく、たくさんのアイデアを出すことだけに集中しましょう。
将来の夢がはっきりしていない人は、自分が志望する専門学校や大学から連想する言葉、あるいは「自動車」や「心理学」といった自分が興味のあることからキーワードを選んでもかまいません。
また、一般に文章を書くとき「5W1H(=いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、どのように)」を活用するとよいとされていますが、ここではあてはまるものがあまりないので、そんな時は無理に使わなくてもかまいません。
代わりに、「感動(emotion)」「エピソード(episode)」「経験(experience)」の3Eを参考にするとよいでしょう。また、志望理由書の場合は、6つ目のWとして「~したい(want)」を加えるのもよいですね。ちなみに、感想文の場合は、DTF(した=did、思った=thought、感じた=felt)を活用することで内容がふくらみます。
2.志望理由書や自己推薦文で書きたいことを付せんを使って整理
次に、できあがったマップの中から志望理由書や自己推薦書・PRに書きたいと思う内容を付せんに書き出します。この時、「この内容を志望理由書に書きたい」とか「この内容なら志望理由書に書ける」といった「書きたいこと」や「書けること」を中心に選びます。 先ほどのマッピングによるアイデア出しは、思いついたことを惜しみなく出し切ること(アウトプット)が大切です。これに対して、付せんに書きたいことを書き出していく作業は、整理やまとめの作業になります。アウトプットと整理の作業を同時に行うことは難しいため、別々に行うところがポイントです。ここでは志望理由書の例に沿って紹介してきましたが、これは小論文の書き方でも使えるやり方です。
3.簡単な設計図をつくり書く順番をメモ
志望理由書や自己推薦書・PRで書きたい順番や分量を考えながら、付せんをはがしたりはり直したりして並び替えをします。その時、簡単なフォーマットを活用するとさらにスムーズに作業ができるでしょう。■志望理由書のフォーマットの例
- 志望する理由(一言で)
- きっかけやエピソード
- やりたいこと
- 志望する気持ち
■自己推薦文・PRのフォーマットの例
- 自分の長所(アピールポイント)
- 具体例(体験・経験、エピソード)
- 学んだことやこれから活かしていくこと
このフォーマットに従って、書きたいことを並べていけば、それが志望理由書や自己推薦文の設計図になります。
志望理由書であれば、まず、「志望する理由」を一言で書きます。次に、具体的に書くために志望しようと思った「きっかけやエピソード」を書きます。そして、入学してから「やりたいこと」を、こちらも例などを挙げて具体的に書きましょう。最後にもう一度「志望する気持ち」を書いて、まとめとします。
自己推薦文の場合は、まず、「自分の長所」、つまりアピールポイントを一言で書きます。次に、アピールポイントを具体的に紹介するわけですが、その時、例えば「教えるのが上手い」と書くよりも、「具体例を使ってわかりやすく説明することができる」といったように、例を紹介して具体的に書くことが大切です。
また、アピールすることは、単なる自慢にならないように気を付けましょう。ポイントは、他の人にとってメリットがあることかどうかです。最後に、これまでの経験から学んだことや、自分の長所をどう活かしていきたいかについて書いてまとめとします。
看護学部・学科を志望する志望理由書の書き方の例
このようにまずはマッピングをして、志望理由書や自己推薦書で書きたいことをどんどん出しておいてから、その後、書きたいことを整理します。こうすることで、文章を書くときの負担が大幅に軽減するはずです。最後に、ポイントと志望理由書の例を載せておきましたので、参考にしてみて下さい。
■ポイント
- まずはマッピングでアイデア出し
- 5W1Hは無理に使わない
- 3E(感動、エピソード、経験)を活用しよう
- 志望理由書の場合は、6つ目のWとしてwant(したい)を加えてみよう
- 感想文の場合は、DTF(した=did、思った=thought、感じた=felt)を活用しよう
- 付せんを使って、書きたいことを拾い出す
- 付せんを貼ったりはがしたりして、書きたいことや順番を整理する
■志望理由書の例(看護師、看護学部・看護学科編)
私は将来、看護師になりたいと思っています。
私が看護師になろうと思ったきっかけは、おばあちゃんの入院です。担当の看護師さんは、おばあちゃんの身のまわりの世話をしたり世間話に耳を傾けたりしていました。そこで、私は「看護師はそういうこともするのだ」ということを初めて知りました。
私は、人と話したり人の世話をしたりすることが好きなので、将来は、人と関わる仕事をしたいと思っています。看護師はその1つだと思います。看護師の仕事の中で最も重要なことは、患者さんにやさしい言葉をかけてあげたり話を聞いてあげたりして、不安な気持ちを取り除いてあげることだと思います。夜勤など、大変な面もたくさんありますが、それでも、私は患者さんを大切にして安心させてあげられるような看護師になりたいです。
貴校は、特に「コミュニケーション」を重視しています。患者さんとのコミュニケーションを大切にする看護師になるために、貴校に入学することを強く志望します。
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【志望理由書・小論文の書き方の参考書籍】
樋口裕一著「小論文これだけ! 医療・看護編」(東洋経済新報社)