説得力のある「志望理由書」と「活動報告書」につながるように日々の行動を少しずつ変えていってください。

説得力のある「志望理由書」と「活動報告書」につながるように日々の行動を少しずつ変えていってください。

AO入試とは

現在、私立大学入学者の約5割が推薦・AO入試での合格者であることをご存知でしょうか。AO入試とは、大学が求める人物像に学生がふさわしいかを時間をかけて選考する入試形式です。もっと平たくいえば、大学と学生がお見合いしながら互いの相性を探るマッチングサービスのような入試制度です。

選抜方法は大学ごとに異なりますが、「面接重視型」と「書類・論文重視型」に分けられます。どちらも、志望理由や入学後の目標などをまとめた「志望理由書」と「活動報告書」というものが必要です。その他、面接、小論文、志望動機や学部・学科に対する適性、入学後の意欲などから総合的に評価されます。

AO入試は推薦入試と似ていますが、推薦とちがって、成績(評定平均値)の基準がなく、高校からの推薦がなくても受験できます。そのかわりに推薦入試よりも面接回数が多く、長い時間をかけて「入学後に伸びそうな人物か」を見極められるわけです。

ところで、これまでAO入試には学力試験がなく、高校の成績基準も緩やかでした。ただ、近年では学力基準を新たに設ける大学が増えています。特に国立大学では、AO入試であってもセンター試験を課しているところが多くあります。なお、AO入試では、その大学への入学意欲も選抜基準になっていることが多く、「専願」がほとんどです。 どの大学・学部のAO入試を受験するかを早めに決定し、対策を始めるのがAO入試合格のポイントです。

「志望理由書」作成で外せない3つのポイント

(1)将来就きたい仕事を書く
大学のパンフレットやWEBサイトに書かれているような内容を書いてしまうのはNGです。それではあなたならではの個性が伝わりません。「将来どのような仕事に就きたいのか」。「その仕事を通じてどのような社会貢献をしようと考えているのか」を志望理由書に書きましょう。

(2)就きたい仕事の分野における課題について書く
日ごろから、就きたい仕事の業界に関する情報収集を心がけましょう。業界内や業界を取り巻く環境にはどんな課題があるのか。どんな改善点があるのか。就きたい仕事の分野における、どんな課題をどう解決したいのか。それを書くと志望理由の深みが増します。

(3) 就きたい仕事の分野における課題を解決するために、どんなことを大学で学びたいのかを書く
就きたい仕事の分野における課題を解決するためには、今の自分にはどんな知識が足りないのか。大学に入学した後、どんな研究によってどんな知識を得たいのか。その大学・学部でしか得られないものと結びつけて書くと、説得力のある志望理由書が完成します。

「活動報告書」作成で外せない3つのポイント

(1)高校生活の活動における客観的な評価を書く
活動報告書には「○〇に力を入れた」と書くよりも、「〇〇において〇〇という結果を出した」というような客観的な事実を書く方が評価されます。また、個人的な活動よりも、高校の部活や政府認定、NPO法人、連盟や協会による活動など、公的な活動の方が高い評価を得られます。志望学部に関わる取得資格などがあれば、それもアピールになります。また、できるだけ最近の活動の方がいいのは言うまでもなく、よほどのことがなければ小中学校での活動は書かない方がいいでしょう。

(2)志望学部に関わる専門的な趣味を書く
公的な活動においてアピールできるものがなければ、自分の趣味を洗い出してみてください。何かマニアックな趣味はないでしょうか。食虫植物の収集、エビの研究、アニメの世界観と宗教の関わりについての考察、レトロゲームのプログラミング、戦国武将への深い関心…、どれもこれまでの私の教え子たちの趣味ですが、このようなマニアックな趣味と志望学部が結びつくと、それはその分野の専門家への道となります。思い切ってその趣味にどう関わってきたかを具体的に書きましょう。マニアックであるほど強みになります。

(3)失敗から学んだことを書く
公的な活動における結果も出していないし、これといった専門的な趣味もない。今まで何か特別な成功をした経験なんて何もない。そんな場合でもAO入試をあきらめるのはまだ早いです。「成功体験」がなければ逆に「失敗体験」を書けばいいのです。今まで何か失敗したことはないでしょうか。失敗と言えるような失敗がなければ、それは失敗するような挑戦をこれまでしてこなかったという「失敗」をしたと言うことができます。失敗は貴重な体験です。どんな失敗をして、そこからどんなことを学んだのかを書きましょう。もちろんその学びの内容は志望学部に関わることを選択してください。

さて、いかがでしたでしょうか。AO入試を受けると決めたら、ぜひ、説得力のある「志望理由書」と「活動報告書」につながるように日々の行動を少しずつ変えていってくださいね。
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