伊勢うどん店で初! オリジナル顔ハメ看板を設置!
白くて太い麺と黒いタレの美しいハーモニー
「茹であがったら水洗いして、ひと玉分ずつに分けて、注文を受けたらもう一回しっかり茹でます。そうすることで伊勢うどん独特のふわっとした食感が出るんですわ」
麺が太いのが伊勢うどんの特徴のひとつですが、この店の麺は他店と比べてひとまわり太めで、しかもふんわりもっちりです。たまり醤油が香ばしい甘辛いタレも、もちろん自家製。鰹節やサバ節、昆布など何種類ものダシを大量に使って、じっくりじっくり煮込んで作ります。伊勢を訪れた際には、「これぞ本場の伊勢うどん!」という伊勢うどんを味わってみましょう。
「山口屋」は、昔ながらの伊勢うどんの味と伝統を守っているだけではありません。新しい伊勢うどんファンを増やしたい、わざわざ遠くから訪れてくれたお客さんに楽しんでもらいたいという思いで、新しいメニューの開発や斬新なチャレンジを続けています。2014年の大晦日には、店頭にオリジナルの「顔ハメ看板」を設置。伊勢うどんの長い歴史の中で初めてのチャレンジです。
「観光客の方が伊勢に来て伊勢うどんを食べた記念に、撮っていってもらえると楽しいかなあと思って。カップルの方にシャッターを頼まれることも多いですよ。ツイッターやフェイスブックにも、どんどんアップしてほしいですね」
設置して半年ちょっと。今や伊勢の名物スポットに
「思いついたのはかなり前なんですけど、ちょうどいい具合にふやけてくれるあられを探すのに、けっこう時間がかかりました。構想3年ぐらいです。最初は普通に伊勢うどんを食べて、途中であられを半分のせて、最後は残ったタレにもう半分のあられを入れて、うどんの茹で汁を足して食べてもらうのがオススメです」
お店で使っている具を全部載せた「ごちゃ伊勢うどん」(1150円)も人気。エビの天ぷら2尾、牛肉、カマボコ、油揚げ、麩、刻み葱が麺を覆い隠しています。元々は、志摩からわざわざ通ってきてくれた常連さんが、ある日「具を全部載せて」とリクエストしたことから生まれました。シンプルな伊勢うどんも素敵ですが、豪華絢爛な伊勢うどんも格別です。
来年(2016年)5月には「伊勢志摩サミット」の実施が決定し、伊勢の町も伊勢うどんも盛り上がっています。「また遷宮のとき(2013年)みたいに、全国からたくさんの人が伊勢うどんを食べに来てほしいですね。各国の首脳や奥さんも食べてくれやんかな」と、山口さんの野望は伊勢うどんのように太くやわらかくふくらみます。
■山口屋
住所:三重県伊勢市宮後1-1-18
TEL:0596-28-3856
営業時間:10:00~19:00(L.O.18:45)
定休日:木曜日
備考:伊勢うどん(500円)
Yahoo!地図