語学力が第一に問われるのはそもそもおかしい
つながるためには明確なビジョンと卓越した専門技能が前提となる
一番の中核に置いている能力は1.Vision(ビジョン策定力)です。その理想の実現に向けて、2.Professionality(専門力)、その領域の専門的技能を徹底的に磨き上げることが次なる能力です。
つながるためにはどれくらい深く掘れるかが重要。地球儀をイメージしていただくと、専門領域で、地球の中心核部分まで掘り下げた人は全世界的につながると考えればいいのです。並の人は少し掘って諦めてしまうのです。3流、2流、1流とレベルアップしていくには、諦めずにどこまで深く掘ったかということです。最後の最後まで掘った人が真の意味での誰もが知っているグローバル人材です。
つまり、卓越したレベルの専門力を持った時点で始めて、グローバルで生きるのか、ドメステックで生きるのかを選択することができると考えるのが合理的です。
グローバルで生きることを選択したのならば、多種多様な民族や国籍の方々と円滑なコミュニケーションを取るために、3.Intercultural Competency(異文化適応力)→4.Logical Thinking(論理的思考力)→5.Language Skills(語学力)が必要となるのです。
ここで確認すべき点は最後に語学力が出てくるということです。語学力はコンテンツそのものではなく、あくまでもコミュニケーションするための手段であるということです。この5つの能力が備われば、グローバル人材として活躍できます。
更に、グローバルリーダーを目指すのであれば、日本人が最も苦手とする6.Leadership(リーダーシップ力)、7.Decision Making(意思決定力)の能力開発は避けて通れないでしょう。
最後の8.Imagination(想像力)はスティーブ・ジョブズ氏に象徴されるようなグローバルトップリーダーとして、新しい世界を創造することに必要不可欠です。
以上、「CONNECTING 8」から確認して欲しいことはあくまでも箆棒に仕事ができることが基本的要件であり、語学力は表層に位置するコミュニケーションの手段であることです。
グローバルでないと人間ではない
現在、グロハラ(選抜されたグローバル人材でないと人材に非ずという陰湿なグローバルハラスメントのこと)が大手企業を中心に散見されます。語学コンプレックスのある方はまずはグローバルの本質を見極めていただきたいものです。上記の通り、能力構造的に理解することでそのコンプレックスから解放されるはずです。問われるべきは明確なビジョンと専門性の深さです。夢を明確化し、それに向けての専門的な能力を磨き続けていけば、いつの日かグローバル人材の切符は獲得できるのです。語学コンプレックスだけでグローバル人材を諦めてはいけません。「べらぼう」に仕事ができることこそがグローバルへの第一歩なのです。
参考文献:「夢は目標ではなく、成長の手段である。」